[11月3日08:00.天候:晴 埼玉県さいたま市中央区 斉藤家]
メイド:「おはようございます。御起床の時間でございます」
朝になり、メイドが恭しく部屋に入って来た。
リサ:「ん……」
カーテンが開けられたので、朝の陽ざしが室内に振り注いでくる。
メイド:「おはようございます。リサ様」
リサ:「おはよう……」
リサはボーッとした状態で上半身だけ起こした。
メイド:「おはようございます、御嬢様。もう朝ですよ」
斉藤絵恋:「うーん……」
突然、リサにフラッシュバックが起きる。
それは白黒映像である。
看守:「4番、起きろ」
研究員:「ひひひ……実験の時間だよぉ……」
リサ:「…………」
絵恋:「おはよう……リサさん……」
リサ:「……おはよう」
メイド:「朝食の準備を整えてございますので、朝の支度をお願いします」
絵恋:「分かったわよぉ……。行こ、リサさん」
リサ:「ん」
2人して部屋を出る。
リサ:「サイトー。昨夜はごめん」
絵恋:「わ、私こそ、取り乱したりしてごめんなさい」
リサ:「さすがに正体を曝け出すのはマズかった。愛原先生にバレたら怒られる……」
絵恋:「もちろん、内緒にしておくよ。このことは、私とリサさん2人だけの秘密だよ?」
リサ:「ん、ありがとう」
顔を洗ったり歯を磨いたり、着替えたりしているうちに、リサはふと自分のスマホに着信があったのに気づいた。
それを見るとメッセージが着信しており、相手は愛原だった。
愛原:「BSAAから『さいたま市中央区内にて、0時過ぎ頃、BOWの強い反応あり!何かお心当たりは!?』という質問が来たんだけど、何かした?」
とのこと。
リサ:「……ごめんなさい。それ私です」
リサは素直にそう返信した。
やはり、天網恢恢疎にして漏らさずとはよく言ったものである。
愛原がすぐにそれはリサだと答えたので大事にならなくて済んだのだろうが、もしそうでなければ、BSAAの武装ヘリが斉藤家上空を旋回していたことだろう。
愛原:「誰にもバレてないだろうな!?」
というレスが来たので、リサは『はい』とウソをついた。
絵恋:「リサさーん、もう朝ご飯できてるって。早く行きましょ」
リサ:「うん」
絵恋:「誰とやり取りしてるの?」
リサ:「愛原先生。私のこと心配してるみたい」
絵恋:「愛原先生も心配性なんだね」
リサ:「そりゃ、探偵さんだから」
絵恋:「それもそっか」
朝食会場たるダイニングに行くと、既に斉藤秀樹が朝食を終えていた。
秀樹:「やあ、おはよう。よく眠れたかい?」
絵恋:「ま、まあね」
リサ:「お、おかげさまで……」
そそくさと席に座る2人のJC。
絵恋:「もう出掛けるの?」
秀樹:「ああ。飛行機に遅れちゃうからね」
新庄:「旦那様。お車の用意ができてございます」
秀樹:「分かった。すぐ行く。これから成田まで行くから、リサさんを送るのはその後だな。昼頃になると思うけど、それでいいかい?」
リサ:「はい。ありがとうございます」
秀樹:「それまではゆっくりしてていいからね」
リサ:「はい」
秀樹:「ああ、それと……」
リサ:「?」
秀樹:「運転手の新庄に愛原さんへの手紙を預けておくから、帰ったらその手紙を愛原さんに渡してくれるかい?」
リサ:「分かりました」
秀樹:「それじゃ」
絵恋:「行ってらっしゃい」
秀樹が出て行くと、リサは朝食に手を付けた。
絵恋:「今日は御飯と……」
メイド:「大根のお味噌汁に鮭の塩焼きと鯖の塩焼き、そして玉子焼きと牛皿でございます」
完全に和食である。
リサ:「いただきます」
絵恋:「今日は和食なのね」
メイド:「旦那様が海外へ出張される前日は、いつもそのようにさせて頂いております」
リサ:「どういうこと?」
絵恋:「お父さん、海外に行くと日本食が食べられなくなるから、今のうちに食べておくのよ」
リサ:「昨日はフランス料理だった……?」
絵恋:「昨日は愛原先生とか来られたから別。それに、どうせ飛行機はファーストクラスにでも乗るんだろうから、そこで日本食の機内食でも頼めばいいのにね」
メイド:「マイレージの為に、ビジネスクラスに乗られることもあるようでございますよ?」
絵恋:「ビジネスクラスでも、機内食は洋食とか和食とか選べるって聞いたけどね」
リサ:「私は魚好きだから、いただきます」
そこでもまたリサのBOWとしての悪食性が発揮される。
リサ:「うん、美味しい」
バリボリと骨ごと食べるリサ。
絵恋:「え、えっと……。ちょっと、リサさんは大食らいなんだから、もっと持って来てよ」
メイド:「か、かしこまりました!」
リサ:「サイトーはいつもこういう美味しいの食べてるの?」
絵恋:「ま、まあ、食事はいつもメイドが作ってくれるから」
リサ:「高橋兄ちゃんの食事も美味しいけど、愛原先生に合わせてるから、ちょっと味付けが薄いの」
絵恋:「あー、オジさんって大体そうだよね。うちのお父さんもそうだから」
それでも食後はコーヒーが出た。
絵恋:「えーと……これから何しようかなぁ……?」
リサ:「プールは?」
絵恋:「そうだったね。確か頼んでたから、すぐに入れるはずよ」
メイド:「準備運動はしっかりされるのですよ?」
絵恋:「分かってるよ。リサさん、来年になったら新しい水着、買いに行きましょうね」
リサ:「学校の?」
絵恋:「ビキニよ。リサさんに似合うビキニ」
リサ:「私に似合うかなぁ……?」
絵恋:「もちろん!リサさんなら何でも似合うって!」
メイド:「御嬢様は体操服を新調された方が良いかもしれませんね?」
リサ:「どうしたの?」
絵恋:「な、何でもない!」
メイド:「御嬢様、お体が成長されたので、ワンサイズアップする必要があると思うのです」
絵恋:「べ、別に太ったわけじゃないからねっ!」
リサ:「おー!そういえばサイトー、短パンきつそうだった」
絵恋:「い、言わないでよっ!」
リサ:「私は……」
リサはそもそも体の成長の仕方が普通の人間とは違うのであった。
メイド:「おはようございます。御起床の時間でございます」
朝になり、メイドが恭しく部屋に入って来た。
リサ:「ん……」
カーテンが開けられたので、朝の陽ざしが室内に振り注いでくる。
メイド:「おはようございます。リサ様」
リサ:「おはよう……」
リサはボーッとした状態で上半身だけ起こした。
メイド:「おはようございます、御嬢様。もう朝ですよ」
斉藤絵恋:「うーん……」
突然、リサにフラッシュバックが起きる。
それは白黒映像である。
看守:「4番、起きろ」
研究員:「ひひひ……実験の時間だよぉ……」
リサ:「…………」
絵恋:「おはよう……リサさん……」
リサ:「……おはよう」
メイド:「朝食の準備を整えてございますので、朝の支度をお願いします」
絵恋:「分かったわよぉ……。行こ、リサさん」
リサ:「ん」
2人して部屋を出る。
リサ:「サイトー。昨夜はごめん」
絵恋:「わ、私こそ、取り乱したりしてごめんなさい」
リサ:「さすがに正体を曝け出すのはマズかった。愛原先生にバレたら怒られる……」
絵恋:「もちろん、内緒にしておくよ。このことは、私とリサさん2人だけの秘密だよ?」
リサ:「ん、ありがとう」
顔を洗ったり歯を磨いたり、着替えたりしているうちに、リサはふと自分のスマホに着信があったのに気づいた。
それを見るとメッセージが着信しており、相手は愛原だった。
愛原:「BSAAから『さいたま市中央区内にて、0時過ぎ頃、BOWの強い反応あり!何かお心当たりは!?』という質問が来たんだけど、何かした?」
とのこと。
リサ:「……ごめんなさい。それ私です」
リサは素直にそう返信した。
やはり、天網恢恢疎にして漏らさずとはよく言ったものである。
愛原がすぐにそれはリサだと答えたので大事にならなくて済んだのだろうが、もしそうでなければ、BSAAの武装ヘリが斉藤家上空を旋回していたことだろう。
愛原:「誰にもバレてないだろうな!?」
というレスが来たので、リサは『はい』とウソをついた。
絵恋:「リサさーん、もう朝ご飯できてるって。早く行きましょ」
リサ:「うん」
絵恋:「誰とやり取りしてるの?」
リサ:「愛原先生。私のこと心配してるみたい」
絵恋:「愛原先生も心配性なんだね」
リサ:「そりゃ、探偵さんだから」
絵恋:「それもそっか」
朝食会場たるダイニングに行くと、既に斉藤秀樹が朝食を終えていた。
秀樹:「やあ、おはよう。よく眠れたかい?」
絵恋:「ま、まあね」
リサ:「お、おかげさまで……」
そそくさと席に座る2人のJC。
絵恋:「もう出掛けるの?」
秀樹:「ああ。飛行機に遅れちゃうからね」
新庄:「旦那様。お車の用意ができてございます」
秀樹:「分かった。すぐ行く。これから成田まで行くから、リサさんを送るのはその後だな。昼頃になると思うけど、それでいいかい?」
リサ:「はい。ありがとうございます」
秀樹:「それまではゆっくりしてていいからね」
リサ:「はい」
秀樹:「ああ、それと……」
リサ:「?」
秀樹:「運転手の新庄に愛原さんへの手紙を預けておくから、帰ったらその手紙を愛原さんに渡してくれるかい?」
リサ:「分かりました」
秀樹:「それじゃ」
絵恋:「行ってらっしゃい」
秀樹が出て行くと、リサは朝食に手を付けた。
絵恋:「今日は御飯と……」
メイド:「大根のお味噌汁に鮭の塩焼きと鯖の塩焼き、そして玉子焼きと牛皿でございます」
完全に和食である。
リサ:「いただきます」
絵恋:「今日は和食なのね」
メイド:「旦那様が海外へ出張される前日は、いつもそのようにさせて頂いております」
リサ:「どういうこと?」
絵恋:「お父さん、海外に行くと日本食が食べられなくなるから、今のうちに食べておくのよ」
リサ:「昨日はフランス料理だった……?」
絵恋:「昨日は愛原先生とか来られたから別。それに、どうせ飛行機はファーストクラスにでも乗るんだろうから、そこで日本食の機内食でも頼めばいいのにね」
メイド:「マイレージの為に、ビジネスクラスに乗られることもあるようでございますよ?」
絵恋:「ビジネスクラスでも、機内食は洋食とか和食とか選べるって聞いたけどね」
リサ:「私は魚好きだから、いただきます」
そこでもまたリサのBOWとしての悪食性が発揮される。
リサ:「うん、美味しい」
バリボリと骨ごと食べるリサ。
絵恋:「え、えっと……。ちょっと、リサさんは大食らいなんだから、もっと持って来てよ」
メイド:「か、かしこまりました!」
リサ:「サイトーはいつもこういう美味しいの食べてるの?」
絵恋:「ま、まあ、食事はいつもメイドが作ってくれるから」
リサ:「高橋兄ちゃんの食事も美味しいけど、愛原先生に合わせてるから、ちょっと味付けが薄いの」
絵恋:「あー、オジさんって大体そうだよね。うちのお父さんもそうだから」
それでも食後はコーヒーが出た。
絵恋:「えーと……これから何しようかなぁ……?」
リサ:「プールは?」
絵恋:「そうだったね。確か頼んでたから、すぐに入れるはずよ」
メイド:「準備運動はしっかりされるのですよ?」
絵恋:「分かってるよ。リサさん、来年になったら新しい水着、買いに行きましょうね」
リサ:「学校の?」
絵恋:「ビキニよ。リサさんに似合うビキニ」
リサ:「私に似合うかなぁ……?」
絵恋:「もちろん!リサさんなら何でも似合うって!」
メイド:「御嬢様は体操服を新調された方が良いかもしれませんね?」
リサ:「どうしたの?」
絵恋:「な、何でもない!」
メイド:「御嬢様、お体が成長されたので、ワンサイズアップする必要があると思うのです」
絵恋:「べ、別に太ったわけじゃないからねっ!」
リサ:「おー!そういえばサイトー、短パンきつそうだった」
絵恋:「い、言わないでよっ!」
リサ:「私は……」
リサはそもそも体の成長の仕方が普通の人間とは違うのであった。