報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“魔女エレーナの日常” 「ここで主人公交替」

2019-12-04 19:49:21 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[11月24日04:00.天候:雨 栃木県日光市鬼怒川温泉 あさやホテル]

 エレーナ:「ん……」

 エレーナはふと目が覚めた。
 どうやら自分の部屋で稲生を招いた細やかな二次会をやっていたら思いの外盛り上がってしまい、そのまま眠ってしまったようだ。

 エレーナ:「……!」

 エレーナが一瞬見たのは、稲生とマリアが2人連れ添って部屋から出て行くところ。
 どうやらその物音で目が覚めたようだ。

 エレーナ:「ほほー……」

 面白いもんは是非とも見てみたいエレーナは、横でまだ寝ているルーシーを尻目に部屋を出て行った。
 夜中と早朝の間くらいの時間帯ということもあって、廊下を歩く宿泊客や従業員達はいない。
 同じく部屋で3次会をやっていたダンテ達も、さすがに静かになっただろうか。
 さすがのエレーナも、そこまで確かめに行く気はしなかった。

 エレーナ:(やっぱりそうだ)

 エレーナは見た。
 稲生がマリアの肩を抱きながら、自分の部屋に入って行く所を。

 エレーナ:(こりゃあ、ガチのセッ○スだぜ!稲生氏やるなぁ!)

 エレーナはそこまで見届けた後、早速自分の部屋に戻った。
 そして自分の水晶球を取り出し、早速稲生達の部屋を映し出そうとした。

 エレーナ:(録画してポーン・ハブ辺りに流してやっかw ああ?)

 だが、パーン!という音がして水晶球が真っ二つに割れた。

 エレーナ:「うおっ!?マリアンナのやろう、しっかり保険掛けてやがった……」
 ルーシー:「んん……。何よぉ……?」
 エレーナ:「おっ、お目覚めか?」
 ルーシー:「あれ……?私は……?」
 エレーナ:「稲生氏に危うくイタズラされるところだったぜw」
 ルーシー:「ええっ!?」
 エレーナ:「ウソぴょーんw」
 ルーシー:「エレーナっ!」
 エレーナ:「まあまあ。稲生氏は今、マリアンナを部屋に連れ込んで、これからお楽しみだぜ」
 ルーシー:「……またウソを……」
 エレーナ:「いや、こればっかりは本当だぜ。見ろよ。その模様をこれから中継してやろうかと思ったら、しっかりブロックされた」

 ルーシーは真っ二つに砕けた水晶球を指さした。

 ルーシー:「前に日本に来た時、稲生さんとマリアンナがキスしている所は見ちゃったけど……」
 エレーナ:「ま、今はそういう関係だってことだぜ。まあ、どうせマリアンナは元から処女じゃねーし、稲生氏も使い道の無い貞操をマリアンナに使えてウィンウィンってところだろ。何ならルーシーが稲生氏に処女捧げてみるか?」
 ルーシー:「さすがにそれはマズいでしょ。マリアンナに泥棒猫扱いされちゃう」

 ルーシーは大きな欠伸をした。

 ルーシー:「というか飲み過ぎた。エレーナ、二日酔いの薬ちょうだい」
 エレーナ:「請求先は?」
 ルーシー:「ベイカー先生にして。どうせベイカー先生も二日酔いの薬欲しがるだろうし」
 エレーナ:「毎度ありー」
 ルーシー:「それにしても、マリアンナがねぇ……」
 エレーナ:「皆びっくりしてるぜ。ま、そりゃそうだな。こりゃますます稲生氏がアスモデウスと契約したら、空恐ろしいことになるかもな」

 アスモデウスとはキリスト教における“7つの大罪”の1つ、色欲を司る悪魔の1人である。
 従属悪魔の中にサキュバスやインキュバスが存在する。

 エレーナ:「ダンテ一門の魔女達、稲生氏に食いまくられるんじゃねーの?もちろん私やルーシーも例外無く、な」
 ルーシー:「う……」

 それはルーシーも恐ろしいと思った。
 だが、それは生理的嫌悪の寒気では何故か無かった。

 ルーシー:(どうも先生方の動きを見ていると、むしろそれが目的のような気がする……)

 ルーシーはエレーナから二日酔いの薬をもらうと、それを飲む為に洗面所に向かった。
 その薬は粉薬だからである。

 エレーナ:「で、これからどうするんたぜ?」
 ルーシー:「どうせこの薬、少しは眠くなる成分が入ってるんでしょ?夜が明けるまで、もう少し寝てるわ」
 エレーナ:「ま、その方がいいな。私達が寝てた方が、マリアンナもこっそり戻って来た時、気まずく無ェだろ」

 2人の魔女は薬を飲んだ後、再び布団の中に入った。

[同日07:00.天候:雨 同ホテル大浴場]

 エレーナ:「おいおい。ついにマリアンナのヤツ、戻って来なかったな?」

 脱衣所で浴衣を脱ぎながらエレーナがルーシーに言った。

 ルーシー:「時間が経つのも忘れて、稲生さんと楽しくやってるのかもね」

 ルーシーも一糸まとわぬ姿になりながら答えた。
 ルーシーの体中には、十字架形の火傷の痕がそこかしこに目立っている。
 上半身にも下半身にもだ。
 ルーシーもまた稲生と同じく幼少の頃から強い霊力に悩まされており、稲生と違うのはそれでポルターガイストなどの怪奇現象を引き起こしたことである。
 教会から悪魔祓いを何度も受けたが症状は悪化するばかり。
 ついにはルーシー自身が悪魔だとされて、焼けた十字架を体中に押し付けられるなどの虐待を受けた。

 ルーシー:「マリアンナは『日本の温泉に入ったら、体の傷痕が消えた』と言ってる。私も消えるといいけど……」
 エレーナ:「それは多分気休めだと思うぜ。イリーナ先生が言うには、『女の悦びを知ることが最大の特効薬』なんだそうだ」
 ルーシー:「体調と病状によってはいきなり強い薬を使ったらどうなるか?それはエレーナが1番知ってるでしょう?」
 エレーナ:「ははっ(笑)、そもそもその特効薬が手に入らねーから苦労してるんだよな」

 全裸になった魔女達、大浴場に入る。
 エレーナには虐待の痕は無いが、“魔の者”と戦った時の傷痕は残っている。

 エレーナ:「ん?何か混んでるぜ」
 ルーシー:「魔女だらけなんだけど……」

 湯船には所狭しとダンテ一門の2期生達が浸かっていた。
 ほぼ全員が人間時代に心や体に深い傷を負った者達ばかりである。

 エレーナ:「おう、エブリン。おはよーだぜ」
 エブリン:「守銭奴のエレーナ。おはよう」
 エレーナ:「いちいち枕詞付けんじゃねぇ」
 ルーシー:「はいはい、ケンカはダメよ。ていうかあなた、成田空港から新宿駅に着いた時、私に話し掛けてきた……」
 エブリン:「アナスタシア組のエブリンです。ルーシー、早く中に入って。ここの温泉、火傷に効くらしいよ」
 ルーシー:「そう」
 エレーナ:「エレーナは火傷してないからダメね」
 ルーシー:「別の意味で火傷したりしてるから、大目に見てあげて」
 エレーナ:「おい、ルーシー、それどういう意味だぜ?」

 ルーシーはそれには答えず、体を流すとエブリンの近くに座った。
 エブリンはアナスタシアを少女にしたかのような姿をしている。
 で、体どころか顔にも火傷の痕があった。

 エブリン:「マリアンナは一緒じゃなかったの?」

 ルーシーは一瞬正直に言おうとしたが、どうもこの場が荒れそうな気がしたので……。

 ルーシー:「イリーナ組は大師匠様のスケジュール調整で、朝から忙しいのよ。日本国内におけるアテンド役だからね」

 と、無難そうな答えを言っておいた。
 実際マリアと楽しんだ稲生には、正しくその労苦が待っている。
 エブリンもそれ以上聞いて来ることはなかった。
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今日の出来事。

2019-12-04 18:15:25 | 日記
 今日は部屋にセコムが導入された。
 私の所属する警備会社とは全く違う会社であるが、管理会社が全部屋に導入する為に契約したのだからしょうがない。
 つまり契約者(クライアント)が管理会社でユーザーが私ら住人というわけだ。
 私は同じ業界で働いており、弊社にも機械警備の部門はあるが、業界歴15年の私でもそっちの畑は歩いたことがない。
 あくまでも私が従事しているのは都内のオフィスビル警備であり、昔に交通誘導やイベント警備にも駆り出されたことがあったくらいだ。
 さすがに素人でも使いやすくなってはいるが、同じ業界人として誤報させたらちょっと恥ずかしいかな。
 いや、外的要因の誤報なら私の責任ではないのだが……。
 ま、とにかくこれで、少しは用心深くなるだろう。

 あとは他に部屋のインテリアとして、置時計を購入した。
 前の寮では置時計を置くスペースも無く、かといって壁掛け時計を掛けるわけにもいかなかった。
 それは引っ越した今でも後者はそうなのだが、今はレイアウト的に置時計なら設置できることが分かったので、それを購入した。
 PCをやっている時でも時間は画面を見れば分かるが、例えばYouTubeで動画を観ている時に全画面にすると見れなくなるからね。
 そんな時、ふと「今何時だ?」となった時に時計は必要かなと。
 で、ただの地味な時計では何なので、インテリアにもなるようなものをamazonで探してみた。

 それで購入したのがこちら。

 

 東方Projectより、アリス・マーガトロイドさんであります。
 詳しいキャラクター紹介は、ピクシブ百科事典かニコニコ大百科辺りでも御覧頂きたい。
 私の作品“ユタと愉快な仲間たち”シリーズにおけるマリアンナ・スカーレットのモデルにもなったキャラクターです。
 この表情と捲れ上がりそうなスカートを手で押さえる仕草に萌やされましたw
 当作品のマリアンナはここまで明るいコではありませんが(というかモデルになったアリスも、もう少しクールな性格だったはず)、人間時代に心身共に大きく傷付けられなければ、本来ここまで明るく成長できたはずだということでね。

 因みにカレンダーも御紹介。

 

 ボーカロイドカレンダーです。
 これは今月のヤツですね。
 来年のも既にamazonで購入しました。
 残念ながら来年は東京オリンピックに合わせたのか、殆どの月でボカロがスポユニを着用しているものであり、今年のようにオリジナルの衣装を着ている月は無いもよう。
 『巨人・大鵬・玉子焼き』という言葉が昭和時代にありましたが(多分、それでも私が生まれる前)、私にとっては、『ボカロ・東方・アイドルマスター』であります。
 以前ここにコメントしてくれていたANPさんから東方のオリジナルネタ(?)を何度か振ってくれたことがありましたが、あいにくと私は東方は原作ゲーム派ではなく、音楽派なので。
 アリス・マーガトロイドが好きなのも、キャラクターそのもの(は可愛いと思うけど)ではなく、彼女のテーマ曲に鳥肌が立ったからです。
 それで興味を持ったんですね。

 少しずつ部屋も片付いて来ていることだし、今度は収納棚でも購入しようかな。
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