チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物を繋ぐもの 140

2019年04月20日 11時14分21秒 | 日記
株式会社ワンズベスト を設立して30年の藤後一矢社長
今日は一矢展にお邪魔している
藤藤さんが鹿児島の大手の大島紬の会社の営業をなさっていた時
私たちは大島紬ショーと銘打って全国を回った
その土地の呉服屋さんと組みお客さんを舞台にあげてパリコレのショーを演出する方に音楽や照明を指導していただき、ほとり一人丁寧に歩き方着物の見せ方を指導していただいた

モデルさんだけは素人
メイクヘアー着付けはプロ中のプロの手によるので皆さん大喜び
舞台では照明をしっかり浴びて女優感覚
男も女も本当に花やぐ

その時の着物は大島紬としては斬新な絵羽模様
それを擦りで表現しているのでその精巧な織り上がりがとても新鮮だった

ショーには三人のプロのモデルを先導役にして場を締めていただいた
何と言っても着付け2分
この勉強でどれだけその後着付けの人たちの腕が上がったか計り知れない
当然補正などしている時間はない

着付けが遅れるとモデルの出待ちとなるので
司会進行のチャコちゃん先生はぶっつけの語りをしなければならず
お陰で大島紬の絣の内容、着方、見せ方、また他の着物との着方の違いなどとてもとても勉強になり今に役立っている

さて
その藤後さんは
時代が急速に変化し着物の需要が少なくなり大島紬の現場が危うくなってきた折、独立をし自ら作り手たちを守るために行動を起こした
もともとデザインも好きに加え市場調査が行き届いているので期待着物着せた生き物が常によくわかっている

そして三十年
ひたすら産地を守り着る人の趣向を研究し大島紬を作り続けている

「なんでそんなに頑張ってるの?」
「好きなんだわそれだけ』
こう言えることが清い。好きなことを一生かけて取り組むことはある意味幸せな人生だとも思う。
いいなあと思うから応援もしたくなる

今日は殿方ばかりをご紹介
結城派、大島派と別れるのも面白い
ピンクの大島を着て喜ぶ人もいた
本当に時代は変わってきた
しかし男の人の着物に対する思いが深くなっていることも確か。
ここ一番で着物を着て差をつけたいという若手経営者が出てきたことが嬉しい
自分で自分をイメージできるオシャレさんが多くなったのだろう

そういうことを学びながら会場にいる
コメント
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