報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“ユタと愉快な仲間たち” ボツネタ

2014-02-03 19:32:41 | 日記
 まだ寒風の吹くさいたま市内にあるユタの家。
「……威吹は帰らないの……?」
 ユタは気怠そうな感じで、傍に控えるカンジに聞いた。
「まだ、里にて先生に対する裁定が下されておりません。今しばらくお待ちください。それまではオレが厳重に稲生さんを警護するよう、先生から仰せつかっています」
 ユタは自室のベッドで横になっていた。といっても就寝モードではなく、ただ寝転がっているだけである。
「それは……僕が逃げないようにする為かな?」
「と、仰いますと?」
「威吹が里にいる間、僕が勝手に盟約を破棄しないよう、カンジ君を見張り役にしてるとか……」
 しかし、カンジはいつもの固い表情を変えることは無かった。
「よく……分かりましたね」
「どうしてだ……?」
「稲生さんは、盟約の内容をご存じでは無いのですか?」
「知ってるよ。知ってる……つもりだったけど……」
「もう1度、1から説明しましょうか?恐らく、先生の説明と重複するかと思いますが」
「いや、いい。僕の質問に答えてくれれば……」
「何でしょう?」
「“獲物”って、そもそも何?」
「妖狐族により、霊力の強い人間を食らう為、事細かに定められた規則に準ずる人間のことです。今では妖狐族に限らず、多くの高等妖怪が似た規則・規定を設けるようになりました。あの蓬莱山鬼之助も、それと似た規則に基づいて栗原江連氏を扱っているようです。もっとも、かなり違反をしているので、彼もまた実家から睨まれているとのこと」
「ああ、知ってる。『車だったら、とっくに免停だ』って笑ってたな」
 そもそも、地獄界の獄卒が堕獄してきた亡者と情を交わすことなど、非常にあってはならぬことである。
 昨年、大宮区だけ局地的な災害に見舞われたことがあったが、それは地獄界の実家からキノを連れ戻しに来た鬼のような(って、鬼なのだが)実姉にボッコボコにされたというものだった。まあ、何とか体よくお帰り頂いたとか……。
 ユタにとっては、埼京線が不通になった為に迷惑極まりない話であった(寺院参詣が妨害されたため)。
「オレから見れば免許停止どころか、免許取り消しものなんですが」
「で、僕はどんな存在なんだろう?」
「一言で言えば、大事な存在です。恐らく上手く行けば、先生の里における立場も回復できるかと」
「えっ、何で?」
「稲生さんは、ダイヤモンドよりも貴重なS級の霊力をお持ちです」
「何度も言われてるけど、全く実感が無いんだけどなぁ……」
「その人間を“獲物”にしているというのは、とてつもなく大きなステータスなのです」
「ふーん……」
「その代わり、それを失った時の代償は大きなものです。先生が今、里で糾弾を受けているのは、巫女に封印されたことも去ることながら、実は意外とそれは些末なことで、本当はその巫女を“獲物”として食らい損ねたことを言われているのです」
「へえ……」
「先生が取扱いに失敗された巫女は、A級だと言われています。これとて、けして粗末にはできない存在です」
「だろうね」
「稲生さんは、その上を行くのですよ」
「何か、自覚無いなぁ……。でも、何で僕はその巫女……さくらさんだっけ?それより上だと分かるの?」
「稲生さんが先生の封印を解いたからですよ。A級の霊力を持つ者が、その術を解除するには、更にその上の力の者が術を使用しなければなりません。同じA級でも構わないのですが、それにはそれなりの下準備と儀式が必要になります。しかし稲生さんはそれをせず、ただ単に石像に触っただけで解いてしまった。それこそ正に、稲生さんが例の巫女の更に上を行くS級である何よりの証拠なのですよ」
「うーん……」
「だから先生にとっては、宝の山を掘り当てたような感じなんでしょうね。だから、稲生さんを大事にしようとしていらっしゃる。オレもいつかは稲生さんみたいな人間を“獲物”にして、もっと強くなりたいんです。だから先生の弟子にさせて頂いたのです」
 カンジは熱く語った。
(どう見ても威吹は偶然、僕と出会っただけで、特別何かしたわけじゃないと思うけど……)
 それは威吹もカンジに何度も言っている。だが、カンジは頑として聞かなかった。絶対にコツがあるはずだと。
 カンジがどうしてそこまで力を求めているかは、未だにはっきりしない。しかし仮に強大な力を手に入れたにしても、絶対に人間は襲わないと言っている。それもまた、ユタがカンジを通い弟子から住み込み弟子に変更する許可を与えた理由である。
「でもそれにしたって……マリアさんと付き合っちゃいけないって、ヒド過ぎるよ……」
「稲生さんが同じ人間の女性と付き合う分には、全く構わないのです。その方が先生に取っても得ですので。場合によっては、全面的に支援するとまで仰っています」
「でも、どうして魔道師はダメなの?寿命が違うから?同じ人間の姿をしてるじゃん」
「そうですね……。オレは弟子ですので、師匠である先生に強いことは言えません。先生の御意向に背くわけには参りませんので」
「だから何?答えになってないよ」
「失礼。先生は寿命の違いよりも、むしろ魔道師が稲生さんとの間に子供を設けることなどできやしないと考えられておられるのです。ここだけの話、先生は西洋系の連中には疎いようですが……」
「……?」
「少し調べれば、生殖能力に違いは無いということが分かるのですが」
「…………」
「いや、ですが、オレは所詮弟子の立場ゆえ、そのような生意気なことは言えない。先生がなるべく早く気づいて下さることを心より願うばかりでありますが、これとて神や仏の意思によるというか……」
「こ、こらッ!そういうことはちゃんと言ってくれ!!」
 ユタは飛び起きて、カンジに突っ込んだ。
「威吹、早く戻ってこい!」
「えー、次の裁定が下されるまでは最低1年は掛かかと。大丈夫です。オウム裁判よりは早めにカタが付きます」
「そういう問題じゃない!連れ戻しに行くぞ!」
「……は?」
 それまで固い表情もしくは無表情だったカンジが、ようやく口をポカンと開けた。
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充実の1日

2014-02-03 17:45:02 | リアル旅行記
 いや、いつもこういう日だと有難いんだけどね。
 今日は羽田空港の国内線ターミナルと国際線ターミナルにある、初音ミクのウイングショップに行ってみた。
 大宮駅西口から羽田空港まで、往復3000円掛かりましたよ〜。
 東京空港交通エアポート・リムジンには、なかなか乗る機会が無いので、良い機会ではあったと思う。
 平日の昼間なら、そんなに混んでもいないし。
 首都高は行きの途中で、少し渋滞にハマったけどね。
 後楽園付近で急に詰まったので、もしかしたらと思ったけど、やっぱり事故渋滞だった。あの辺はカーブが多いので、事故が発生しやすいとは思っていたが。SUVタイプのベンツと、プリウスの衝突事故だった。そこを過ぎたら、いきなり流れが良くなったからガチだな。
 ちゃんと前見て運転するように!(←そもそも運転しないヤツ)
 話は前後するが、このバス路線は結構面白いスポットを通る。ブクロでは私の母校のすぐ前を通るし、サンシャインシティも掠めて通って行く。六本木ヒルズを通ったかと思えば、東京タワーの近くも通る。ハイライトは、レインボーブリッジの横断だろう。
 ずっと首都高を走るのだが、首都高は急カーブが多い。乗り物酔いには注意した方がいいかも(もしかしたら、1時間くらいの路線でもトイレが付いているのは……)。
 まずは国内線第1ターミナルで降りる。はてさて、この広いターミナルのどこにあるのだろうか?

 お?交替に向かうと思われる弊社の警備員発見!

 ふむふむ……。あっちの方向ね?いや、悪いねー。弊社のスーパーイケメン、S班長によろしくね。何だったら、うちの支社に来ない?え?結構ですって?……サーセン。

 本当に営業エリアのデカい警備会社にいると、こういう時ラクだなぁ……。さあ、着きました。中央にましますデカいミクさん像がたまりません。
 でも、スカートの下は黒いカバーがしてあった。とあるネット住民の話では、オープン当時、スカートの中を撮影するヲタ共で早々に問題になったとか。何やってんだ、あいつら。……え?お前も実は狙ってただろって?し、してないよ……何も……。
 品揃えはアキバどころか、地元のアニメイトやメロンブックスでも購入できるものから、羽田空港限定の物まで色々あった。無論、限定品狙いで行ってみる。タペストリーは高いな。いとす氏への土産物もあるので、クリアファイルやピンバッジで茶を濁しておこう。
 眼鏡ケースもあるのか。私は眼鏡を使用しているので、必要かも……って、売り切れやん!……くそ。
 初音ミクだけでなく、他のクリプトン製ボーカロイドのもある。ボーカロイドのロリ・ショタ担当鏡音リン・レンのクリアファイルも購入しておこう。

 さて、第1ミッション終了。次は、国際線ターミナルだ。
 他のターミナルへは羽田京急バスが運行する、ターミナル間無料バスに乗るといい。但し、来たバスにそのまま乗っていいわけではない。白いバスは第2ターミナルにしか行かないので、薄緑色のバスに乗るべし。正に、初音ミクの色だ。
 到着して、少し休憩。おっ、コイン式ネットサービスがあるな。バーズさんのブログに放火してくるか。ここで“つぶやき”を書いておこう。
 どうやら4階で節分の豆まきをやるらしい。おっ、そうか。今日は節分だったな。国際線ターミナルは外国人も多いので、是非とも日本の文化を……って、俺は豆食ってる場合じゃないんだ。ポリポリ……(←食ってんじゃんよ!)

 国際線ターミナルの5階、展望デッキもあるこのフロアにも、ミクさんグッズを扱っている店がある。ポリポリ……。国内線ターミナルと同様……ポリポリ……3月末までの限定営業である。ポリポリ……(←食いながらレポるな!)
 33個食うのは正直しんどい。自分の年齢にプラス1個食べると、縁起がいいらしい。仏法だけじゃ功徳弱いみたいだから、こういう縁起物でカタパルトを付けよう。……うん、カタパルトが付いた……気分。
 佇まいは国内線よりもこぢんまりしている。あのミクさん像が鎮座していることもない。ところで、営業期間が過ぎたら、あのミクさん像はどうするんだろう?……オークションに出せば、諭吉さんが数十人飛ぶんじゃないか?
 国際線限定のグッズもあるので、無論ここで購入しておく。こっち側限定グッズのミクさんは、随分とカッコいい。というか、大人びている。まあいいか。自分の分と、いとす氏の分を買っておこう。あとは、職場の土産に菓子折りなんかもあるなぁ……。
 んおっ!?国内線では売り切れだった眼鏡ケースが、ここで売っている!……功徳のカタパルト、効果あり!
 さーて、ミッションが終了したことだし、再びバスに乗って帰ろう。鉄ヲタなのに、モノレールも京急も乗らないヤツ。最近はバスにシフトしてきているのだろうか。
 いとす氏に成果報告。氏は大変喜んでいた。今月、さいたまスーパーアリーナのアイマス・ライブに行くそうなので、顕正会が5万人大会できそうなのか現地調査をしてもらおう。

 国際線ターミナルからだとリムジンバスは始発になる上、ここからの乗客は少ないのでお勧め。
 往路と同様、復路も同じ東京空港交通らしい。滅多に乗るバス会社ではないのだが、こう続くとアレだなぁ……。是非、羽田空港連絡バスのライバル同士、京急バスにも乗ってみたかったが。両社は仲が悪いと評判だ。
 で、そのバスが入線してくる。
 ああ……往路と同じUD製だなぁ……。何だか、ナンバーも見たことあるぞ。……って、往路と同じバスじゃん!運転手も同じ人だった。折り返し便?

 ま、始発だから席は選びたい放題だ。
 後ろに座っておこう。何故なら、“やきそばエクスプレス”じゃ、理由不明でいつも最前列席だからだ。
 帰りは行きとルートが違う。レインボーブリッジは通らない。
 ほっほー。日本橋を通るのか……って、俺の勤務先の横を掠め通っているぅ!?急いでスマホで撮影した。うむ。首都高から見る勤務先なんて、そう滅多に撮れるもんじゃないぞー。
 帰りは渋滞にハマることもなく、少し早目に着いた。なかなか、快適な行路だったではないか。こういうのもいいもんだ。

 早速、土産用と自分用に仕分けしておく。うん。こういう日もなかなかいいもんだ。

 ただ……眼鏡ケースがシタ朝鮮韓国製なのが、ちょっと気になるが……。
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