8月16日

2008-08-16 00:59:14 | Weblog

      ( 深川めし )

 

今日の深川めしは炊き込みです。本来は漁師の浅利の味噌汁のぶっかけ飯

ですから深川めしとはいわないのでしょうが。

お重の炊き込みには松の実、白胡麻、が入り上に刻み海苔がかかっています

椀は海苔のすまし、香は胡瓜と大根、小鉢は葱のぬたで、椎茸、南瓜、筍の

浅茹で、別小鉢には白玉の胡麻餡がかかっているものです

富岡八幡さまの鳥居をくぐったすぐ左手にある「深川宿」のものですが、

庶民の食べ物のはずのこの深川めしはラーメン三杯分くらいのお値段です。

深川を散策しているとあちこちに「深川めし」と書かれた幟や暖簾を見かけ

店によっては900円位から有ります、浅利の煮た物をご飯の上にかけた

深川丼は確かそんな値段だったと記憶しています

(本当は浅利の佃煮のお茶漬けが一番美味いと思っています)

 

深川や白玉なんどのどすべる      野澤節子

 

深川のかんかん照りの祭かな      大木あまり

 

深川の祭見に来よ水掛けよ        岩崎健一

 

噛みしめて深川飯も雁の頃        小檜山繁子


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8月15日

2008-08-15 01:37:32 | Weblog

      ( 神輿・夏祭り・深川富岡八幡)

 

春に行われる祭りは本来農耕の開始にあったての作神を迎えての

五穀豊穣、疫病悪霊を祓うもで、夏(秋)祭りは収穫祭といったところ。

東京の祭りは神田明神祭(五月)から始まり、浅草の三社祭(七月)そして

深川富岡八幡祭(八月)。本来舟祭り(漁師祭り)だったそうです

今日14日からはその例大祭、それも3年に一度の本祭りです文化四年

(1807)にはこの神輿行列を見に集まった群集の重みで永代橋が落ちて

多くの犠牲が出たために神輿渡御に禁止がでた時期もありました

近くに隠居していた紀伊国屋文左衛門の奉納の三基の神輿は関東大震災で

焼失し現在の一の宮神輿(本社神輿)は佐川急便の会長、佐川清氏からの

奉納(平成三年)4.5tでこの初担ぎには三千人の担ぎ手がでたそうですが

あまりにも大きく重いためにこれ以後は境内に展示されるだけになっています

辰巳芸者が神輿、担ぎ手に水をかけるので水掛祭りとも呼ばれています

今では町内のいたるところで氏子が水を掛けて囃します

17日(日曜日)五十四ヶ町の神輿が本社前に勢ぞろい、これを見るだけでも

堪能できます。

 

腕組んで神輿につづく街の衆       深見けん二

 

お神輿の渡るを見るや爪立ちて      芥川龍之介

 

****** 終戦記念の日  ***** 

 

生きのこり黒き句集や終戦日     沢木欣一

 

夫婦老い涙見せ合ふ終戦日      殿村菟絲子

 

原爆忌、終戦記念日など、昭和25年生まれのころころの実体験に

無く、どう詠んでよいのかいつも迷うこととなり

いいかげんな感慨は却って嘘の句づくりになってしまう

終戦から63年、こうして俳句を楽しんでいられることを感謝するほかない

 

 

 



 

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8月14日

2008-08-14 06:55:27 | Weblog

     ( 鹿の子百合 )

 

数ならぬ身となおもひそ玉祭り        芭蕉

 

花剪つてすぐ吹き降りの盆供養       広瀬直人

 

松の木に松の実青く精霊会          長谷川櫂

 

瀬しぶきに洗ひて盆の瓜なすび        鷲谷七菜子

 

立ちかこむ杉真青に盂蘭盆会         水原秋櫻子

 

肥後盆唄聞くも唄ふも眼つぶりて       能村登四郎

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8月13日

2008-08-13 05:38:25 | Weblog

        ( もみじあおい・紅蜀葵・こうしょくき )

 

開くだけひらき真昼の紅蜀葵      河野 照代

 

紅蜀葵上目づかひに峡童女       岸田稚魚

 

花びらの日裏日表紅蜀葵         高浜年尾


 

 

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8月12日

2008-08-12 06:07:17 | Weblog

     ( のうぜんかずら・凌霄花 )

 

凌霄花垂れことごとく世を塞ぐ    和田悟朗

 

噴井あり凌霄花これを暗くせり    富安風生

 

いつまでも夕日離さぬ凌霄花    須賀井せつ子


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8月11日

2008-08-11 00:11:47 | Weblog

      ( なつずいせん・夏水仙 )

 

花かざし夏水仙の独り立ち     沢木欣一

 

朝の脈摶夏水仙は地軸の花    栗林千津

 

なんの蔓夏水仙にからみたる    岸本尚毅

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8月10日

2008-08-10 08:55:53 | Weblog

      ( 藍の花 )

 

ゆるゆると水恋ふ色に藍の花    長谷川久々子

 

このごろの阿波の好日藍の花     上崎暮潮

 

藍の花紅きがままに人を恋ふ      野沢 純

 

 



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8月9日

2008-08-09 06:16:44 | Weblog

      ( おおはんごんそう・大反魂草)

今日9日は広島に続く長崎の原爆忌、私の句帖の中にはこの季題の句は

一つも無い。多くの犠牲になった霊に黙祷するほかにない

今日も暑くなりそうです

 

厨の手休めて祈る原爆忌      小谷久子

 

折鶴にいのち吹き込む原爆忌    平岡しづこ

 

顔洗う手に目玉あり原爆忌      五島高資



 

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8月8日

2008-08-08 06:01:33 | Weblog

      ( ふじばかま・藤袴)

 

藤袴白したそがれ野を出づる      三橋鷹女

 

重なりて木の暮れてをり藤袴      永田耕一郎

 

藤袴手折りたる香を身のほとり     加藤三七子


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8月7日

2008-08-07 05:33:42 | Weblog

      ( 酔芙蓉 )

 

酔芙蓉紅ささやくと見る間かな      中村汀女

 

酔芙蓉をはりの花は酔ふかし       水原秋櫻子

 

白といふはじめの色や酔芙蓉       鷹羽狩行


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