[10月7日18:00.天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
愛原:「え、なに?あのゲームにリサが?」
リサ:「うん……」
夕食を囲みながら私は、リサと斉藤さんがどうして寝入っていたのか聞いていた。
因みに斉藤さんはもう帰宅している。
迎えが来たのはいいのだが、それが本当にメイド服を着たメイドさんなのだから驚いた。
どうやら本当に大金持ちの御嬢様らしい。
私立の中学校だから、そういうコが通学していてもおかしくはないが、そんな所にリサを入れて良かったのだろうか少し不安になった。
高橋:「あのゲームをやれば、如何に『リサ・トレヴァー』がクソ化け物か分かるってものですよ、先生」
愛原:「ふーん……」
高橋:「おい、リサ。ガンサバイバーの方はやったのか?」
リサ:「それはまだ……」
ゲームの中に出て来る自分のオリジナルが、どういう経緯で化け物となったのか説明される。
そして、その末路も……。
それがとても可哀想で、いくら自分は派生型の完全版とはいえイメージが重なってしまい、涙が止まらなくなってしまったそうだ。
それに斉藤さんももらい泣きして、2人で一緒に泣きじゃくり、泣き疲れて寝てしまったとのことである。
高橋:「ガンサバイバーをやれば、こいつのオリジナルがどうなったのか分かりますよ」
愛原:「そうなのか」
リサ:「オリジナルの『リサ』は、やっとママと再会できたんだけど、飛び降りて死んじゃったんだよ?」
オリジナルの『リサ・トレヴァー』は生き別れた母親を捜すという目的の為に、ただ洋館の敷地内を歩き回っていただけだ。
白骨死体と化した母親を見つけ、その頭蓋骨を抱えて奈落の底へ飛び降りて『リサ・トレヴァー』戦は終了する。
高橋:「甘い。外伝のガンサバイバーでは、それでも死に切れず、今度はアンブレラの関係者を皆殺しにしてやろうと動き回るんだ。アルバート・ウェスカーを主人公としてな。で、最後には洋館の自爆装置に巻き込まれて今度こそ死んだってことになったらしいぜ?」
愛原:「何だか信じられないなぁ。マグナムを撃ち込んでも死ななかったのに、建物の爆発くらいで死ぬかね?」
高橋:「さすがに体をバラバラにしてやれば死ぬでしょう」
愛原:「うーん……」
私が腑に落ちないでいると、リサが私の肩を叩いた。
リサ:「愛原さん、あれ!」
リサがテレビを指さした。
今、ニュースを観ようと思ってテレビを点けていたのだが……。
〔「……正信号は明日午前10時頃、横浜港に入港する予定です」〕
愛原:「ありゃ?テレビでやってるぞ?秘密じゃなかったのか?」
高橋:「さすがにあんなデカ物を内緒でこっそり横浜港に入港させるわけにはいかないので、ある程度の情報は流しているんでしょうね」
愛原:「なるほど、そうか」
〔「……正信号は今年元日、太平洋沖で発生したバイオハザードの後、沈没した顕正号と同型の姉妹船で……」〕
愛原:「あんな感じだったのかぁ?」
高橋:「ま、あんな感じですね」
テレビには現役時代の正信号の内部の映像が出てきた。
高橋:「バイオハザード発生前の顕正号もあんな感じでしたよ」
愛原:「あんまり思い出せないなぁ……」
私は首を傾げた。
高橋:「まあ、先生はずっと意識を無くしておいででしたから……」
愛原:「うーん……」
〔「……尚、正信号にはBSAA関係者並びに一部の関係者しか内部に入れません。これは顕正号が如何にしてバイオテロに巻き込まれたか、その検証を行う為に同型の姉妹船である正信号を使うというのが理由であり……」〕
高橋:「実際に乗ってみれば、きっと先生の記憶も戻りますよ」
愛原:「そうだといいなぁ……」
[10月8日02:02.天候:曇 愛原のマンション]
私は夜中にふと目が覚めた。
愛原:「ん……トイレ……」
私は寝ぼけ眼でそっと部屋を抜け出し、トイレに向かった。
愛原:「うう……」
明日……いや、もう日付が変わって今日か。
いくら姉妹船とはいえ、あのバイオハザードが起きた船と全く同型の船に乗り込めるということで、少し緊張しているのかもな。
愛原:「!?」
その時、玄関のドアが開け閉めされる音がした。
玄関のドアには鍵が掛かっている。
それなのに、開閉した音がしたということは……。
誰かが出て行った?
高橋か?
私はトイレから出ると、玄関の方を見た。
すると、サンダルが無くなっている。
で、玄関の鍵が開いていた。
いくらエントランスがオートロックだからって、これは不用心だな。
私は玄関の外に出た。
そして、周りを見渡す。
愛原:「!?」
夜中で薄暗くなっているエレベーターホール。
そこからエレベーターに乗り込むはリサ。
一体、どこへ行こうというのか。
私が後を追うと、エレベーターは意外にも上へ向かっていた。
そして、着いたのは屋上。
LED表示のインジゲーターに、『R』と出ているから間違いない。
私は上のボタンを押して、エレベーターを呼び出した。
こんな真夜中に他にエレベーターに乗ろうとしている住人や訪問者がいるはずがなく、すぐにエレベーターは下りてきて、このフロアで上行きに変わった。
愛原:「こんな時間に、屋上に何しに行くんだ?」
昼間に寝てしまったから、眠れないのかもしれない。
私がそう思っていると、エレベーターはすぐに屋上に着いた。
そして、屋上に出るドアを少し開けて私は固まった。
愛原:「!?」
リサが着ていた服を脱ぎだしたのだ。
まだ体の線が硬く、胸もようやく膨らみ出したかどうか分かる程度のリサの裸体。
あれだけ見ていると、普通のローティーンの少女という感じだが……。
私が更に固まったのは、リサの体が見る見るうちにクリーチャーに変化していったからだ。
背中からは巨大なサソリの尻尾のような触手が2本生え、更に黒い触手が3本程鞭のようにしなる。
リサ:「キャハハハハッ!」
月明かりに向かって高くジャンプしたその姿は、正に異形。
しかも、上空に飛んでいたコウモリを2匹捕まえると、それをそのまま口に運んだ。
愛原:「な、何という……」
これは……どうしたらいいものだろうか?
リサは暴走してしまったのだろうか?
一体、どうしたらいいのだろう?
1:高橋を呼んで来る。
2:もうしばらく様子を見る。
3:リサに声を掛けてみる。
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
愛原:「え、なに?あのゲームにリサが?」
リサ:「うん……」
夕食を囲みながら私は、リサと斉藤さんがどうして寝入っていたのか聞いていた。
因みに斉藤さんはもう帰宅している。
迎えが来たのはいいのだが、それが本当にメイド服を着たメイドさんなのだから驚いた。
どうやら本当に大金持ちの御嬢様らしい。
私立の中学校だから、そういうコが通学していてもおかしくはないが、そんな所にリサを入れて良かったのだろうか少し不安になった。
高橋:「あのゲームをやれば、如何に『リサ・トレヴァー』がクソ化け物か分かるってものですよ、先生」
愛原:「ふーん……」
高橋:「おい、リサ。ガンサバイバーの方はやったのか?」
リサ:「それはまだ……」
ゲームの中に出て来る自分のオリジナルが、どういう経緯で化け物となったのか説明される。
そして、その末路も……。
それがとても可哀想で、いくら自分は派生型の完全版とはいえイメージが重なってしまい、涙が止まらなくなってしまったそうだ。
それに斉藤さんももらい泣きして、2人で一緒に泣きじゃくり、泣き疲れて寝てしまったとのことである。
高橋:「ガンサバイバーをやれば、こいつのオリジナルがどうなったのか分かりますよ」
愛原:「そうなのか」
リサ:「オリジナルの『リサ』は、やっとママと再会できたんだけど、飛び降りて死んじゃったんだよ?」
オリジナルの『リサ・トレヴァー』は生き別れた母親を捜すという目的の為に、ただ洋館の敷地内を歩き回っていただけだ。
白骨死体と化した母親を見つけ、その頭蓋骨を抱えて奈落の底へ飛び降りて『リサ・トレヴァー』戦は終了する。
高橋:「甘い。外伝のガンサバイバーでは、それでも死に切れず、今度はアンブレラの関係者を皆殺しにしてやろうと動き回るんだ。アルバート・ウェスカーを主人公としてな。で、最後には洋館の自爆装置に巻き込まれて今度こそ死んだってことになったらしいぜ?」
愛原:「何だか信じられないなぁ。マグナムを撃ち込んでも死ななかったのに、建物の爆発くらいで死ぬかね?」
高橋:「さすがに体をバラバラにしてやれば死ぬでしょう」
愛原:「うーん……」
私が腑に落ちないでいると、リサが私の肩を叩いた。
リサ:「愛原さん、あれ!」
リサがテレビを指さした。
今、ニュースを観ようと思ってテレビを点けていたのだが……。
〔「……正信号は明日午前10時頃、横浜港に入港する予定です」〕
愛原:「ありゃ?テレビでやってるぞ?秘密じゃなかったのか?」
高橋:「さすがにあんなデカ物を内緒でこっそり横浜港に入港させるわけにはいかないので、ある程度の情報は流しているんでしょうね」
愛原:「なるほど、そうか」
〔「……正信号は今年元日、太平洋沖で発生したバイオハザードの後、沈没した顕正号と同型の姉妹船で……」〕
愛原:「あんな感じだったのかぁ?」
高橋:「ま、あんな感じですね」
テレビには現役時代の正信号の内部の映像が出てきた。
高橋:「バイオハザード発生前の顕正号もあんな感じでしたよ」
愛原:「あんまり思い出せないなぁ……」
私は首を傾げた。
高橋:「まあ、先生はずっと意識を無くしておいででしたから……」
愛原:「うーん……」
〔「……尚、正信号にはBSAA関係者並びに一部の関係者しか内部に入れません。これは顕正号が如何にしてバイオテロに巻き込まれたか、その検証を行う為に同型の姉妹船である正信号を使うというのが理由であり……」〕
高橋:「実際に乗ってみれば、きっと先生の記憶も戻りますよ」
愛原:「そうだといいなぁ……」
[10月8日02:02.天候:曇 愛原のマンション]
私は夜中にふと目が覚めた。
愛原:「ん……トイレ……」
私は寝ぼけ眼でそっと部屋を抜け出し、トイレに向かった。
愛原:「うう……」
明日……いや、もう日付が変わって今日か。
いくら姉妹船とはいえ、あのバイオハザードが起きた船と全く同型の船に乗り込めるということで、少し緊張しているのかもな。
愛原:「!?」
その時、玄関のドアが開け閉めされる音がした。
玄関のドアには鍵が掛かっている。
それなのに、開閉した音がしたということは……。
誰かが出て行った?
高橋か?
私はトイレから出ると、玄関の方を見た。
すると、サンダルが無くなっている。
で、玄関の鍵が開いていた。
いくらエントランスがオートロックだからって、これは不用心だな。
私は玄関の外に出た。
そして、周りを見渡す。
愛原:「!?」
夜中で薄暗くなっているエレベーターホール。
そこからエレベーターに乗り込むはリサ。
一体、どこへ行こうというのか。
私が後を追うと、エレベーターは意外にも上へ向かっていた。
そして、着いたのは屋上。
LED表示のインジゲーターに、『R』と出ているから間違いない。
私は上のボタンを押して、エレベーターを呼び出した。
こんな真夜中に他にエレベーターに乗ろうとしている住人や訪問者がいるはずがなく、すぐにエレベーターは下りてきて、このフロアで上行きに変わった。
愛原:「こんな時間に、屋上に何しに行くんだ?」
昼間に寝てしまったから、眠れないのかもしれない。
私がそう思っていると、エレベーターはすぐに屋上に着いた。
そして、屋上に出るドアを少し開けて私は固まった。
愛原:「!?」
リサが着ていた服を脱ぎだしたのだ。
まだ体の線が硬く、胸もようやく膨らみ出したかどうか分かる程度のリサの裸体。
あれだけ見ていると、普通のローティーンの少女という感じだが……。
私が更に固まったのは、リサの体が見る見るうちにクリーチャーに変化していったからだ。
背中からは巨大なサソリの尻尾のような触手が2本生え、更に黒い触手が3本程鞭のようにしなる。
リサ:「キャハハハハッ!」
月明かりに向かって高くジャンプしたその姿は、正に異形。
しかも、上空に飛んでいたコウモリを2匹捕まえると、それをそのまま口に運んだ。
愛原:「な、何という……」
これは……どうしたらいいものだろうか?
リサは暴走してしまったのだろうか?
一体、どうしたらいいのだろう?
1:高橋を呼んで来る。
2:もうしばらく様子を見る。
3:リサに声を掛けてみる。