熊本熊的日常

日常生活についての雑記

悪貨は良貨を駆逐する

2011年10月12日 | Weblog
けっこうローカルで知られたカフェが閉店するという話を耳にすることが多くなったような印象がある。不景気という所為もあるのだろうが、客層の微妙な変化が原因という説も耳にする。一言で言えば高齢化だ。街中に高齢者の群れが増えている。今の高齢者も後期高齢者も総じて気力は充実しているらしい。数年前からこうした人達が山で遭難するというような事件が増えているようだ。装備が向上して体力の無い人でもちょっとしたトレッキングくらいは楽しむことができる時代に入っている。さらに、デジタルカメラの普及で写真を趣味にする人も増えている。高齢者が暇と財力にものを言わせて、装備を整え一眼レフをぶらさげてトレッキングに繰り出すのは、今や日常の風景と化している。山ですら高齢者が席巻する時代なのだから街中はなおさらのことなのである。

ちょっと知られたカフェに老女軍団が繰り出す。コーヒー1杯で3時間ほど粘る。声高に友人知人家族にまつわる愚痴をこぼしあい、トイレを順番に使ってから店を出る。テーブルの回転が悪くなるばかりか、それまでその場所を愛好していた常連客は居場所を失い、店から離れていく。店は客単価と座席回転率の低下に見舞われ経営状態が悪化する。そうした状況が長期化することで閉店に追い込まれるのである。

おそらくカフェだけの問題ではあるまい。巣鴨の地蔵通りという老人の巣窟のようなところで暮らしているからよくわかるのだが、老人というのは傍若無人の権化だ。ましてや、今の老人の主流は団塊世代に移りつつある。安保闘争や学生運動に象徴されるように、過激に馬鹿騒ぎをするのが好きだが、建設的なことは苦手な人たちだ。この子供世代も要注意である。カフェの常連を駆逐するもうひとつの集団はベビーカー部隊だ。子供を連れていれば何をしても許されると思っているらしく、ベビーカーを引きずってどこにでも現れる。カフェにも集団で侵攻し、他の客を駆逐してしまう。

対抗策としては立地や店舗設計、店舗運営を工夫するしかあるまい。どんな客であろうと、客を邪険に扱うことは商売人にとっては許されない。動線や商品で客の選別を図るのは基本だろう。その先は、個別具体的に対応するしかないだろうが、どのような客を対象にどのような商品やサービスを提供したいのか、という店の側の考え方が厳しく問われる時代であることは確かだろう。「多くの人に」とか「様々な客層に」というような商売は、もはや成り立たない時代なのである。

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