熊谷守一の「へたも絵のうち」を読んでいたら、聞いたことのある台詞がいくつか出て来た。昨年の手帳をぱらぱらとめくってみたら日経の「半歩遅れの読書術」のなかで堀江俊幸が熊谷を取り上げていた。
「へたも絵のうち」も日経の連載「私の履歴書」をまとめたものである。昭和46年に掲載されたものなので、リアルタイムで読むことはできなかったが、それでもリアルタイムで読みたかった。それくらい面白かった。
生まれた時代は、その人の人格形成に大きな影響を与えるという。明治生まれの人は、自分というものを大切にする傾向が強いように思う。日本の価値観が大きく転換するなかで、自分自身の生き方の指針のようなものが否応無く求められたからなのだろう。
本書のなかで熊谷がこう語っている。「自分に無いものを無理になんとかしようとしても、ロクなことにはなりません」身も蓋もないように聞こえるが、深い言葉だと思う。
「へたも絵のうち」も日経の連載「私の履歴書」をまとめたものである。昭和46年に掲載されたものなので、リアルタイムで読むことはできなかったが、それでもリアルタイムで読みたかった。それくらい面白かった。
生まれた時代は、その人の人格形成に大きな影響を与えるという。明治生まれの人は、自分というものを大切にする傾向が強いように思う。日本の価値観が大きく転換するなかで、自分自身の生き方の指針のようなものが否応無く求められたからなのだろう。
本書のなかで熊谷がこう語っている。「自分に無いものを無理になんとかしようとしても、ロクなことにはなりません」身も蓋もないように聞こえるが、深い言葉だと思う。