こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。
今朝は晴れました。
昨夜は遅くまで、というよりは今朝早くまでは雨も降っていました。
明け方トイレに起きたときに、北風に雨が吹き付けられる音がしていましたから。
そして今は青空がほぼ広がっています。
でも北風が冷たい。
今夜はグ~ンと気温が下がり、明日朝は久しぶりにマイナス気温という予報も出ています。
さて、本題です。
お店がネット販売のショーケース化している(されている)という話はよく聞くことです。
お店でリアルに商品を見てからネット(スマホ)で価格を調べて、結局ネット購入になってしまう、ということですね。
それはある意味本当にそうなんでしょう。
しかし、それは言い方を変えれば、ショーケース化されるお店にも問題があるということもいえます。
ネットに勝てるお店、リアルショップづくりということをもっと考えなくてはいけないところです。
ネットで購入する人は一番にはお来る機会が少ない、時間がとれない人が多くて、次にはネットの方が安いからかうということです。
ショーケースとしてお店を利用する人は特に後者ですね。
そんな人はお店では最初から当てにしないことです。
安いものだったらどんなことをしてでも買うという人なんですよ、そういう人は。
だからそういった人をお店で顧客と見込むということ自体無理があるわけです。
ネット販売がそれほど頻繁でなかった時代でも、そういった人たちはたくさんいました。
バーゲンハンターと言われる人たちです。
どうぞどうぞ見てください。思うぞんぶん。
そんな気持ちでいる方が健康的です。
またそういった人たちでも賑わいにはなります。
枯れ木も山の賑わい、などとも言いますしね。
そういった人たちは客であっても、顧客にはなりえない人たちですよね、むかしから。
そんな人たちを顧客にしようと考えることそのものが間違っているんじゃないですか。
だからショーケース化されていると嘆くお店の人たちは、何ら個店としての努力をしていなかったから、そういった人たちのターゲットになっているというだけのことです。
厳しく言わせてもらえば。
嘆いている暇があったら、自分の店をショーケース化されない努力こそすべきではありませんか?
それでは連載中の『ある商店街の小さな一歩』、第16回目です。
ここからどうぞ。
「厳しい言い方されて俺も腹がたったけど、よおく考えてみると、なるほど、その通りだとも思う。俺は今まで自分の商売をどうすればいいか、そればかりを考えてきた。お客のことはあまり考えなかった。本当だ。本田さん、あなたの言うことは正しい。今初めて目が開いた感じだよ」
後で聞いたが、それが鮮魚店を営む増野だった。
増野は向き直り、参加者に向かって言った。
「どうだろう、みんな。この人にいったん預けてみては。それでも何にもならないかもしれん。でも何か見つかるかもしれん。何か見つかったらめっけもんじゃないか。そうだろ。俺はそう思う」
しばらくしてから、「賛成」という声が小さいが、ところどころから、上がってきた。
「じゃあもう一度本田さんの言うことを最後まで聞いてから、決を採りたいと思います。いいでしょうか?」
理事長の田島が言った。
本田は続けた。
「ありがとうございます。と言いたいところですが、正直まかされるのが怖いというところが本音です。実際提案はしますが、それを実践するのはあくまでもみなさんだということです。自分でも自信がないのに、みなさんに実践しなさいというのはとても酷だと思います。それでも聞くだけは聞いてください」
それから本田の提案に入った。
「まず今からすぐにできることは、トイレの案内です。自分のお店のトイレを使ってもらうキャンペーンを始めましょう。これは紙に描いて外に貼り出すだけですみますから。そのあとイベントとして、地元の小学生から個店のトイレ利用のポスターを募集しましょう」
少し間を置きながら、本田は続けた。
「これってもうひとつ効果があるんですよ、みなさん。お客様が使うんだったらもう少しきれいにしなくちゃって思うでしょ。トイレをきれいにすると、なんだか気持ちまですっきりするはずです。トイレをきれいにすると業績もよくなるという実際の経営者の方もいるぐらいです。その相乗効果も大きいんです」
「そして、先ほども言いましたように、通路の真ん中にベンチをおきましょう。これも営林局あたりとタイアップして間伐材を提供してもらって、親子で実際にこの商店街の通路で作ってもらいませんか。イベントとしての効果もあります。『親子で作ろう、お年寄りが休めるベンチ!』というようなタイトルで親子を集めます。もちろんそのときはプロの大工さんや家具の職人さんに声をかけて、アドバイザーとしてきてもらうといいでしょうね。でき上がったベンチには、それを作った親子の名前を刻むようにすると、その親子がまず商店街の顧客になり、その親戚もベンチを見に来るという効果も期待できます」
「まずそういった必要なハード面を充実させてほしいんです。その他にみなさんがお客様の立場になって、必要なハードを考えてほしいなと思います」
「次にソフトですが商店街のコンシェルジュ、案内人ですね、それも誰かボランティアでやってもらいたいんですね。特にお年寄りのための案内役兼お手伝いです。空き店舗のひとつを案内所にして、そこを市や県、それに商店街の情報発信の拠点にします」
「それはやったことがあるなあ」
どこからか声が上がった。
「そのときはいかがでした? あんまり来ないんですぐにやめちゃったんじゃないですか? 最初はなかなか稼働しないでしょうけど、これは根気よくやらないと駄目だと思います」
「その次に、空き店舗を利用して保育所と学童一時預かり所を作ります。ひとつではなく、商店街の拠点、拠点に、できたら数ヶ所。保育園は今どこでも不足していて、深刻な問題になっています。子供手当より保育園を増やすことの方が急がれているという議論まであります。その保育園では、ここにやってくるお年寄りとのふれあいを持ってもらいたいんです。お年寄りも子供とふれあうことによって癒され、子供もお年寄りとふれあうことによって家族の大事さを知ることができると思います。今核家族の増加で、こういう年代を超えたふれあいということが少ないのも、問題になっています」
「保育園を作ることによって、そこにお母さん方がやってきます。そうした人たち向けのお店を開くことができますね。お店だけではなく、洋裁和裁の裁縫やニットなどの家事に役立つ教室などをたくさん誘致しましょう。もしそういった方が現れなければ、商店街で運営するようにしてでも、やってもらいたいんです。そのようにして若いママたちが大勢訪れるようになると、この商店街も華やかな感じになってきませんか。そういうようにした福祉を伴ったソフトが豊富な商店街に生まれ変わることも、ひとつの手だと私は思いました」
「今までのような、近隣のみなさんへの日常生活に奉仕する商店街の役割は、はっきり言ってもうここでは終わっています。そう思いませんか。ですから、これからもここでみなさんが商いを続けていくというのなら、まったく新しいコンセプトを立てて、やっていかないと絶対に残れません。改革していかないと。これは痛みを伴いますから、できないという方がたくさん出てくると思いますが、一応聞いてください」
つづく
それでは、また明日。
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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
群馬県前橋市
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