こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「ある料亭の再生物語<第1部>(その4)」
「最近、お尻をさわってくるお客さんなんかもいるんですよ。スナックじゃないのに。そんな人ばっかじゃないけど、私ここで働かせてもらってもう5年ほどになりますけど、最初の頃はまだそんなお客さんいなかったです。いてももっとしゃれていたように思います。今はもうただ嫌らしいだけの人、多くなりました。私思うんですけど、まだここやっていくつもりでしたら、もっと女の人のお客さん狙いません?」
「おれ、板場にいるから判んないけど、そんな話よく聞かされてちょっとうんざりしているんですけど、やっぱりミノッチ(篠原さんの愛称で、名前のみのりからそう呼ばれている)が言うように、違ったお客さん呼んだ方がいいんじゃないですか。おれもここどっちか言うと居心地いいというか、働いててもいやな気はしないんですけど、ミノッチ、あっ、篠原さんなんかの話聞いていると、結構いやなとこなんだなあって思うときもあるよ」
と最年少の、まだここにきて2年ほどしか経っていない見習いの中西が口を挟んだ。
「小僧、お前は黙ってろ」板長がたしなめた。
「すみません。出しゃばりました」
「いや、板長。この際誰でも言いたいことを言い合いたいんだ。それに若い奴らの意見もいいところをついていると思う。みんなこのまま続けてくれ」
「私ちょっといいですか」と、
中居頭の次に長く勤めているパートの岩本が手を挙げた。
「ああ、どんどん言ってくれ」
「いいですか。これって提案なんですけど、もうこんな時代なんだから、料亭でございってお高く止まっているような商売っておかしいんじゃないですか。やっぱり普通のお客さん相手にした方がいいと思うんですけど」
「そうだよな、おれもそう思う」
二番の板前を張っている仁村も賛成という声を上げた。
「で、思ってるんですけど、昔テレビでどっちの料理ショーってあったじゃないですか。関口宏と三宅裕司がお互いの料理を、日本国中からいい材料から揃えて、タレントさんに食べてもらってどちらかおいしいか競争するの」
「あったなあ。それで?」と社長はその先をいうように促した。
「板長の料理って、どこに出しても恥ずかしくないじゃないですか」
「ばかやろう。どこに出しても自慢できる腕だ!」
仁村がきっとなった。
「済みません。なんだか言い方が悪かったですけど、板長の腕前をもっと前に出して、それを売りにしたらどうかなって、思ったんです。それでお客さんを呼べたらいいなって」
「うう~ん、面白いなそれ!」
先ほど岩本を睨んだ仁村が今度は腕を組んで感心した。
「いいわ、それ! ぜったい! 私も賛成!」と女将が言った。
「いいなあ、いいなあ。ありがたい。みんなこの千樹のことやっぱり思ってくれてるんだ。
ぼくは嬉しいよ。どうだ、他の人も今の岩本さんのようなアイデア、もっとないか」
社長がみんなに発言するように促した。
「社長、私いいですか」と次に手を上げたのは、同じくパートの中居の浜名だった。
「もちろん」
「せっかく大きい部屋なんかもあるんですから、そのまま放っておくのももったいないじゃないですか。なんかの会合なんかに使えないですかね。会合じゃなくても、ほら今お寺だってジャズとかラテン音楽とかのコンサートを本堂で開く時代なんですから、大広間だってクラシックとかジャズとか、歌謡曲はちょっといやですけど、逆に料亭とマッチしないものをのやると面白いんじゃないですか」
「フラメンコなんかも面白いなあ」
「じゃあフラダンス!」
「それじゃ、カラオケ大会! あ、っこれはちょっといやか」
「小さな部屋はお茶会とか生け花教室とか、ほら趣味の会があるじゃないですか。そういうところにもお料理つき、それも板長のおいしい料理つきとかなんとかにすると、お客さんが集まるんじゃないですか」
いろいろな意見が飛び出し始めた。
社長も、もちろん女将もこれを待っていた。こういったみんなの意見を自由に出してもらうということが今までになかったのだ。
老舗料亭という名前にあぐらをかいていた。
これからはここで働いている人たちみんなが、お客様のためにやりたいことをどんどん、アイデアを出し合っていけばきっとこの千樹は再生できると確信し、二人は顔を見合わせ、頷き合った。
「着物と宝石の展示会とか」
「芸者さん体験も面白いわ。私もやってみたい!」
「でももう芸者さんなんてこの街にはいないぜ」
「あ、そうだったっけ」
「じゃあ東京の赤坂とかから呼んでもいいんじゃない?」
…………………………………………………………………
…………………………………………………………………
放っておけばどんどんアイデアが出てきた。
<5>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
あ、そうそう、下記のメルマガ「繁盛店になりたいか!」をぜひお読みください。
繁盛店になりたいか!
基本的に毎週月曜日の配信です。もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。
群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「ある料亭の再生物語<第1部>(その4)」
「最近、お尻をさわってくるお客さんなんかもいるんですよ。スナックじゃないのに。そんな人ばっかじゃないけど、私ここで働かせてもらってもう5年ほどになりますけど、最初の頃はまだそんなお客さんいなかったです。いてももっとしゃれていたように思います。今はもうただ嫌らしいだけの人、多くなりました。私思うんですけど、まだここやっていくつもりでしたら、もっと女の人のお客さん狙いません?」
「おれ、板場にいるから判んないけど、そんな話よく聞かされてちょっとうんざりしているんですけど、やっぱりミノッチ(篠原さんの愛称で、名前のみのりからそう呼ばれている)が言うように、違ったお客さん呼んだ方がいいんじゃないですか。おれもここどっちか言うと居心地いいというか、働いててもいやな気はしないんですけど、ミノッチ、あっ、篠原さんなんかの話聞いていると、結構いやなとこなんだなあって思うときもあるよ」
と最年少の、まだここにきて2年ほどしか経っていない見習いの中西が口を挟んだ。
「小僧、お前は黙ってろ」板長がたしなめた。
「すみません。出しゃばりました」
「いや、板長。この際誰でも言いたいことを言い合いたいんだ。それに若い奴らの意見もいいところをついていると思う。みんなこのまま続けてくれ」
「私ちょっといいですか」と、
中居頭の次に長く勤めているパートの岩本が手を挙げた。
「ああ、どんどん言ってくれ」
「いいですか。これって提案なんですけど、もうこんな時代なんだから、料亭でございってお高く止まっているような商売っておかしいんじゃないですか。やっぱり普通のお客さん相手にした方がいいと思うんですけど」
「そうだよな、おれもそう思う」
二番の板前を張っている仁村も賛成という声を上げた。
「で、思ってるんですけど、昔テレビでどっちの料理ショーってあったじゃないですか。関口宏と三宅裕司がお互いの料理を、日本国中からいい材料から揃えて、タレントさんに食べてもらってどちらかおいしいか競争するの」
「あったなあ。それで?」と社長はその先をいうように促した。
「板長の料理って、どこに出しても恥ずかしくないじゃないですか」
「ばかやろう。どこに出しても自慢できる腕だ!」
仁村がきっとなった。
「済みません。なんだか言い方が悪かったですけど、板長の腕前をもっと前に出して、それを売りにしたらどうかなって、思ったんです。それでお客さんを呼べたらいいなって」
「うう~ん、面白いなそれ!」
先ほど岩本を睨んだ仁村が今度は腕を組んで感心した。
「いいわ、それ! ぜったい! 私も賛成!」と女将が言った。
「いいなあ、いいなあ。ありがたい。みんなこの千樹のことやっぱり思ってくれてるんだ。
ぼくは嬉しいよ。どうだ、他の人も今の岩本さんのようなアイデア、もっとないか」
社長がみんなに発言するように促した。
「社長、私いいですか」と次に手を上げたのは、同じくパートの中居の浜名だった。
「もちろん」
「せっかく大きい部屋なんかもあるんですから、そのまま放っておくのももったいないじゃないですか。なんかの会合なんかに使えないですかね。会合じゃなくても、ほら今お寺だってジャズとかラテン音楽とかのコンサートを本堂で開く時代なんですから、大広間だってクラシックとかジャズとか、歌謡曲はちょっといやですけど、逆に料亭とマッチしないものをのやると面白いんじゃないですか」
「フラメンコなんかも面白いなあ」
「じゃあフラダンス!」
「それじゃ、カラオケ大会! あ、っこれはちょっといやか」
「小さな部屋はお茶会とか生け花教室とか、ほら趣味の会があるじゃないですか。そういうところにもお料理つき、それも板長のおいしい料理つきとかなんとかにすると、お客さんが集まるんじゃないですか」
いろいろな意見が飛び出し始めた。
社長も、もちろん女将もこれを待っていた。こういったみんなの意見を自由に出してもらうということが今までになかったのだ。
老舗料亭という名前にあぐらをかいていた。
これからはここで働いている人たちみんなが、お客様のためにやりたいことをどんどん、アイデアを出し合っていけばきっとこの千樹は再生できると確信し、二人は顔を見合わせ、頷き合った。
「着物と宝石の展示会とか」
「芸者さん体験も面白いわ。私もやってみたい!」
「でももう芸者さんなんてこの街にはいないぜ」
「あ、そうだったっけ」
「じゃあ東京の赤坂とかから呼んでもいいんじゃない?」
…………………………………………………………………
…………………………………………………………………
放っておけばどんどんアイデアが出てきた。
<5>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
あ、そうそう、下記のメルマガ「繁盛店になりたいか!」をぜひお読みください。
繁盛店になりたいか!
基本的に毎週月曜日の配信です。もちろん無料です。
今すぐにアクセスして、登録してください。
群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)