フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

「すき間産業」なワタクシ(笑)

2007年06月30日 | オタクな日々

 昨日は本屋に行ったものの買う本がなく(ほとんど姉がネット注文してしまった)、かといって本屋に来たからには手ぶらで帰るのはいやだ!(変な習性・・・)と、気になっていたがいまいち食指が動かなかった「ユリイカ増刊・腐女子マンガ大系」を買ってみた。それをつらつらと読んでいてポン、と手を打ったこと。
 いわゆる「女性向け男と男の恋愛マンガ・小説」が商業ベースに本格的に乗ってから、それはBL(ボーイズ・ラブ)と呼ばれる1ジャンルとなり、私も一般名詞として自分の書くものをそう呼んでいたが、私にとってはBLという名はどうもしっくりこなかった。私にとってその手のモノを表す名詞は、約20年間同人誌におけるアニパロ(マンパロ含む)の中で、ホモ・カプを扱う作品を総称する「やおい」だったからだ。しかしながら今や一般人含め若い人たちには「BL」こそがスタンダードな一般名詞になっており、「やおい」という言葉は使いにくい雰囲気になっていたため(まあ、語源が不明確だしね)、ディープな&30代以上(笑)の同人仲間以外と話すときは、BLという言葉を使うようになっていた。
 しかし、この本の中である人がヤオイについて評する中で、「BLも広義のやおいだが、(特に商業作品、作家を取り上げる場合に混乱するときは)BLプロ作家の作品をBLと表記する」という意味のことを書かれていたので、おお、私の違和感はこれだ!と合点した。
 実は私は出版社から出ているBLマンガ、小説はほとんど読まない。ごく限られた作家──同人誌時代から好きだった人がプロデビューしてしまい、同人誌はほとんど出さなくなった方しか読んでいない。なので私にとってBLとは、自分の趣味のフィールドとは言いがたいのだ。自分の萌えはあくまで「BLではない作品」の中に、隠された関係性を見出すこと、あるいは捏造すること(爆)にあるからだ。(そのような作品の読み込み方法を、腐女子フィルターという・・・)その萌えを形にしたものは、やはりBLではなくやおいと呼ぶのがしっくりする。
 というわけで、これからは自信を持って(?)「趣味:やおいを書く・読むこと」と言おう!・・・もちろん、同じ腐女子仲間に向かってのみ(笑)
 そうそう、1、2週間くらい前だったか、某テレビの夕方のニュース番組で、「BLにはまる腐女子」という小特集をやっていて、(なぜか新田祐克さんの「春抱き」ばっか映る・・・なぜだ・・・絵的に派手だからか?)この手の番組はいつも皮相で一面的で、だから何?何が言いたいの?というものばっかだ。で、おとといGちゃんとしゃべっていたときに「こういうの見たよー」とGちゃんが言い出したのがそのニュース番組だった。Gちゃんは、一応私がマンガとアニメが好きなおたくだということを知っている。が、「男と男の恋愛マンガ・小説」が好きだということは知らない・・・。小説を書いているらしいことも知っているが、「えーと、恋愛ものとか、ファンタジーとか・・・」などとごまかしてある嘘じゃないよな、一部省略してあるだけで(爆)
 「あ、私も見たよ。腐女子ってやつね」
 「マンガとか映ったんだけど、私、どうしても男と男でどうこうって、理解できないわぁ。なんでそういうのがいいのかしらねー」
 「いやー、それはさー・・・」
 というところで電話がかかってきたので話はうやむやになった。ううむ、下手にカミングアウトすると説明が面倒くさそうなので、当分ごまかしておこう・・・。
 話を戻して、やおい歴20年以上の私だが、いつもメジャージャンル・カップリングを書いているわけではない。自分しかいないとか、自分以外1サークルしか見たことないこともあった(作家FC、別カップリング、やおいでない場合除く)。東京探偵団、ライブマン、星のまほろば、輝夜姫、デーモン聖典・・・。同人歴が長いからにしても、多すぎないか・・・?
 やおいというのはマンガや小説の行間、コマとコマの間、あるいは作品上で描かれない時間や出来事を捻り出す、いわば作品中のすき間を埋める、すき間を創造する「すき間産業」(笑)だが、その中でもマイナー嗜好のうちは、二重の「すき間産業」だなぁ、と自嘲含みで自分にエールを送ってみたりして。
 そして私の中で、「このカップリングこそ誰も同志がいないなぁ・・・」と思いつつ、実は密かに胸キュンなカップリングは、吉田秋生「YASHA」の静×茂市。年下攻めで、なおかつ茂市が死んでしまうこと、静は再会したときと、茂市が死んでしまったときの2回、彼を抱きしめただけというプラトニックな関係が幸田のツボど真ん中だ・・・