この記事を書くに当たり、もう一度地図を確認してみました。間違ってなかった部分と、間違ってしまったところと、道がなくなっていたことと、そんなことを知ることができました。
それらを書いて、今回の街道歩きの反省はおしまいにしようと思います。
失敗があってこその日々ですから、また、失敗するために歩いていくんですよ。そういうのが専門の私ですから。
常夜灯を見つけて、竹林のヒガンバナを撮って、山の方へ向かういくつかの道をスルーして、古めかしいものをたどりながら、新しいお店を開こうとしている古民家雑貨店みたいなのも見つけたんですけど、そこはやってない感じで、やはりイマイチ歩いていこうという人たちが少ない感じがしていました。
そして、二またの分岐点に来ました。自分の感覚でいくと、ある程度クルマが走れて、西にたどっていける道で、今の街道の延長線上にある道を選びたかった。本来なら、ぜひ「こちらが本街道です」という標識が欲しいところでした。
雰囲気的にはまっすぐ行きたかった。でも、少し坂を下りていくと、右手の森の方へカーブしているようでした。ここから民家は途切れる、集落の端っこに来たようです。まっすぐ行くべきか、少し歩いてみたものの、後ろから黒いクルマが追い抜いて行って、カーブを曲がっていきました。
どこかに通じているようでした。クルマは迷い込んだのではなくて、どこかへ行くためにこの道を走って行った。でも、それで嫌気がさして、山の方に分け入らなくてはならないし、ここらで山の方へ歩いてみよう。こちらの方が家も続いていて、道がつながりそうだと判断したんです。
でも、よく考えてみれば、私が選んだ道の家々は、後から作った造成地であって、古くからの家ではありませんでした。こちらもどんどん坂を下りていき、たどりついたら、のっばらで、山の方には行き止まりが養豚場か何かになっていました。こちらは街道ではなかった。ということは、今歩いてきた道を引き返せばいいのだけれど、進みながらもう一度街道に通じる道を探せば何とかなるだろうと、歩いて修正を試みました。
そして、さきほどの道へと野原の中でつながれたのです。だったら、それをたどればいいのだけれど、なんと、ふたたびT字路にたどり着きます山の中を抜けていく道をたどればいいのだ、でも、このきれいな道は何なのか、東西南北がつかめないまま、少しだけ標識はないか、どこかに通じる山の中の道か、行けるところを歩いてみようと、少しだけ坂を上ります。
すると、斜面の雰囲気が堤防になっているみたいで、てっぺんに着いたら、大きなため池になっていました。ジョギングをしている女性がいたり、犬と二人っきりのおじいさんが、堤防道路のブロックに腰かけて、水面をボンヤリ見ている後ろ姿も見ることができた。
ため池の周回道路が古い街道ということはないから、せっかくここまで上がってきたけれど、これは引き返さなくてはならないようでした。
さっきのT字路を反対側に行かなくてはならない。クルマは地元の人だから、あれやこれや抜け道を突っ走っていくし、それらの選択肢の中に街道走りもあるのかもしれず、彼らも観察しながら、標識はないし、地図も持たない闇雲歩きで、スマホは持っているけれど、地図機能を使ったことがなく、もう自分のカンだけを頼りに、歩いていきました。
地図でさっき確認したら、街道そのものもこのあたりの野原で、途切れているようでした。農地整理やら、道路整備などで、民家も何もない野原なので、古い街道はズタズタにされていたようでした。
でも、ふたたび見つけることができたんです。その証拠写真がこれです。
標識は、歩く人からは遠いものになり、自然の中に埋没しようとしていた。でも、とにかく、山の中の道を見つけました。
ふたたび希望を持って突き進みました。
この道の向こうに、奈良、長谷寺、大坂、そういう土地が見えてたでしょうか。
今振り返ると、道を取り戻していました。民家もポツリポツリとあって、いかにも街道ぽかったし、いい雰囲気に戻っていたんです。でも、ここをまっすぐ行くつもりが、この先で左折する道を選択して、完全に道を失い、仕方なく鉄道の道に戻って、遠回りの道を延々と歩かなくてはならなくなりました。
鉄道沿いに歩けたのはよかったけれど、あまりいい写真も撮れず、ただやらされてる感がいっぱいで、どっと疲れてしまいました。
左折せずに、まっすぐ道をたどることができたら、ここにたどり着けたはずでした。
この分かれ道にたどり着くこと、次はそれを目標にしてみますか、それとも、違う街道でやり直すか、また次の機会に歩いてみることにしたいと思います。
街道歩きなのか、鉄道探しなのか、どっちもなのか、いつも取り散らかしてて、どっちつかずではあるんです。何をやってんだかです。