国民投票のやり直し行わず 英政府が明確に
先月23日にイギリスで実施された国民投票は、大方の予想を覆し、離脱派の勝利に終わることとなりました。この結果を受けて、イギリス政府に対して、再投票を求める請願が410万も寄せられたそうです。やり直しを求めているのは残留に投じた人々なのでしょうが、その一方で、離脱による影響の大きさに慄き、自らの投票に後悔している離脱派も少なくないとの指摘もあります。それでは、やり直し投票を実施したとしますと、投票結果は、逆になるのでしょうか。
英政府の対応を見ますと、国民投票のやり直しを求める請願に対しては、正式にこれを否定したと報じられております。仮に、離脱に投じた国民の大半が真剣に投票結果を変えたいと望んでいるとしますと、政府も、その道を探ったかもしれません。しかしながら、やり直し投票を実施しても結果は同じとなる公算が高いと見て、きっぱりと否定したのではないかとも憶測するのです。あるいは、また、仮に、国民投票をやり直して残留派が勝利したとしても、今度は、離脱派から選挙のやり直しを求める同規模の請願が殺到することが予測され、再度、選挙のやり直しを実施せざるを得なくなります。離脱派と残留派の人口比が僅差である以上、国民投票のやり直しは永遠に続く、といった奇妙な事態ともなりかねないのです。
このように考える理由は、EU離脱には、プラス・マイナスの両面があり、立場によって評価も違うからです。EUからの離脱により、ポンド安のみならず、不動産価格の下落も予測されており、イギリスの不動産投資ファンドでは将来への悲観から解約が相次いでいるようです。この現象は、確かに離脱のマイナス影響と見られがちですが、離脱派の人々にとりましては、決して”悪いニュース”ではないのかもしれません。何故ならば、近年、イギリス、特にロンドンでは不動産バブルが発生し、不動産価格の上昇により一般のイギリス国民がロンドンに住むことが難しくなっていたからです。ロンドンの人口が、過半数を越えて移民系となった理由も、全世界の富裕層が集まる”コスモポリタン都市”に変貌したからに他なりません(その一方で、SOHOなどのスラム地区では移民労働者が増加…)。不動産価格の下落は、一般の人々にとりましては、都心の不動産が手の届く範囲になるのですから、朗報ですらあるのです。また、ポンドの下落も、輸出競争力を考慮すれば、これもまた、必ずしも”悪いニュース”ではありません。金融シフトにより製造業が衰退したとはいえ、産業革命の発祥の地であるイギリスの産業基盤は、まだまだ強固であるとする指摘もあります。
以上に述べたように、プラス・マイナス両面の評価に注目しますと、たとえ国民投票をやり直したとしても、一般のイギリス国民が、必ずしも残留を選択するとは限らないように思えます。”真の豊かさや幸せとは何か”を問う時、そこには、経済規模や経済成長率では測れない”何か”があるのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
先月23日にイギリスで実施された国民投票は、大方の予想を覆し、離脱派の勝利に終わることとなりました。この結果を受けて、イギリス政府に対して、再投票を求める請願が410万も寄せられたそうです。やり直しを求めているのは残留に投じた人々なのでしょうが、その一方で、離脱による影響の大きさに慄き、自らの投票に後悔している離脱派も少なくないとの指摘もあります。それでは、やり直し投票を実施したとしますと、投票結果は、逆になるのでしょうか。
英政府の対応を見ますと、国民投票のやり直しを求める請願に対しては、正式にこれを否定したと報じられております。仮に、離脱に投じた国民の大半が真剣に投票結果を変えたいと望んでいるとしますと、政府も、その道を探ったかもしれません。しかしながら、やり直し投票を実施しても結果は同じとなる公算が高いと見て、きっぱりと否定したのではないかとも憶測するのです。あるいは、また、仮に、国民投票をやり直して残留派が勝利したとしても、今度は、離脱派から選挙のやり直しを求める同規模の請願が殺到することが予測され、再度、選挙のやり直しを実施せざるを得なくなります。離脱派と残留派の人口比が僅差である以上、国民投票のやり直しは永遠に続く、といった奇妙な事態ともなりかねないのです。
このように考える理由は、EU離脱には、プラス・マイナスの両面があり、立場によって評価も違うからです。EUからの離脱により、ポンド安のみならず、不動産価格の下落も予測されており、イギリスの不動産投資ファンドでは将来への悲観から解約が相次いでいるようです。この現象は、確かに離脱のマイナス影響と見られがちですが、離脱派の人々にとりましては、決して”悪いニュース”ではないのかもしれません。何故ならば、近年、イギリス、特にロンドンでは不動産バブルが発生し、不動産価格の上昇により一般のイギリス国民がロンドンに住むことが難しくなっていたからです。ロンドンの人口が、過半数を越えて移民系となった理由も、全世界の富裕層が集まる”コスモポリタン都市”に変貌したからに他なりません(その一方で、SOHOなどのスラム地区では移民労働者が増加…)。不動産価格の下落は、一般の人々にとりましては、都心の不動産が手の届く範囲になるのですから、朗報ですらあるのです。また、ポンドの下落も、輸出競争力を考慮すれば、これもまた、必ずしも”悪いニュース”ではありません。金融シフトにより製造業が衰退したとはいえ、産業革命の発祥の地であるイギリスの産業基盤は、まだまだ強固であるとする指摘もあります。
以上に述べたように、プラス・マイナス両面の評価に注目しますと、たとえ国民投票をやり直したとしても、一般のイギリス国民が、必ずしも残留を選択するとは限らないように思えます。”真の豊かさや幸せとは何か”を問う時、そこには、経済規模や経済成長率では測れない”何か”があるのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
