夏至
生れし嬰が足で空切る夏至の夜 片山浮葉
夏至の土間筵被せて壺干せり 梅田 葵
今日夏至の刻を告げたり鳩時計 岡島溢愛
有線が正午を知らす夏至の空 武藤光晴
いつまでも夏至の夕日の赤きかな 渋谷さと江
看護婦に血を採られゐる夏至の朝 山下帰一
夏至の海太陽ゆらぎつつ沈む 高橋孝子
夏至の酒大徳利で酌み交はす 中山敏彦
のびきつて夏至に逢ふたる葵かな 正岡子規
白衣きて禰宜にもなるや夏至の杣 飯田蛇笏
夏至愉し牛と羊は野にあそぶ 阿波野青畝
あらくさの香立ちてありし夏至のころ 岸田稚魚
山の木の葉音さやかや夏至の雨 鷲谷七菜子
生れし嬰が足で空切る夏至の夜 片山浮葉
夏至の土間筵被せて壺干せり 梅田 葵
今日夏至の刻を告げたり鳩時計 岡島溢愛
有線が正午を知らす夏至の空 武藤光晴
いつまでも夏至の夕日の赤きかな 渋谷さと江
看護婦に血を採られゐる夏至の朝 山下帰一
夏至の海太陽ゆらぎつつ沈む 高橋孝子
夏至の酒大徳利で酌み交はす 中山敏彦
のびきつて夏至に逢ふたる葵かな 正岡子規
白衣きて禰宜にもなるや夏至の杣 飯田蛇笏
夏至愉し牛と羊は野にあそぶ 阿波野青畝
あらくさの香立ちてありし夏至のころ 岸田稚魚
山の木の葉音さやかや夏至の雨 鷲谷七菜子