乃南 アサ 著 「風紋」を紹介します。
平凡に暮らしていた主婦が殺された。
加害者は被害者の娘のクラス担任だった。
それだけでも残された家族の受ける衝撃は計り知れないのに、さらに投げかけられる心無い言葉。
まるで殺される方が悪いと言わんばかりの中傷。
次々に暴かれる被害者家族の暗部。
被害者の家族の心の傷がどんどん大きくなっていく。
しかし、加害者の家族にとっても悲劇だ。
平凡な家庭が崩れ去り、夫が逮捕されたその日から、「殺人犯の妻」「殺人犯の子供」として生きていかなければならない。
ひとつの事件がいかに多くの人を傷つけるか。
加害者側のみならず、被害者側の周囲へも風紋は広がって行く・・・。