言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

接客はまだまだ進化できる?

2015-03-09 10:26:33 | スキルアップ

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


今朝も曇っていて、予報では午後からまた雨だと。

昨日もずっと曇り空の中、雨もたまに降り、時には晴れ間も見えるといった、気まぐれな一日でした。

最低気温は高いけど、最高気温は低く、最低気温とそれほど変わらないといった温度。

今朝ゴミ出しをしたら、原っぱの中に緑の草が萌え出してきているのがけっこう目につきました。
“♪ああ、春だったね~”(by吉田格郎)と。

目が痒い。
鼻が詰まる。
だるい。

このひと月、こんな感じで過ごさなければならないんですね。
同病の方、お察し申し上げます。


さて、本題です。

このところほぼ毎日クロネコさんがやってきます。

クロネコさん、といっても、宅急便ですね。
動物の方じゃないです。

娘のベビー用品は消耗品も含めてほとんどアマゾンに注文しているので、それがやってくるわけです。

もうドライバーとも顔なじみです。


で、今はこのように宅急便(宅配便というのが一般名称でしょうが、こういった宅配を広げたのは、まさにクロネコのおかげと言ってもいいと思いますので))の普及したおかげで、通販商品もあらゆるものが発注した翌日には届けられます。

便利すぎる世の中になったものです。


そうなると、人と人が顔を突き合わせて、買物をするというリアルショッピングも、根本的に変わってきました。

わたしなどの小さな頃は、お店の人も偉そうに、“売ってやる”というような横柄な態度でモノを売っていたお店も少なくなかったのですが、今はそんなことをすると、すぐにお店を閉じてしまわなければならなくなります。


そこで大事になってくるのが接客ですね。

接客の仕方いかんでお客様の数も変わってきますし、販売できるものも違ってきます。
結局それが粗利に響いてくるというわけです。


それで昨日の朝の「がっちりマンデー」で見たクリーニング店での接客は、自分がお客様になった場合、そこまでしてもらうとなんだか面映い、というところまで接客を大事にしているシーンもありました。

いや接客というよりも、お客様が持ち込む洗濯用品を、それが汚れ物なんですけど、必ずその下には白いシーツを敷き、それで包んでいるし、変わりボタンなどは一つ一つ別布でくるんで洗濯に回します。

というように、お客様のものを、たとえそれが汚れ物でも、大事に扱っている、ということです。


クリーニング屋さんに洗濯物を持っていくと、受付の後は、まとめて収納かごに放り込むようにされているところを見せられているわたしにとっては、まさに目から鱗のシーンでした。

まだまだ自分では気づかない、接客の心得というか、アイデアはあるんですね。

またひとつ勉強させていただきました。


それでは連載中の『ある商店街の小さな一歩』第15回目になります。
ここからです、どうぞ。



「今からどこに、公衆トイレ作れってんだ」

「別に作れってひとことも言ってませんよ。ちゃんとあるじゃないですか」

「どこに?」

「みなさんのお店の中に」

「………?」

「みなさんだって自分の店のトイレは利用しているんでしょ。だったらそのトイレを少しきれいにして、お客様にも気軽にお貸しするようにすればいいんですよ。そうしたら、トイレを借りにきたお客様とちょっとでもコミュニケーションがとれるじゃないですか。店の商品も見てもらえますよね、少しでも」

「………」

「まずそういったところから始めないと駄目なんじゃないですか。みなさんは活性化ということを考えると、すぐにイベントとかそういったソフト面を考えがちですが、もっと基本的なところのハード面とそれに伴うインフラが整備されていないので、そこから改善していった方が、私はいいんじゃないかと思いますけどね」

本田は続けた。

「まだあります。この商店街は歩行者用通路の幅が広いですよね。それに商店街そのものが長いようです。なのに、見たところちょっと休めるベンチが見当たらなかったですね。ベンチがあればお客様の滞留時間が少しは長くなります。別にお年寄りじゃなくても、ベンチがあればそこで休む人がけっこういるとは思うんですよ。こういった基本的なハードがまだまだ不足していると思いませんか。みなさん、一度自分で、自分の足で、この商店街のお客様になった気で歩いてみてください。きっといろいろなハードが不足していることが分るはずです。それでも分らないという人は、はっきり言って商売人失格でしょうね」

商売人失格とまで本田に言われた数人の理事たちは立ち上がり、怒りに本田に向けた指先をふるわせながら、怒鳴った。

「何言ってやがるっ! お前なんかの口先三寸野郎に俺たちの商売の苦労が分ってたまるか、馬鹿やろう!」

本田はしゃあしゃあと答えた。

「そうですよ。私は商売人のあなたのことなんか分りませんよ」

「帰れ! 馬鹿やろう! 理事長、こんな奴に金を払う必要なないぞ!」

「あなた、本気でそれ、言ってるんですか? 私はお客様としてみなさんに申し上げてるんですよ。それがお客様に対する態度ですか? お客様はみんなそう思ってるんですよ。あなたみたいな人が商売をしているから、お客様は敬遠するんですよ。それが分らないんですか」

「言わせておきゃ、勝手なことばっかりぬかしやがって!」

本田は、その怒りをまとめに受けずに、まったく話題を変えた。

「以前私がまだ広告会社に勤めていたときに、あるスーパーマーケットの販促の仕事をしていました。そのスーパーの社長の言い草が“このど素人が!”でしたね。企画を提出しても、お前たちは商売が分っていない、このど素人がって。でもね、商品を買うのはそのど素人なんですよ。お客様は商売のど素人ですけど、消費のプロですよ。あなた方よりももっともっとシビアな消費のプロです。今あなたが私に商売の何が分るんだっていいましたけど、お客さんが商品を買うとき、商売のことなんか考えませんよ。自分のことを考えているんです。あなたは逆に消費者の何が分ってるんですか? お客様の何が分ってるんですか? この際言わせてもらいますけど、分っていたらもっと繁盛しているんじゃないですか? こんなに寂れてることもないんじゃないですか? そういうことなんです。わかります?」

場内が静かになった。

そうして一人の理事が、おもむろに立ち上がった。


                            つづく


それでは、また明日。

今日も一日、『スマイル!』で、がんばろう!


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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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