チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 142

2019年04月23日 14時02分21秒 | 日記
昨夜オーラソーマを学んでいたときの友人と再会食事をした
この友人とは初対面でベットをともにしたのだった

オーストリーの古城で行われた研修会
みんなはモダンな新館での宿泊だったが
長老であるという理由で大きな部屋を与えられたのだが
なんと 与えられた寝室は50畳もありベットの広さは8畳くらい 初対面の女性と同じベットで過ごすことになった
彼女は日本の大手企業の英国支社社長の秘書を長年勤めていて初めてスピリチュアブルな勉強をはじめたときだった

部屋の中は紫檀や螺鈿の中国ダンスが備え付けられテーブルも紫檀と古式ゆかしい
窓からはどこまでも続く田園風景城主の領地だという

トイレは部屋の外で入り口に中世の甲冑がまるで主人を守るように立っていてこれが怖いのなんの(ハムレットだ今に口を効きそう)
その城は16世紀のもので入り口から動物の首がずらりと廊下ひさしから顔を出している
城の中を歩くときは二人固く手を握りあいお風呂もトイレも常に一緒、常に大きい声で歌って歩く(どういうわけか童謡、彼女とは世代が離れてないので二重唱になったり輪唱したりと結構楽しい)
歩くたびにチャコちゃん先生は頭から着物をかぶって邪気払いをする

当然その中に彼女も入ってくるので絹の威力に心底信頼が湧いたようだ
「比佐子さんの着物をかぶってると怖さが薄れる」といって一人で部屋を出るときも頭からかぶっていく

戸棚もタンスも大きくてそこから妖怪が出てきそうなので持ってる着物を全部外側にかけて部屋を楽屋部屋みたいに華やかにした
帯も棚の上からだらりと下げ大きなテーブルには帯をテーブルクロス代わりに

途中で城主夫人が挨拶にいらしたとき大喜びで一枚一枚説明を求められ一気に文化交流ができた

同衾している二人だがセミナー中は別々の行動をとり部屋に戻って情報交換

一週間同衾
日本を離れて久しい彼女に着物を着せてみたり
また着物から教わるいろんな日本の文化を伝えたりしている間にすっかり打ち解け姉妹のような感覚になった
また最後の晩はドイツやフランス、アフリカの人たちが私どもの部屋に遊びに来てみんなに着物を着せて着物の魅力をたっぷりと聞かせた

ローレライをテーマにした着物も持っていたのでそれを着て朗々と?ローレライを歌って聞かせた(迷惑だったかも)
着物の柄の自由奔放の表現力にみんな驚いていたし尊敬もしてくれた

二年ぶりに逢った昨夜も友達同士の会話ではなく姉妹がお互いの近状を報告しあっているという感じ
あれから15年になる
「あのときお部屋に來た人たちがヒサコは元気か?ってよく聞かれるので今日の着物の写真を見せてあげよう」

みんなの記憶の中に着物が生きていることが嬉しい

#着物 #チャコちゃん先生 #オーラソーマ #オーストリア #古城 #帯 #甲冑 #16世紀 #中谷比佐子
コメント
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