( 藤の花・藤棚・白藤・山藤 )
天心にゆらぎのぼりて藤の花 沢木欣一
ましらの子枝移りして藤揺らす 栗田やすし
藤はさかり或る遠さより近よらず 細見綾子
山藤の蔓のおどろに立ちすくむ 梅田 葵
山藤や白雲一つ浮きし空 武藤光晴
藤の雨人づてに知る師の病 玉井美智子
髪に触れ九尺藤の濃く匂ふ 森 靖子
宇治山の崖(きりぎし)染むる藤の花 山下善久
地を均す補欠の球児藤の花 荒川英之
藤浪の甘き香りや転た寝す 松永敏江
山藤や化石生家へ橋渡る 中村たか
山藤へ開く丹塗りの飛騨障子 篠田法子
泥団子児が丸めゐる藤の下 榊原千景
御岳の風に色濃し藤の花 長江克江
藤房や雨の雫の光りをり 今泉久子
五分咲きの藤に小雨の降り出せり 江本晴子
藤の花風止むときに色増せり 板谷芳子
藤伝ふ町家格子の深庇 小原米子
藤の寺曼荼羅餅に黄な粉つけ 長谷川郁代


山藤
天心にゆらぎのぼりて藤の花 沢木欣一
ましらの子枝移りして藤揺らす 栗田やすし
藤はさかり或る遠さより近よらず 細見綾子
山藤の蔓のおどろに立ちすくむ 梅田 葵
山藤や白雲一つ浮きし空 武藤光晴
藤の雨人づてに知る師の病 玉井美智子
髪に触れ九尺藤の濃く匂ふ 森 靖子
宇治山の崖(きりぎし)染むる藤の花 山下善久
地を均す補欠の球児藤の花 荒川英之
藤浪の甘き香りや転た寝す 松永敏江
山藤や化石生家へ橋渡る 中村たか
山藤へ開く丹塗りの飛騨障子 篠田法子
泥団子児が丸めゐる藤の下 榊原千景
御岳の風に色濃し藤の花 長江克江
藤房や雨の雫の光りをり 今泉久子
五分咲きの藤に小雨の降り出せり 江本晴子
藤の花風止むときに色増せり 板谷芳子
藤伝ふ町家格子の深庇 小原米子
藤の寺曼荼羅餅に黄な粉つけ 長谷川郁代


山藤