心配の種

帰宅途中の空が時折ピカッと光る。雷が落ちてきているようだ。幸い、駅までの道のりは雨に降られることもなく、後は自宅最寄り駅に着いても降られないことを祈るばかりだ。

と、途中駅の表示で、その最寄り駅に向かう線のダイヤが乱れていることを伝えている。よく見えなかったので携帯で確かめると、２時間以上前に起きたトラブルらしい。

まあ、慌てなくても何とか帰ることはできるだろう…ということで、心配の種は雨に絞ろう。

なが～い目

目先のことであれこれ騒ぎ立てること自体は昔からあったろうが、世の中全体の傾向として顕著になったのはバブル崩壊後だろうか。いや、写真雑誌の登場から隆盛期からだろうか。叩かれて当然と思えることもあるが、それで世の中から抹殺されてしまうのもどうかと思うし、「叩かれて当然」と言い切ってしまう僕の感覚も麻痺してしまっているのかもしれない。

その傾向は今も残っていて、「即戦力」の名の下に人を育てなくなった企業もその括りに入るだろう。ろくに人を育てないのに、失敗すれば責められるという矛盾の構造を断ち切らなければいけないのに、誰も根本的な問題には手を付けない。

むかし、小松政夫さんのギャグに「なが～い目で見て下さい」というのがあった。両目尻に手を添え、外に引っ張りながら「長い目」を表現していた。子どもの頃の僕にとっては単なるギャグでしかなかったが、今になって含蓄ある言葉に思えるというのも面白い。

今の時代こそ、「なが～い目」が必要なのではないかと言ったら、若い世代の仲間たちには伝わるだろうか。