甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

駅のハクセキレイ 自然24

2018年09月11日 22時06分40秒 | 自然とことば

 あともう少し、俳句を読みながら漢字のよみを答えてやってください。

15 啄木鳥(         )や落葉をいそぐ牧の木々         水原秋桜子
……昔、教科書で読んだような記憶があります。どんどん冬の装いにになっていく森、そこでコツコツ虫を探しているこのトリ。静かな風景を詠んだんですか、それとも冬の到来がうれしかったのか。まさかねえ。

16 暫(しばら)くは四十雀(しじゅう      )来てなつかしき     高浜虚子
……このトリは、わりと人のふところにポンと飛び込んでみたり、すっと退いたり、変幻自在な感じがします。賢いんでしょう。だから、わりと好かれるのかもしれない。

17 蜩(ひ        )のなき代りしははるかかな          中村草田男
……カナカナカナ、夕暮れ、曇りの日など、うす暗い時に鳴いているセミ。このセミたちもいろんな世代交代がひと夏の間にもある、ということなんだろうか。

18 とどまればあたりにふゆる蜻蛉(        )かな        中村汀女
……なかなかステキな感性です。よくぞ、そういう瞬間を見つけましたね。

19 鮪(      )揚ぐ沖曼陀羅(おきまんだら)に茜雲(あかねぐも)  水見悠々子
……そういう場面をイメージしたこの人の勝利です。とてもそんな海の現場をイメージすることができません。

20 古びたる舟板に置く海鼠(        )かな           日野草城
……どうしてそんなことをしたのか、どうして海鼠なのか、そのナンセンス加減が詩人なんですね。舟板に折り紙置いたり、水筒置いたり、タオルを置いても詩にはならないんだ。

21 河豚(    )食ふたとて偉(えら)くなるものでなし        中田みづほ
……食わず嫌いの私が言っても仕方がないけど、「あんなのちっとも食べたかないや! お金持ちの人がステータスとして食べてるだけだ」なんて思ってしまう。

22 牡蠣(        )食へり重たき肩を起こしては         石田波郷
……それに比べて、こちらはわりとスンナリ入ってきます。これを食べる時、「何か元気をつけよう」とか、「さあ、みんなと一緒にこのおいしいものを食べよう」と、背筋がピンとなる感じです。生で食べるの、好きなんだけど、なかなか食べられません。

23 水ひろき方へ鴛鴦(       どり)の進みけり         鈴木花蓑
……ただの風景描写、あるがままという気がするけれど、そうではないんですね。この鳥たちに重ね合わせて、人間の運命も掛け合わされているんだと思われます。

24 団欒(だんらん)にも倦(う)みけん木菟(み      )をまねびけり  芝不器男

……このトリが、こんなふうに扱われるのが不思議です。そんな唯我独尊なトリなんだろうか。この句を見せられたら、このトリとしては、「オレを変人扱いしやがって!」と怒りそうな気がします。




答え  15・きつつき     16・しじゅうから   17・ひぐらし
    18・とんぼ      19・まぐろ      20・なまこ
    21・ふぐ       22・かき       23・おしどり    
    24・みみずく



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