熊本熊的日常

日常生活についての雑記

そうだ八丈島、行こう。

2012年03月21日 | Weblog
友人から就職祝いのランチに誘われ、銀座の煉瓦亭でオムライスをごちそうになった。昼時の煉瓦亭は長居ができる雰囲気ではないので、食事を済ませた後は凛に場所を移して、コーヒーを啜りながら会話を続ける。久しぶりに会ったので話が弾み、気付いてみれば待ち合わせで顔を合わせてから2時間が経過していた。天気も良かったので、ランチを終えてひとりでどこかで遊んでから帰ろうかとも思ったが、ちょっとした用事を済ませてそのまま住処へ引き揚げた。

今日は八丈島へ出かけることになっていて、その荷造りをしなければならないのである。往きは船なので午後10時前くらいに竹芝桟橋に着けばよいのだが、伊豆諸島航路の船に乗るのは小学生の頃以来なので、勝手がわからない。荷造りといってもたいしたことはないのですぐに終わり、家の中のことをいろいろしながら過ごしていた。竹芝桟橋から八丈島までというような船に乗るのに具体的にどのような手続きが必要なのか、出航時間のどれくらい前に乗り場に行かなければならないのか、というようなことを知らないので、念のため午後9時半頃乗り場着のイメージで住処を出た。

結論から言えば、出航時間直前で大丈夫だった。私が乗るのは午後10時20分発のさるびあ丸(3400便)の2等船室(和室)だ。今の時期に八丈島に行く奴などいないだろうと思い、2等の雑魚寝部屋でも上等だろうと踏んで事前にネットで予約を入れておいた。雑魚寝部屋でも駐車場のように場所が仕切られていて、それぞれの区画に番号が付されている。ネットで予約した際に発行される予約確認書を乗船前に切符売り場に持って行って雑魚寝部屋といえども区画の割り当てを受けることになっている。いざ船に乗ってみると、私が割り当てられた部屋というか空間には20くらいの区画割がしてあり、その部屋を割り当てられたのは私を含め2名だけだ。雑魚寝部屋というのはフルフラットということでもあるので、寝るには誠に都合が良い。東京湾の夜景も美しい。東京で暮らしていると船に乗る機会など自ら求めない限りは殆どない。その気になればいつでも乗ることができるのは隅田川の水上バス。夏に誰かが乗せてくれるという幸運に恵まれれば、屋形船。他にあるだろうか。もういつ死んでも不思議ではない年齢だというのに、子供の頃からの乗り物好きがまだ続いていて、普段乗り馴れないものに乗ると素朴に嬉しい。動き始めた船の中をうろうろ歩き回ったあげく、家で夕食を済ませてから出かけたにもかかわらず、船の食堂に入ってきつねうどんを食べてみたりする。そうやって雑魚寝部屋の自分の区画に戻ってくると、エンジン音が子守唄、いや爺守唄のように響いてくる。至福の夜だ。

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