ごっとさんのブログ

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「胆道ガン」の治療の選択肢が広がる

2022-06-11 10:25:14 | 健康・医療
私もガン年齢となっていますので、周りにガンの話がよく出ています。最近もかみさんの友人が胃ガンと診断されましたが、早期ガンということで胃の3分の2を切除する手術を受けるようです。

このガン治療について日本は切除できるガンであれば95%が手術するという、いわば手術偏重の傾向がありますが、この点についてはまた改めて取り上げます。

ここでは治療の難しいとされる「胆道ガン」の治療の選択肢が増えてきたというはなしです。胆道は肝臓で作られた胆汁と呼ばれる消化液の通り道を指し、胆汁を貯める「胆のう」、肝臓と十二指腸をつなぐ「胆管」、胆管と十二指腸のつなぎ目となる「十二指腸乳頭」という部分に分けられます。

胆管は肝臓内にあるかどうかで「肝内胆管」と「肝外胆管」に分かれます。胆道ガンは胆道にできるガンの総称で、胆のうガンなど発生した部分によって名称が異なります。

国内で年間約2万2000人が診断され、5年生存率は約25%で膵臓ガンに次ぐ低さとなっています。黄疸や腹痛、体重減少などの症状が出ますが、初期は無症状のことが多く進行してから発見されるという特徴があるようです。

手術が難しい場合や術後の薬物療法では、3剤の抗ガン剤のうち2剤を組み合わせる治療が行われてきました。ここ数年はガンをより強くたたく効果を期待できる、3剤の同時投与も広がっています。

2018年に発表された患者246人を対象にした研究では、3剤による治療の方が2剤よりもガンが進行せず安定して過ごせる期間の中央値が約2か月長いと報告されています。手術と組み合わせた治療も広がっていますが、これは手術をしても再発が多いためです。

手術後に抗ガン剤を投与する「術後補助化学療法」については今年1月に生存期間が延びたとする研究結果が発表され、今後標準的な治療になる見通しです。

特定の遺伝子変異を狙い撃ちする「分子標的薬」も使える薬が増えており、昨年5月には「ペミガチニブ」が保険適用になりました。薬物療法後に症状が悪化した人が対象ですが、遺伝子検査で変異が見つかって治療できる人は一部に限られているのが現状です。

2022年に手術ができない肝内胆管ガンに対する粒子線治療が保険適用になりましたが、これはガンを集中して攻撃できるようです。これは身体の負担が小さく根治も目指せる治療法とされています。

このように5年生存率も低い難治性ガンである胆道ガンの治療法も選択肢が広がってきました。ただし分子標的薬には遺伝子検査で適合する必要もあり、また粒子線治療も実施医療機関が少ないなどの問題があります。

それでもガン治療法は年々進歩していますので、難治性を克服する方法が次々出てくることを期待しています。