言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

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コピーライターになりたいか <14>

2011-06-13 09:52:24 | コピーライターになりたいか
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日2回目の投稿です。

この<コピーライターになりたいか>というカテゴリーでは、50回連載限定で、コピーライターになりたい人や、キャッチコピーを作りたい経営者の方向けにコピーとは何だということを解説しています。
かつてメルマガで配信していたものの再録ですが、貴重なアドバイスが含まれていますので、読んで損はありません。
(なお配信は原則毎週1回月曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)

それでは第14回目です。

14.ターゲットは、決めつけない

  
販売促進の第一歩は、ターゲットを明確にすることだと教えられます。果たしてそうでしょうか。
この多様化した世界、そんなに単一で括っていいものでしょうか。
  曰く、団塊世代の特徴は……
  曰く、団塊ジュニアの特徴は……
  曰く、女子高生は……
  曰く、曰く、曰く、………………・・・・・・・・
そんなものは、本当はないのです。幻想なんです。
なのに、なぜマーケティングがもてはやされるのか。それは、販売する方に自信がないからです。こんな商品を作ったんだけど、どういう風に販売していいか判らない。だから、マーケティングをしてターゲットを決めたい。
こんなときこそ、マーケティングをすればいいんだと言われますが、それは、ちょっと違います。それは、逃げているんです。

そんなときは、その製品が持っているイチ押しの特徴をアピールするんです。その他にこんな使い道もあります、なんてことは一切うたわない。その他の使い道は、その製品を手にした消費者に決めてもらえばいいんです。消費者が、開発者には思いもつかなかった使い道を教えてくれます。

また、はっきりいって、特徴のない新製品は世の中の役に立たないから、売れません。そんな製品をまかされるコピーライターは、悲劇です。でもそんなときは、それなりにがんばって自分でその製品の特徴を見つける、というか、自分でそれを使う生活を想像するんです。そうしてうまく世に出た製品も中にはあります。(今ここですぐに例をあげるということはできませんが)

何年か前にこんな商品が開発されました。
それは、大便のいやな臭いをなくすという健康食品です。病院の看護士さんや介護する人たちの意見から生まれた商品です。そしてそういったターゲットに向けて販売されました。

売れました。
しかし買った人を調べてみると、びっくりです。若い女性がたくさんいたんですね。病院や老人ホームなんかよりも一般的に薬局でたくさん売れたのです。

なぜか、判りますよね。若い女性だから、あの臭いが嫌だったんですね。特に自分の家でだったら、いいんですけど、会社なんかでは、自分の後にすぐ誰かにトイレに入られると、あのときの臭いが残っていて嫌ですし、他人に自分の便の臭いを残すなんてたえられませんから。

この話なんか、まったくのマーケティングが台なしになったいい例です。
どんなところにニーズがあるか判りません。マーケティングは必要だとは思いますが、頼り過ぎると危険なんです。誰だって、どの世代だって、男だって、女だって、ひとりひとり違います。十人十色っていう諺がそれを物語っています。

そういう割には、人間はいろいろと決めつけたがるんですよね。決めつけないと、マーケティングができないみたいに。じゃなくて、この世の中は、昔から自分の好みの店を作り、そのテイストにあった人が応援してくれているだけのことなんです。ただ、その店が売れるのは、そのテイストに合った人がたくさんいただけのこと。そんなに自慢することでもありません。

言い換えれば、それだけその人の趣味は多数の人と同じだってことです。他人の嗜好と違うことをすれば、支持されないというだけのことなんです。

コピーだって同じことです。
あまり勢い込んで売るターゲットを決めつけないことです。自分の嗜好をフルに働かせて、これは自分なら欲しいなと思うんでしたら、自分に向けて、情報を発信しましょう。

しかしすべての仕事が自分好みではありません。ときには、こんなもの、自分ならいらないと思うものでも、コピーは作らなければなりません。そんなときは、どうするか。そんなときは、その商品の特徴を、それも一番面白い特徴を取り上げて、それをコピーに仕立てるんです。

こんな特徴があります。その特徴に関心のある人は買って下さい、と訴えるわけですね。だってどんなにいい特徴であっても、いらない人にはいい特徴ではないのですから。

わたしは、今まで数えきれないほどコピーを作ってきましたが、ターゲットを決めたことはほとんどありません。相手からレクチャーを受ける際に、特徴はこれこれ、売りたいターゲットはこれこれと必ず言われますが、あまり参考にはしません。

自分ならこれをどう使うか。まず最初にそれを考えます。
そしてシュチェーションを設定します。ドラマの台本を書くように考えます。
しかし、プレゼンには、相手先の要望していたものを1案は用意しておきましょう。
自分の1押し、2押しを1案、2案にして、第3案を先方の要望に沿ったものにしておくのです。
1案か2案がいいということをプレゼンで説得します。それでもやっぱり第3案を先方が選んだとしたら、後の責任は先方にあるのです。

もちろん、それはそれで、もしかしたら売れるかも判りませんしね。それならそれでとてもいいことなんですから。だから第3案もやはり手を抜かずには作っておきたいものです。のちのちの評価にもなりますから。


<15>へつづく。

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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新興出版社の販促策

2011-06-13 09:01:25 | アイデア・事例
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。


昨夜強い雨が降ったようですが、朝になると、もう降っていませんでした。
豪雨が続いた九州には申し訳ないのですが、梅雨なんだからこちらにはもう少し雨がほしい気がします。


さて、先日ある出版社から賞状が贈られてきました。
見ると「審査員特別賞」というものでしたが、記念品は名入りのボールペン1本。

4月頃原稿を送った文庫大賞のものでした。
大賞は文庫で出版されるというもの。
書きためていたショート・ショートが少しあったので、それをまとめてから送りました。

もちろんその賞の意図はよく知っていました。
ある一定の標準に達しているものを探し、一番優秀なものだけ無料で出版し、それ以外のものは有料出版(いわゆる自費出版ですね)するように持っていくというもの。

こういった出版社の自社名を冠した◯◯賞受賞作出版というのは、自費出版を促すためのいわゆる販促策なんですね。
それは充分承知していましたが、審査員特別賞などという賞の名前をもらうと、自分もまんまと自費出版依頼にのってしまいそうな、いい響きですね。

私が知りたかったのは、自分が書いた作品が、果たしてどれほどのものかというその基準というか、評価というか、そういうものがいったいどれほどのものか、なんですね。自費出版するつもりは毛頭ありません。そんな予算もないですしね。

私は今、販促関係のコンサルタントを自身の仕事としていますので、ショート・ショートはあくまで趣味のつもりでいます。
ですから発表はメルマガとブログ(このgooさんの別のブログです。興味のある方は探してください。本名は記していないので、分らないとは思いますが、1週間に1、2度更新しています)で配信しています。
メルマガは毎週月曜日に配信していて、今日の分で187号にもなります。エッチなもの、ホラーなもの、ロマンス、純文学、SF、エンタテインメント、それこそあらゆるジャンルのものを手当り次第という感じで書いています。

つい最近も書きましたが、本は1冊は出版したいなと言う気持ちはすごくあります。それは事実です。
でもその内容はやはり、今の職業に関係したものにしたいと思っています。
先日コメントのほとんど来ない私のこのブログに、貴重なコメントをいただいた「その筋のもの」さん、その節はコメントをありがとうございました。
がんばってみなさんに役立つものを書き続けていきますので、これからもよろしくお願いします。

またその他にも、これを読んでいただいている100人ほどの数少ないコアな読者のみなさん、遠慮なくコメントをください。お待ちしています。こっぴどいご批判は心臓があまり強くないので、めげてしまいますが、それも試練と受け止め前向きに考えていきますので。もちろん励ましなら大歓迎です。


さてと、それはさておいて、上記の新興出版社の販促策の件です。

自費出版したい人はたくさんいますが、実際にその人を探すのは容易なことではありません。
ですから自社名を冠した◯◯賞を勝手に創設して、いろいろな作品を募集するわけです。まあ言ってみればオープン懸賞を兼ねた商品(この場合は自費出版物)探しというところですか。

今、大手の出版社でも事業部を作ったり、別会社を作って、この隠れ自費出版したい人探しをしています。
本がなかなか売れない時代の出版社のできる新しい事業として、みなさん注目しているというわけですね。

この方法は他の職種でもいろいろ利用できそうです。
あなたのお店は会社でも何かできることがあるはずです。
考えてみてはいかがですか。

家の中でトイレに行こうとテレビのそばを横切ったとき、ある鉄工所がそのプレス技術を生かして、せんべい作りを始めたとかいうナレーションを、通りすがりに耳にしました。

それですね。
元から持っている技術を生かして、新しい事業を模索してみることも、この時代は必要ではないでしょうか。

倉庫賃貸会社がその広い倉庫を生かして、野菜のバイオ栽培をしているということも耳にしたこともあります。
考えれば面白いですね。

私にもいろいろなアイデアが仕事柄、クライアントの案件を考えていると、思い浮かぶことがたくさんあります。実際に提案することもありますが、ほとんどはなかなか実践できないものが多いので、アイデアだけをストックしている状況です。

今日は何となく長くなってしまいました。(今日はヒマ?)
それでは今日はこれで終わります。


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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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