もう何年も前に朝田寺(ちょうでんじ)に行ったのを、画像を使って、さも行ったように書いていたので、申し訳ないと考え、実際に行ってみることにしました。
自転車で行きました。久しぶりの自転車です。いつもNHKの「こころ旅」を見ているから、自分も軽やかに運転できそうな気がしていました。
実際の自転車こぎは、すぐに疲れてしまうし、クラの部分が痛くなるし、平地なのに全然進まないのです。ああ、なんということでしょう。イメージではもっと颯爽と風景が後ろに遠ざかっていくはずなのに、現実は、なかなか進まない。
クルマの走らないところを選んで走っているのに、気分爽快というわけにはいきません。でも、そのかわりに、すぐに止められるから、すぐにつまんない写真が撮れます。タンポポの綿毛なんて、全く珍しくないけれど、何だか撮りたい気分だったから、撮りました。
やはり麦畑の力でしょうね。大きな道を渡って、横道にそれたら、もう麦畑の中の道で、舗装はされてないので、自転車を押していきました。さらに遅くはなるのですが、モワモワと麦畑のもえる匂いがします。それで、ただの麦色の大地と鉄塔があるだけなのですが、何枚も撮りました。
風と麦と、ゆるい日ざしと、自転車とわたしです。お昼さがりでお腹はふくれているし、不満は何もありません。だから、思い切りつまらないことをしている。何枚も同じ風景の東西南北を撮る。それなりに違いはあるし、遠景はそれぞれ違うのだけれど、みんな同じようなものでした。
ゴジラがこの高圧線をぶっちぎってくれたら、それはそれで愉快なんだけど、リアルな社会では、そんなことはあり得ません。
麦畑を抜けて、朝田寺の集落にたどりつくと、アオスジアゲハが、ただの道路なのに、何か気になるものがあるのか、何度も旋回しています。その気になるものはわからないけれど、チョウが道路をためつすがめつしているのはおもしろい。さすがリアルな朝田寺あたりです。
お参りもして、すっかり花が終わったボタン園もくるりと回ってみて、ふたたび帰ることにしました。もう十分な気がしていました。ほんの少しだけ、昼から太陽も出るし、穏やかな初夏のツーリングと思って家を出てきたのですが、太陽はあまり降り注がず、回復途上のくもり空です。
ふたたび大きな道を渡って、水田地帯に入り込むと、ダイサギがいました。つがいで、つかず離れず田んぼの中をめぐっていました。本当にトリの夫婦の姿・スタイルって、人間にとっても理想のような気がします。私たちなら、あんなにいつも一緒に、いるようないないような距離を保てるでしょうか。私は、ムラがあって、時には離れたい気分だってあるような気がするのに、トリはえらいです。
一方、単独行動のケリさん、こちらは私的だけれど、私はこんなに足は長くないし、今日の行動だけはケリですか……。
カルガモさんも、どういうわけか1人でした。仲間と落ち合う場所があるのかもしれない。
泥水・生活排水の流れ込んでいる水路には、キショウブが自生していました。よくぞまあ、こんな汚いところで、キレイな黄色い花を咲かせているものです。
最後は、もやっている松阪富士の堀坂山(ほっさかさん)です。もやっているけれど、松阪の町を見下ろしていてくれて、これもやはりリアルな感じです。久しぶりに堀坂山と対峙(たいじ)するような、そんな気分でおうちに帰りました。帰ったら、もちろん奥さんと仲良く買い物に出かけました。
これはえらくないです。トリを見習わなくちゃ! さぎの夫婦が理想です。
自転車で行きました。久しぶりの自転車です。いつもNHKの「こころ旅」を見ているから、自分も軽やかに運転できそうな気がしていました。
実際の自転車こぎは、すぐに疲れてしまうし、クラの部分が痛くなるし、平地なのに全然進まないのです。ああ、なんということでしょう。イメージではもっと颯爽と風景が後ろに遠ざかっていくはずなのに、現実は、なかなか進まない。
クルマの走らないところを選んで走っているのに、気分爽快というわけにはいきません。でも、そのかわりに、すぐに止められるから、すぐにつまんない写真が撮れます。タンポポの綿毛なんて、全く珍しくないけれど、何だか撮りたい気分だったから、撮りました。
やはり麦畑の力でしょうね。大きな道を渡って、横道にそれたら、もう麦畑の中の道で、舗装はされてないので、自転車を押していきました。さらに遅くはなるのですが、モワモワと麦畑のもえる匂いがします。それで、ただの麦色の大地と鉄塔があるだけなのですが、何枚も撮りました。
風と麦と、ゆるい日ざしと、自転車とわたしです。お昼さがりでお腹はふくれているし、不満は何もありません。だから、思い切りつまらないことをしている。何枚も同じ風景の東西南北を撮る。それなりに違いはあるし、遠景はそれぞれ違うのだけれど、みんな同じようなものでした。
ゴジラがこの高圧線をぶっちぎってくれたら、それはそれで愉快なんだけど、リアルな社会では、そんなことはあり得ません。
麦畑を抜けて、朝田寺の集落にたどりつくと、アオスジアゲハが、ただの道路なのに、何か気になるものがあるのか、何度も旋回しています。その気になるものはわからないけれど、チョウが道路をためつすがめつしているのはおもしろい。さすがリアルな朝田寺あたりです。
お参りもして、すっかり花が終わったボタン園もくるりと回ってみて、ふたたび帰ることにしました。もう十分な気がしていました。ほんの少しだけ、昼から太陽も出るし、穏やかな初夏のツーリングと思って家を出てきたのですが、太陽はあまり降り注がず、回復途上のくもり空です。
ふたたび大きな道を渡って、水田地帯に入り込むと、ダイサギがいました。つがいで、つかず離れず田んぼの中をめぐっていました。本当にトリの夫婦の姿・スタイルって、人間にとっても理想のような気がします。私たちなら、あんなにいつも一緒に、いるようないないような距離を保てるでしょうか。私は、ムラがあって、時には離れたい気分だってあるような気がするのに、トリはえらいです。
一方、単独行動のケリさん、こちらは私的だけれど、私はこんなに足は長くないし、今日の行動だけはケリですか……。
カルガモさんも、どういうわけか1人でした。仲間と落ち合う場所があるのかもしれない。
泥水・生活排水の流れ込んでいる水路には、キショウブが自生していました。よくぞまあ、こんな汚いところで、キレイな黄色い花を咲かせているものです。
最後は、もやっている松阪富士の堀坂山(ほっさかさん)です。もやっているけれど、松阪の町を見下ろしていてくれて、これもやはりリアルな感じです。久しぶりに堀坂山と対峙(たいじ)するような、そんな気分でおうちに帰りました。帰ったら、もちろん奥さんと仲良く買い物に出かけました。
これはえらくないです。トリを見習わなくちゃ! さぎの夫婦が理想です。