ビールのCMで、妻夫木聡さんが乗ったエレベーターのドアが開くと、仲代達矢さんが待っていて、2人が含蓄のある会話を交わしている。親子以上に歳が離れた2人の表情が面白い。
その仲代さんが主演した映画『春との旅』を観た。先日『告白』を観に行って気付き、上映スケジュールを念入りにチェックして今日を迎えた。
北海道の漁村で孫娘と2人で暮らす老人が、ある事情で兄弟を訪ね歩き頼みごとをするものの、皆から断られ、または頼めずして住処に帰って行くという物語だ。
その旅は痛々しく、そしてあたたかいものに感じられた。仲代さん演じる祖父・忠男の頑固さと、徳永えりさん演じる孫娘・春の優しさは、それぞれが互いの血に混じるように、あるシーンでは逆になり、また元に戻ったりしながら、行くべき道を歩いていく。その旅の終わりに何があるのか。映画ではそこを断定的には描いていない。
忠男は結婚し娘を授かり孫と日々を暮らしているが、その姿に僕の未来を重ねてみた。兄や妹を頼って歩いたところで、果たして受け入れてくれるだろうか。そんなことをふと考えていた。
そう、ドラマ『Mother』で久しぶりに拝見した田中裕子さんが、弟の内縁の妻を演じていた。その静謐な演技が、仲代さん、徳永さんの演技とともに僕の心に深く差しこんだ。
その仲代さんが主演した映画『春との旅』を観た。先日『告白』を観に行って気付き、上映スケジュールを念入りにチェックして今日を迎えた。
北海道の漁村で孫娘と2人で暮らす老人が、ある事情で兄弟を訪ね歩き頼みごとをするものの、皆から断られ、または頼めずして住処に帰って行くという物語だ。
その旅は痛々しく、そしてあたたかいものに感じられた。仲代さん演じる祖父・忠男の頑固さと、徳永えりさん演じる孫娘・春の優しさは、それぞれが互いの血に混じるように、あるシーンでは逆になり、また元に戻ったりしながら、行くべき道を歩いていく。その旅の終わりに何があるのか。映画ではそこを断定的には描いていない。
忠男は結婚し娘を授かり孫と日々を暮らしているが、その姿に僕の未来を重ねてみた。兄や妹を頼って歩いたところで、果たして受け入れてくれるだろうか。そんなことをふと考えていた。
そう、ドラマ『Mother』で久しぶりに拝見した田中裕子さんが、弟の内縁の妻を演じていた。その静謐な演技が、仲代さん、徳永さんの演技とともに僕の心に深く差しこんだ。