＊ 落し物 ＊

　昨日、グランドゴルフに行きました。
　半そでのＴシャツだったので「日焼けするかな？」
　　（いつもノーメイクだし、暇さえあれば庭弄りをしているので、顔も腕も真っ黒です。）
　ちょっと、躊躇したのですが麻綿の薄いカーディガンを持って行きました。

　結局、着る事も無く、夜になってカーディガンが無いのに気がつきました。
　リュックの中も自転車の籠の中にも見当たりません。
　主人に言うのも、癪だったけれど
（ボケないでくれよ。とかだらしないとか言われる！）
　外は、雨です。

　「明日の朝、早起きして探しに行ってきますから」
　「もう、無いよ。捨てるものが一枚なくなったと思えばいいんだよ」
　　　　　　
でも、あれは５年前母の日に嫁さんが買ってくれた物です。大事にして余り袖を通していません
　どう考えても、どこでどうなったか判りませんし、自分もボケているなんて納得できません。
　物の溢れた時代、人のものを拾う人なんて居ません。
　良く生垣や塀に落し物がぶら下がっているのを眼にします。
　そのまま、捨てられたら可哀想です。
　
　今朝、３時に眼を覚ましました。
　洗濯をして、明るくなった５時半に家を出ました。
　昨日、行きがけに通った道筋を辿りました。
　グランドゴルフの公園の近くの道に、雨に濡れそぼって落ちていました。
　意気揚々と主人に
　「日ごろ善行を積んでいるから、ちゃんと神様がお見通うしだったわよ。
　　　　　　昨日、失くして今日拾ったからプラスマイナス０だったわ。」
　「それよりも、物をなくさないように注意しろよ！
　　　　　　　　探しに行った労力やストレスがマイナスだろう～」
　「ううん！朝早く美味しい空気を吸って、体を動かしたからプラスよ」
　「お前は、何でも良い方向に考えるんだな。羨ましいよ！」