9月 18日

2016-09-18 09:16:18 | Weblog
鶏頭を三尺離れもの思ふ          細見綾子


鶏頭のくれなゐ黒をきはめたる       沢木欣一


鶏頭に音なき雨や綾子の忌         栗田やすし


泣く吾子を鶏頭の中に泣かせ置く      福永耕二


鶏頭の影地に倒れ壁に立つ         林徹


鶏頭の赤が最も暗き庭           山田弘子


鶏頭のたたみ尽せし花冠かな        斎藤夏風


鶏頭の十四五本もありぬべし        正岡 子規



* 埼玉にある農林公苑に行く  サルビアの群れ咲きに目が痛くなるほど
  彼岸花にも鶏頭の赤とも違う
  彼岸花も鶏頭もその足元はさみしく、サルビアの足元には
  葉が茂ってその緑との補色対比の効果なのだろう
  一株ではそれほど感じないものなのに
  俳句の構成にも主を際立たせる従の力が大切なのかも知れない


コメント (2)
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