休暇を取って宿替をした。近頃はネットで引っ越し業者の相見積を取るのが容易だが、敢えてそんなことはせずに某大手運送会社に頼んでしまった。転居先がエレベーターの無い4階なので、下手なところに頼むよりは大手の看板があるところのほうが面倒が少ないだろうと考えたからである。
今日は女性1人、男性2人の3人チームで作業が行われた。事前の下見のときに先方には陶器と書籍が多いことを伝えておいた。わずか30㎡の部屋にしては妙に細々としたものが多いようで、見た目以上に荷造りに時間がかかっていた様子だった。午前9時頃に作業を開始して、トラックに積み終わったのは昼近くになっていた。仕事の関係で別居中の家内が手伝いに来ていたので、引っ越しの立ち会いは彼女に任せ、私は住民票のある実家のほうの役所に出かけて転出手続きを済ませた。住基カードを持っているので、カードのチップ内の書き換えだけで、転出証明のようなものを受け取るわけではないのだが、20分ほどかかった。その後、作業現場に戻る。トラックの移動と作業員の昼食で、転居先に荷物が着くのが午後2時頃の予定とのことだったので、トラックを見送った後、転入先の役所に立ち寄って転入手続きを済ませた。これは思いの外時間がかかり役所で小一時間過ごすことになった。
今回の宿替では、荷物の梱包は依頼しておいたが、荷解きは自分でやるようにしておいた。それでもベッドや書棚などの大型の家具の設置はやってもらえるので、作業を終えて料金の支払いを済ませる頃には午後4時を回っていた。昔は宿替をすると一家の主婦が寝込むと言われるほど大事業であったというが、これほどサービスがいきわたった現代でも、個人の生活のなかでは大事業の部類に入るのは間違いあるまい。 今、室内は段ボール箱が積上っている。家内は実家へ戻ってしまった。ひとりで日常生活の合間にひとつひとつ片付けていかなくてはならない。室内からこの段ボール箱が消えるのはいつのことなのだろうか。