喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

晩秋の佐田岬の山々

2013-12-07 | ブログ
 田舎の愛媛県伊方町、佐田岬半島はそれぞれの季節ごとに楽しみがある。
ここ最近は、晩秋の紅葉した山々を感じることがちょっとした楽しみ。

 毎朝、15分かけて職場へ車を走らせる。
対向車が来たら路肩によってゆずり合うくらいの狭い道。
ヘアピンカーブが続く。
そんな道をいつもよりもゆっくりと時速20㎞くらいで走る。
季節の移ろいを感じるためだ。

 お気に入りの「亀の首」という場所の紅葉を見て、峠を越えると
目の前に二名津湾を見下ろす。
 その湾からせり立つようにこの辺で最も高い伽藍山が見える。



 見なれた景色だが、全国のいろいろな場所をバイクで旅した経験からすると、
とてもめずらしい景色。
 というのも海から平地があり、徐々に山へと続くのではなく、
海から一気に壁のように山がある。
リアス海岸の特徴。
でもこのリアス海岸じたいがめずらしい地形。

 そんな壁のような山すそに集落が点在している。
山に抱きかかえられているような。

 
 今日、午前中仕事をしていたら鮮やかな紅葉を見つけた。


 
 柑橘が多いので紅葉する木々は少ないのだが、
山吹色に色づいているのは、たぶんクヌギだろう。
 バベ(ウバメガシ)を炭にしたものが備長炭といわれる最高の炭。
クヌギは、それと同じくらい固くて良い炭になる。
 残念ながら、そんな良い素材はあるのに今は炭焼きをする人はいない。
 だから私の記憶にあるクヌギは、カブト虫やクワガタがよく取れる木、といったもの。

 写真、後ろに見えるのは愛媛県立三崎高等学校。
建物は新しくなったが、私の母校。
写真は、もと三崎高校があった場所から撮っている。

 そんな思い出も探りながら、きれいな岬の山々を望む。

 私にとっては、世界中で最もすてきな場所、佐田岬。
もうしばらくの間、美しい景色が見られそうだ。

                       岬人(はなんちゅう)