熊本熊的日常

日常生活についての雑記

ういんどうず

2014年05月20日 | Weblog

XPのサポート終了でパソコンを買い替えないといけないことになっていた。普段使っているのはマックなのだが、ある特殊用途にどうしてもWindowsでないといけない事情があり、故障したわけでもないのに買い替えないといけなかったのである。どうせ買い替えるなら消費税増税前に買っておいたほうがよかったのかもしれないが、普段は使わない特殊用途ということもあって、ついつい先延ばしをしてこの時期になってしまった。世間では「高付加価値」というのが流行っているようだが、そういうものを必要としていないので、その特殊用途関連の業者から斡旋された国内メーカー直販、Amazon、ヤマダ電機の3つのチャネルを比較して一番安かったヤマダでDellのノートを購入した。

パソコンというのは汎用部品の塊なので価格差は専ら本体以外の部分のコストや利潤に拠るはずだ。コストの大部分は流通に依存する部分だろうが、なかには頼みもしないのに勝手に入っているソフトが押し上げている部分もあるだろう。メーカー直販とAmazonはどちらも通販なのでほぼ同じ価格だった。ヤマダは店舗での価格なので、本来なら通販よりも高くて当然だ。事実、メーカー直販品やAmazonで検討した機種と同等品の店頭価格は通販価格より1万円から2万円ほど上だった。ところが、大型量販店にはおそらくメーカーとの間にボリュームディスカウントの類の決めがあるのだろう。散発的に「台数限定」とか「タイムセール」とかで掘り出し物が出てくるのである。たまたま店を訪れたときにそういう機種がいくつかあって、比較的閑散とした売り場であるにもかかわらず、そういうものが瞬間蒸発のように売れていた。私が買ったものは4台限定で、私が買ったのは2台目、続けて3台目が成約していた。パソコンという実体としては規格品のようなものでも一物一価というわけではない。結局は需給で決まるのだが、需要側供給側それぞれに事情と思惑を抱えて、それがなにかの縁で出会うのである。たぶん需要曲線と供給曲線というような定型化できるような原理では動いていないような気がする。価格というのはもっと面白いものだと思う。

OSはWindows8.1でOffice Personalが搭載されている。まずは当該用途のソフトをインストールする。これは問題無く完了。次に或るサイトにアクセスするための電子証明書を取得する。これが取得プロセスの途中で止まってしまうのである。そのサイトのサポートセンターに電話して状況を説明すると、よくあることのようで早速電話によるナビゲーションが始まった。オペレーターの噛んで含めるような説明はさすがにわかりやすく、難なく問題が解決した。自分でやってうまくいかなかった原因はパソコンのセキュリティの設定にあった。どうということのないことだったので、問題が解決してほっとした気持もあったが、「こんなこともできないなんて」という情けない気持もあり、心中複雑だった。サポートセンターに電話をしなくてもFAQをよく読めば自力で解決できたかもしれない。しかし、たぶん電話で話をしたほうが解決に要する時間は短いと思う。会話というのはそういうものだ。何年に一回出会うか出会わないかというような問題に対する人と、同じような問題の解決を日に何十件何百件と繰り返している人では経験値が全く違うのである。それにしても、あまりにあっけなく解決すると、それまでできなかった自分が情けないと感じるのは人情だろう。これもまた面白いことだと思う。