甘い生活 since2013

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若狭と伊賀のお水取り

2022年04月19日 20時46分31秒 | 三重・熊野さんぽ

 若狭の小浜市の山の方に下根来(しもねごり)という集落があるそうです。東大寺の二月堂と若狭がつながっているのは知ってたけれど、そこのHPにこんな記事がありました。

 史跡「鵜の瀬」由緒記
 天平の昔、若狭の神願寺(神宮寺)から奈良の東大寺にゆかれた印度僧実忠(じつちゅう)和尚が大仏開眼供養を指導の宕(とう、作成したかたのミスでしょうか? 意味が取れません)、天平勝宝四年(753)に二月堂を創建し修二会を始められ、その二月初日に全国の神々を招待され、すべての神々が参列されたのに、若狭の遠敷明神(彦姫神)のみは見えず、ようやく二月十二日(旧暦)夜中一時過ぎに参列された。

 奈良時代やそれ以前のころ、山陰北陸地方は先進地でした。それは先進地の朝鮮半島やその北部の地域と接するチャンスがあったからだと思います。

 だから、若狭にインドから来ていたお坊さんがいたんでしょうか。そして、お水取りのの行事をする時に全国から神々を招いたんですね。それなのに、どうして若狭の神様は遅刻したんでしょう。



 それは川漁に時を忘れて遅参されたので、そのお詫びもかねて、若狭より二月堂の本尊へお香水の閼伽水(あかみず)を送る約束をされ、そのとき二月堂の下の地中から白と黒の鵜がとび出てその穴から泉が湧き出たのを若狭井と名付けその水を汲む行事が始まり、それが有名な「お水取り」である。

 これは有名な話で、今も若狭地方では三月二日に下根来八幡宮からお坊さんと神職が一緒になってお水送りをして、それから十日したら、奈良の二月堂の若狭井にその水が届くというんでしたね。

 そういうお話は、千三百年ほど続けられているらしいのです。ちょうど伊勢神宮の式年遷宮も二十年に一度社殿を立て替えていますが、あれも千三百年前からでした。日本の一つの宗教のスタイルは、奈良時代ですし、聖武天皇さまが考えた仏による国づくりの時代から始まったのかもしれない。



 その若狭井の水源がこの鵜の瀬の水中洞穴で、その穴から鵜が奈良までもぐっていったと伝える。この伝説信仰から地元では毎年三月二日夜この淵へ根来八幡の神人と神宮寺僧が神仏混淆の「お水送り」行事を行う習いがある。小浜市。

 という小浜市の歴史のページから借りてきました。しっかり「神仏混淆」と書いてくださってて、私なんかはホッとします。

 明治に入ってから、神道原理主義というのか、神仏分離を唱えた人たちのおかげで、神も仏もある日本の宗教のスタイルは破壊されてもう百数十年経ちました。あと何百年かしたら、どんな神と仏の形がこの国にあるのか、私には見当は付きませんけど、もっとたくさんの外国にルーツのある人々を受け入れ、みんなが日本国籍を持てるような時代が来れば、また新しい展開が起こるでしょうか。



 とりあえず今は、神仏はバラバラにさせられていますが、コラボレーションも時々あるし、いつでもチャンスがあれば、昔みたいな形を取り戻せるかもしれません。まあ、わかりません。

 でも、二月堂のお水取りって、お坊さんがやっているけど、神様的な雰囲気も感じたりします。細かなことを言わずに、素直な気持ちで有り難がるのはいけないものなのかなあ。

 お水は若狭から届けられる。さて、あの松明はどこから?

 それが、先日の新聞に出ていた記事で気づいたんですが、「松明調進」という行事を七百年守り続けてきた集落があったそうで、それが三重県の名張市の赤目四十八滝の近くにあるそうです。

 二月の初めに、地元のヒノキなどで松明を作り、それを近くのお寺で法要してもらって、三月の十二日に届けるというのをずっとやってきた人たちがいました。



 はじめは、道観長者(どうかんちょうじゃ)というお金持ち・土地持ちの人がいて、この人の晩年に所有する田を二月堂に寄進して、ただ土地だけではなくて、地域全体でお水取りの松明を請け負うことにして、ずっと今日までお水取りに間に合うように、歩いて運んでいたということでした。(今はクルマ輸送だそうです)

 それなのに、コロナ禍により、一ヶ月も遅れて、四月の十二日にやっと届けることができたということでした。

 これから一年ほど、松明は二月堂に置かれるのか、そんなに保管が可能なんだろうか、それが少しわからなくなりましたが、おまつりに間に合わなくとも、責務を律儀に果たす、この心意気はずっと生きてるんだと思いました。

 今も東大寺は、全国の方々の力で生き続けているんですね。その最初のところではインドの方だっていたんだから、世界の人々を吸収しながら、これからもずっと生きつづけてもらいたいな。

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