今日は雨降りのBrisbane。昨年の洪水を思い出させるぐらい、一日中降り続いていた。そして肌寒い。暑がりDもTシャツを重ね着して靴下をはいていた。かく言う私もカーディガンと靴下着用。それにしても雨降りの日はなぜか眠くなる。今日は一時間ほど昼寝をしてしまった。ちなみにDはもっと長時間。雨音が子守歌代わりになるんだろうか? あと薄暗いのも眠気を誘うのかなぁ?
さて。今日は朝に私にとっては大変な作業があり、そこで一日分のエネルギーを使い果たしていた。
その作業とは大嫌いな注射。しかも2本も。
看護師として仕事を探す中で、仕事を始める前に体内に疫病に対する抗体があるかどうか証明書類の提出を求められることがある。B型肝炎の抗体はこちらで注射したけど、それ以外の基本的なもの(はしか、おたふく風邪、風疹など)は子供のころに感染しているか注射をしているので、証明は日本語で書かれたものしか持っていない。それを送ってもらって翻訳して…となると時間もお金もかかりすぎるため近所の診療所で尋ねたところ、もう一度注射を打って証明書類を発行してくれるという。しかし、水疱瘡に関して私は感染によって抗体を得ているため、血液検査でその抗体が今も消えずに残っているかどうかを確認することになった。というわけで、本日ワクチン注射と血液検査の注射が2本。
覚悟を決めて診療所に行ったけど、目の前に注射針を見せられると急に体中の力が抜けるよう。アルコールを塗られただけでもうひっくり返りそうになる。座っているのが精一杯でもう早く終わってくれることを祈るのみ。最初はワクチン。無駄に饒舌になって「看護師になろうとしてるんです」「この近所に住んでるんです」と脈絡のない話をベラベラ。年配の看護師さんは「はいはい」という感じで話を右から左へ聞き流し、あっという間に注射終了。これがほんっとうに痛くなかった。生まれていくつもの注射を受けてきたけど、これが一番痛くなかった。「どうやったんですか?」と聞いたら「針をさす前に軽くそのエリアに刺激を与えると痛くないのよ」とコツを教えてくれた。確かにその看護師さんは私の腕を指で何度かはじいていた。そこで軽く痛みを与えておいて、痛覚への刺激を分散させているのかも。とにかく勉強になった。
さて。続いて血液検査。これが問題だった。
私は注射も嫌いだけど血も大っ嫌い(「看護師になるんだよね?」というツッコミは心の中だけでお願いします)。血液検査は両方セットでくるので、もう本当に最悪。ワクチンと血液検査は別室で別の看護師さんがしてくれることになっていたため部屋を移動したところ、いかにも熟練した風の看護婦さんと若いお兄ちゃんがいた。カルテを渡して受付をしていると看護婦さんが若い兄ちゃんに「あなたがやってね。私はすることがあるから」と去っていく。「No problem」と余裕ぶって兄ちゃんは応えたけど、私にはわかった、この兄ちゃんは“新人”だということが。なぜわかったかというと、実習中と同じ(教育係が私に「あなた、注射打てるわよね?」と聞く)空気が流れたので。
「犯人じゃないというのなら犯人じゃない証拠を探せばいい」というようなことを工藤新一が毛利蘭に言っていた。それを思い出しながら私も一生懸命このお兄ちゃんが新人ではない証拠を探そうとした。しかし話をすればするほど新人っぷりが目立つ。
あきらめろ、あきらめるんだ…
誰にだって新人の時期があるし、私だって看護師として働けるようになったら同じ思いを患者にさせないといけない。なのでここは恐怖心に目をつぶり、黙って受け入れることにした(そもそもわめいたところで無駄やし)。いくら血管の位置を確かめるためのアームバンドが緩くても、血管を捜すために不安そうに何度も何度も腕をさすっても(しかも両腕)、旧型の注射器(現在のものは血管に針を差し込んだら自動的に血が注射器に流れ込むようになっている。しかしこの診療所の注射器は担当者が吸引する昔ながらのタイプだったため時間がかかるし、また担当者の技量がより問われる)を使用していても、緊張する私に影響されて同じように緊張している様子を漂わせていてもグッとガマンした(あぁ、この意味のない洞察力を恨む)。結局怖いのは痛みではなく、針が刺さること。針が血管に刺さるのは見ていることができた。しかし血が流れ出すと無理。兄ちゃんが時間をかけて(必要以上に)ゆっくりと血液を吸引しているのを感じている間、目をギュッと閉じて歯を食いしばって、イスから落ちそうになるのを絶えた。そんな作業中にさっきの年配看護師さんが部屋に戻ってきて「あら、やってるのね」ぐらいの勢いでガンガン話しかける。そして兄ちゃんもそれに応えている。「じゃますんなや!」「集中せーよ!!」と心の中で悪態をついているとやっと終了。実際はどのぐらい時間がかかっていたのかわからんないけど、本当に長く感じた。年配看護師さんに言わすと「こうやってにぎやかにしていると緊張もどっかにいくでしょー(笑)」。
気がそれて失敗したらどうするんじゃいっ
と思ったけど、そんな怒りを表現する元気も残っておらず部屋を後にした。比較的大きな診療所で受付に戻るまで少し歩いたんだけど、フラフラした上に気分が悪くてはきそうだった。
診療所を出た後は、意味もなく家まで逃げるように走って帰った(100メートルほどの距離)。腕が重くて頭が痛くて気分が悪くてちょっと横になっていたら、精気を吸い取られた後で雨音が眠気を促進したのかそのまま昼寝をしてしまった次第。
これで仕事探しのための注射は一通り終わったはず。そうであってほしい。本当に注射嫌いだ。大嫌いだ。晴れて看護師になれたら患者さんには注射ブッスブスしたるねん! もちろん正しい注射を。
さて。今日は朝に私にとっては大変な作業があり、そこで一日分のエネルギーを使い果たしていた。
その作業とは大嫌いな注射。しかも2本も。
看護師として仕事を探す中で、仕事を始める前に体内に疫病に対する抗体があるかどうか証明書類の提出を求められることがある。B型肝炎の抗体はこちらで注射したけど、それ以外の基本的なもの(はしか、おたふく風邪、風疹など)は子供のころに感染しているか注射をしているので、証明は日本語で書かれたものしか持っていない。それを送ってもらって翻訳して…となると時間もお金もかかりすぎるため近所の診療所で尋ねたところ、もう一度注射を打って証明書類を発行してくれるという。しかし、水疱瘡に関して私は感染によって抗体を得ているため、血液検査でその抗体が今も消えずに残っているかどうかを確認することになった。というわけで、本日ワクチン注射と血液検査の注射が2本。
覚悟を決めて診療所に行ったけど、目の前に注射針を見せられると急に体中の力が抜けるよう。アルコールを塗られただけでもうひっくり返りそうになる。座っているのが精一杯でもう早く終わってくれることを祈るのみ。最初はワクチン。無駄に饒舌になって「看護師になろうとしてるんです」「この近所に住んでるんです」と脈絡のない話をベラベラ。年配の看護師さんは「はいはい」という感じで話を右から左へ聞き流し、あっという間に注射終了。これがほんっとうに痛くなかった。生まれていくつもの注射を受けてきたけど、これが一番痛くなかった。「どうやったんですか?」と聞いたら「針をさす前に軽くそのエリアに刺激を与えると痛くないのよ」とコツを教えてくれた。確かにその看護師さんは私の腕を指で何度かはじいていた。そこで軽く痛みを与えておいて、痛覚への刺激を分散させているのかも。とにかく勉強になった。
さて。続いて血液検査。これが問題だった。
私は注射も嫌いだけど血も大っ嫌い(「看護師になるんだよね?」というツッコミは心の中だけでお願いします)。血液検査は両方セットでくるので、もう本当に最悪。ワクチンと血液検査は別室で別の看護師さんがしてくれることになっていたため部屋を移動したところ、いかにも熟練した風の看護婦さんと若いお兄ちゃんがいた。カルテを渡して受付をしていると看護婦さんが若い兄ちゃんに「あなたがやってね。私はすることがあるから」と去っていく。「No problem」と余裕ぶって兄ちゃんは応えたけど、私にはわかった、この兄ちゃんは“新人”だということが。なぜわかったかというと、実習中と同じ(教育係が私に「あなた、注射打てるわよね?」と聞く)空気が流れたので。
「犯人じゃないというのなら犯人じゃない証拠を探せばいい」というようなことを工藤新一が毛利蘭に言っていた。それを思い出しながら私も一生懸命このお兄ちゃんが新人ではない証拠を探そうとした。しかし話をすればするほど新人っぷりが目立つ。
あきらめろ、あきらめるんだ…
誰にだって新人の時期があるし、私だって看護師として働けるようになったら同じ思いを患者にさせないといけない。なのでここは恐怖心に目をつぶり、黙って受け入れることにした(そもそもわめいたところで無駄やし)。いくら血管の位置を確かめるためのアームバンドが緩くても、血管を捜すために不安そうに何度も何度も腕をさすっても(しかも両腕)、旧型の注射器(現在のものは血管に針を差し込んだら自動的に血が注射器に流れ込むようになっている。しかしこの診療所の注射器は担当者が吸引する昔ながらのタイプだったため時間がかかるし、また担当者の技量がより問われる)を使用していても、緊張する私に影響されて同じように緊張している様子を漂わせていてもグッとガマンした(あぁ、この意味のない洞察力を恨む)。結局怖いのは痛みではなく、針が刺さること。針が血管に刺さるのは見ていることができた。しかし血が流れ出すと無理。兄ちゃんが時間をかけて(必要以上に)ゆっくりと血液を吸引しているのを感じている間、目をギュッと閉じて歯を食いしばって、イスから落ちそうになるのを絶えた。そんな作業中にさっきの年配看護師さんが部屋に戻ってきて「あら、やってるのね」ぐらいの勢いでガンガン話しかける。そして兄ちゃんもそれに応えている。「じゃますんなや!」「集中せーよ!!」と心の中で悪態をついているとやっと終了。実際はどのぐらい時間がかかっていたのかわからんないけど、本当に長く感じた。年配看護師さんに言わすと「こうやってにぎやかにしていると緊張もどっかにいくでしょー(笑)」。
気がそれて失敗したらどうするんじゃいっ
と思ったけど、そんな怒りを表現する元気も残っておらず部屋を後にした。比較的大きな診療所で受付に戻るまで少し歩いたんだけど、フラフラした上に気分が悪くてはきそうだった。
診療所を出た後は、意味もなく家まで逃げるように走って帰った(100メートルほどの距離)。腕が重くて頭が痛くて気分が悪くてちょっと横になっていたら、精気を吸い取られた後で雨音が眠気を促進したのかそのまま昼寝をしてしまった次第。
これで仕事探しのための注射は一通り終わったはず。そうであってほしい。本当に注射嫌いだ。大嫌いだ。晴れて看護師になれたら患者さんには注射ブッスブスしたるねん! もちろん正しい注射を。