喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

冬至のお日さまの様子

2013-12-22 | ブログ
 喜久家ブログは、もともとふるさとの様子を、現在ふるさとで住んでいない人にお伝えする、
という思いで書き始めたもの。

 書き始めて4年、変わってきたことがある。
① ささいなことやその変化を感じようとするようになった。
② 人との関わりをていねいにするようになった。
③ 伝えるということで、客観的なデータを大切にするようになった。


 今日は、今年2013年の冬至。
昼間の時間が1年で最も短い日であり、これを境に昼間が徐々に長くなっていく。
このことは知識として知っている。

 でも田舎では、それを体で感じやすい。



 写真は、先日の日の出写真。
 田舎では自然をものさしとすることが多い。

① 日の出の位置が、季節によってちがう。

  夏の日の出は、もっと左側。つまり東より。
 冬至に近づくにつれ、南側によっていく。
  ちなみに日の入りも南側によっていく。


  太陽の南中高度(太陽が空のどれくらい高い所を通過しているように見えるか)は、
 夏至の頃が、約80度つまり頭の真上を通過しているように見えるのに対して、
 冬至である今の時期は、約30度。
  太陽を見上げる角度が全くちがう。
 だから影の長さが冬場は長くなる。


  このことは、知識としては知っているのであたりまえのことだが、
 それを生活のなかで実感していることは少ないだろう。

  まわりを人工的な建物で囲まれた都市ではなおさらかもしれない。


② 冬至は、日の出が一番遅く、日没が一番早い日ではない。

  この意外な事実は、数年前に職場で釣りが趣味の井原さんから聞いて気づいたこと。

  ここ最近、日の出時刻が遅くなってきている実感。
 今日の伊方町の日の出時刻は、7時11分。
 平礒は、その方向に釜木の山があるので、太陽が顔を出すのは、もっと遅くなる。
  その時間がさらに遅くなっている。

  これはまさに事実で、日の出が一番遅いのは、
 冬至よりも10日ほど後。つまり年末年始、初日の出のころになる。


  逆に、夕方が少し明るくなってきた感じがする。
 日没が遅くなってきた感じ。
  今日の伊方町の日の入り時刻は、午後5時7分。

  これもまさに事実で、日没が一番遅いのは、冬至の10日ほど前、12月中旬。
 すでに徐々に夕方が明るくなってきている。
  

  
  では、気温、寒さはどうかというと、
 私たちは、その時刻や明るさ・暗さによって気温のかんちがいをおこしやすい。

  暗い真夜中が一番気温が低く寒い、と思いがち。
 でも実際は、日の出あたりが最も寒い。


  これも早起きの田舎者には、実感としてわかること。

  私たちは、自然の流れの中で生きている。
 できれば、それが体にとっても、いいこと。
  
  そんな暮らしに小さな幸せを感じている。


                        岬人(はなんちゅう)

  
   

  

今日は、今年の冬至

2013-12-22 | ブログ
 今日は、今年2013年の冬至。

 冬至は、昼が一番短い。
ゆず湯に入り、かぼちゃを食べるといい。

 

 写真は、柚ではなく、愛媛ならではの「みかん湯」。
 我が家だけかもしれない?

 冬至について、昔は冬至は日照時間が短く、太陽からの恵みを受ける時間が短いことから、
「死に一番近い日」と言われていた。
 そんなこともあり、その厄払いの意味を込めて、体を温め、無病息災を祈っていた。


① 冬至のこの日、北半球では太陽の高さが、一年で最も低い位置にあり、
 日照時間が一年で最も短く、反対に夜は長くなる。

  冬至を境に、少しずつ日は長くなるが、寒さは厳しくなっていく。


② 二十四節気の二十二番目。
  二十四節気とは、節分を基準に1年を24等分して約15日ごとに分けた季節のことで、
 冬至・夏至・春分・秋分などもこれに含まれる。

  1年を4つの季節に分け、さらにその季節内は、6つに分けられる。
 どの季節も6つのなかで最初は、立春・立夏・立秋・立冬。
  春分・夏至・秋分・冬至といったそれぞれの季節内での分かれ目は、
 6つのなかで4番目になる。
  
  冬至は、全体の二十二番目で、すでに立冬は過ぎ、冬に入っている。
 冬至の後は残すところ、小寒そして大寒となり、寒さがきびしくなっていく。

③ かぼちゃを食べるといい
  冬至にかぼちゃを食べる風習は、緑黄色野菜が少なくなる冬の時期に、
 ビタミンやカロチンが多く含まれるかぼちゃを食べて風邪をひかずに冬を
 乗り切るための先人の知恵。

  秋に収穫が終わると冬には食べられる野菜がめっきり少なくなり、
 そんな中で本来の旬は夏だが、栄養があり保存もきくかぼちゃは、
 とても重宝されている。

  現在ではかぼちゃは一年中手に入るが、風邪防止はもちろん、美肌や動脈硬化などの予防のためにも、
 冬至の日だけでなく、この時期にかぼちゃを食べるのは身体のためにも良い。


④ 運(うん)がいい
  冬至には「ん」のつくものを食べると「運」を呼び込めるという言い伝えがある。

  だいこん・にんじん・れんこん・うどん・ぎんなん・きんかんなどなど、
 「ん」のつくものを『運盛り』といい、げんかつぎをしてきた。

  かぼちゃは漢字で書くと南京(なんきん)なので、こちらも運盛り。

  地域によっては、冬至の七種として、「ん」が2つつく食品、
 なんきん・にんじん・だいこん・れんこん・ぎんなん・きんかん・かんてん・うどん(うんどん)
 を食べると病気にならず出世するとも言われているようだ。

 「ん」は平仮名の終わりであることから、こちらにも一陽来復の願いが込められている。

⑤ ゆず湯
  ゆずを浮かべたお風呂。
 ゆず湯は血液の流れをよくする効果があり、冷え性や神経痛、腰痛などに効く。
 ひび・あかぎれを治し、風邪を予防する働きも。
 また、その香りに邪気を払う力があると言われている。


  
  まさに日本の自然・文化・慣習・食などが深く関わった冬至。
 田舎には、まだずいぶんとそんなものが残っている。

                           岬人(はなんちゅう)