言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「すき焼き応援県」宣言?

2015-03-04 10:22:11 | 観光

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


夜中に雨が降ったようで、朝になって見ると、路面が濡れていました。
天気予報通りと言えば、その通りで。

今朝は雲がまだ多いようですが、晴れています。
そして雨の後はいつもそうですが、風が強くなっています。

気温は上がるそうですが………、それにつれて“奴”がねえーーー。
世の中、うまくはいかないもので。


さて、本題です。

昨日あるお店に行ったら、▼こんなリーフレットがおいてありました。

   


「すき焼き応援県」宣言?

わたしが住んでいる群馬県が、今年満を持して、観光を打ち出していくためのテーマと言えますか。


でも、“応援”ってなあ~に?

何でもっと端的に『すき焼き県』って宣言しなかったんだろ。

香川は「うどん県」であって、決して“うどん応援県”ではないですし、“温泉県”は大分に取られちゃったけど、別に“応援”なんかついてないしね。


きっぱりと言い切っちゃえばいいのに。

群馬県内産ですき焼きの材料がすべてまかなえるということで、まだどこも言ってないし、宣言しちゃおうということで、そうなったんだけど。

日本一の下仁田ネギと上州牛を筆頭にその他の野菜や日本一の豆腐メーカーなど、すべてまかなえるということは素晴らしいことなんですが。


もうちょっと言葉を吟味してほしかったなあ。

言葉って大切なんだから。


“応援”する、という意味は、県内の農家を応援するってことなんでしょ?

でもそれっていわば内輪の話じゃん。

外に向けて宣言することじゃないと思うんだけどね………。


外に向けてだったら、群馬の食材でおいしい日本一のすき焼きを食べようって宣言すればいいことで、そこに“応援”って言葉なんか入る余地はないと思うんだけど。


商いで言うと、“自分の店の商品を応援してます”ってことでしょ?

「何言ってるの?」ってことになりません?

キャッチフレーズって、単純なんだけど、その単純に至るまでは、なかなか一筋縄ではいかないわけで。


もっと大切にしたいね、言葉。



さて、『ある商店街の小さな一歩』、第10回目です。
それではどうぞ。



「どうしてですか?」

「だってそうだろ。まるで経験のない奴に再生なんてできないだろうが」

「だって、誰だって最初は未経験でしょ」

「まあ、そりゃそうだが………」

「それに言わせてもらえば、今までにだって、何人かのコンサルタントに依頼していろいろ取り組んできたんでしょ」

「ああ!」

「それでうまくいきました?」

「いや、最初はうまくいっていたが、………なかなか続かなくてね」

「経験がないからこそ、逆に、今までになかったこともできるというふうに考えてみませんか。逆転の発想ですよ」

「言葉でいうのは簡単だがなあ、なかなかそうはうまくいくもんじゃないし………」

「そうです。簡単じゃありません」

「じゃあ聞くが、まあこちらから声をかけて呼んどいていうのもなんだが、何か案があるのか?」

「今すぐにどうこう答えられるほど簡単な問題じゃありませんよ。どこの商店街だって、それで苦しんでいるんですから」

「そりゃまあそうだが………」

本田はもう一度居住まいを正して、言った。

「まず商店街を私の目で見させてください。そして少し時間をください。ここまで来てるんですから、焦らないでしょ」

「ああ、焦ったところでしょうがないしな、いまさら」



本田は商店街を案内してもらった。

アーケードが商店街をおおっているせいか、晴れているのに、全体が暗い。

空き店舗の多さがそれに輪をかけているような気がする。

もちろんウイークデーの午後である。

人通りが極端に少ない。

お年寄りさえ歩いていない。

どうなっているんだろうと、あまりのひどさにさすがの本田も声が出なかった。

それでも注意しながら歩いていくと、営業中の店には数人のお客様がいることはいるようだ。

当たり前だろう。

そうでなければとっくに潰れているはずだ。

「田島さん、予想以上ですね。はっきり言って申し訳ないですけど、ここ以上に寂れている商店街にはなかなかお目にかかったことはないですね、嫌みじゃないですけど」

「そうか。やはり、な」

「私の少ない経験の中で言うのもなんですが、よくみなさんが残ってやってられるなあ、という感じですね」

「そこまで言うことはないだろ」

「はあ――」

「今日はまあほんとに人通りが少ないなあ。これほどの日はなかなかないけどね」

「じゃあ、最悪の日に私がやってきたというわけですね」

「そういうことになるかな。だから逆によかったのかな。一番悪いときを見せられて」

「まあ、ね。そうとも言えますが………」


ひと通り歩き終えると、商店街を横切る小さな川畔に置かれているベンチに座り、今後の打合せをした。


                     つづく

それでは、また明日。

今日も一日、『スマイル!』で、がんばろう!


講演やご相談、コンサルティング、ネーミング、コピーライティングなどのご連絡はこちらまで。
   ↓
k1948f@nifty.com
までどうぞ。


ご相談は24時間365日いつでも対応しています。

お気軽にメールをください。


▼下記は現在配信中の、無料メールマガジンです。

お店や会社経営のちょっとしたいいヒントがたくさん載っています。

消費者目線のマーケティング


「あっ、そうか! ちょっとした『気づき』が繁盛店に変える」

あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。

藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

群馬県前橋市
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.com
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)