新アララギ 2012年4月号より
・幾十度(いくそたび)この海峡を渡りしか時には甲板(デッキ)にワンカップ飲みて 来島海峡にて
・妻在らば金(かね)の不自由なかりしと先生語りき旅の宿りに
・わが妻に飯(いひ)をよそひし島の朝「一寸やけるね」と本音の如く
・星に詳しき先生なりき空見上げ星なき東京の夜空嘆けり
・若き日の相聞一首「彼(か)の人」を問へば「ヒミツ」と微笑みたりき
・あの人はいつも見送りくれたりと広瀬きみさんを言ひき共に今亡し
・幾十度(いくそたび)この海峡を渡りしか時には甲板(デッキ)にワンカップ飲みて 来島海峡にて
・妻在らば金(かね)の不自由なかりしと先生語りき旅の宿りに
・わが妻に飯(いひ)をよそひし島の朝「一寸やけるね」と本音の如く
・星に詳しき先生なりき空見上げ星なき東京の夜空嘆けり
・若き日の相聞一首「彼(か)の人」を問へば「ヒミツ」と微笑みたりき
・あの人はいつも見送りくれたりと広瀬きみさんを言ひき共に今亡し