チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物を繋ぐもの 130

2019年04月05日 13時03分11秒 | 日記
今日はナイト・コスモス
当初は着物以外のことをみんなで喋ったりチャコちゃん先生から提案したりという会であった
スタッフが今の倍いたのでみんなでおむすびを作り何がしかのお惣菜も作ってもてなしていた
夜のお食事付きでつとめ帰りの人も多くニギアッて楽しかったかれこれ20年になる

スタッフがそれぞれの事情でやめていき作りてが少なくなったら夜食事を作るのが大変で一時休憩
そして今は、やはり着物の話をすることになり簡単なおかゆを出している

チャコちゃん先生も着物を勉強しているうちあれこれと広がっていき
人生のの生き方の方に比重がかかってしまったけど
インターネットの中で着物に対する興味の持ち方がどんどん変わっていっていることに気が付き
それがいいとか悪いということではなく
先人から引き継いだ着物の話をもっと若い人たちに伝えないといけないなあと思うようになり
昨年の秋からまたナイトコスモスを再開した

今度は「きもののいろは」私自身も復習のつもりでもう一回はじめから基礎から勉強のし直しを始めていている

そこでわかったことは
着物がすたれば国は滅びるということ
それだけ着物を通して見えてくる文化が深い

今日のナイトコスモスでは「襟と糸」についてお話をするつもり
どうしてそうなったかといえば
縁でこの秋に行われる大嘗祭絡みの斎服を調達した
永遠に残るものなので今のこの時代で最も優れた斎服を作ることに邁進した

ある方が多くの人の中から「この人に」と思って私を指名してくださったのだからその慧眼に答えなければいけない

そして
無肥料の改良されていない桑の葉を作ること
古代からの最もいいセリシンを持った蚕を育てること
蛹を一挙に殺傷する近代的な方法を取らずじっくりと時間をかけてセリシンの化学変化を防ぐ命の送り方である塩蔵という手法で繭の鮮度を保ち
蚕が糸を吐くその速度により近い方法で糸を繭から取る
もちろん手織りで一切の色を加えず蚕が吐いた糸の色を尊重

そうして織り上がった布は羽衣のように美しい神代の時代の布もかくあらん
この布を着物や袍や袴の形にしなければならないその時使う糸も同じような製作にしないと布がツレルしぬのが喜ばない
針は実にうまくできていてこの糸にこの布をしっかり優しく受け止めてくれた

袍の襟の形は全く糸を使わずすべて織り込んで作るこれが本来の襟であったと今にしてやっと気づくのであった
上領と垂領の違いなど斎服を作ってみないとわからなかった
着物の文化は本当に奥が深いとつくづく思い知らされ
これから本腰入れて勉強しなければとーーー

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コメント
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