[6月14日13時30分 天候:曇 静岡県富士宮市某所 斉藤家隠し別荘・裏庭]
アンバー(クリムゾンヘッド)「ガァァァァッ!!」
アンバーは6本に増えた腕を全て振りかざして、私達に飛び掛かってきた。
私がショットガンを撃ち込むが、あまり効いていない感がある。
リサが持っていた金棒でアンバーに殴り掛かるが、アンバーをそれを受け止めてしまった。
リサ「うききき……!!」
アンバー「ウゥゥ……!!」
私はハンドガンに切り替えて、膠着状態のアンバーの頭に向かって発砲した。
頭に命中しても、まるで、石が当たった程度のダメージしか無い。
リサ「あっ!!」
リサの金棒がアンバーに取られる。
だがアンバーはそれを使うことなく、両手でぐにゃりと曲げてしまった。
リサ「ちっ!貰い物だったのに……!」
上空からヘリコプターが聞こえて来る。
どうやら、火災が目印になったようだ。
低空飛行してきたのは、BSAAのヘリだった。
平日なので、レイチェルは乗っていないだろう。
ヘリが何やらチカチカとライトで合図を送って来る。
そして、ヘリの下からニョキッとマシンガンが現れた。
愛原「逃げろ!ヘリが撃って来るぞ!」
私達はその場から退避した。
直後にヘリが機銃掃射をしてくる。
グレネードランチャーも搭載されているようで、それも撃ってきた。
が、それが間違い!
マシンガンの弾は細かいので、アンバーも受け止められなかったようだが、グレネード弾は受け止められたようだ。
で、どうしたかというと……。
愛原「投げ返したーっ!?」
パール「マジで!?」
爆発する前のグレネードをヘリに向かって投げ返した。
そして、それはヘリの真ん前で爆発した。
愛原「か、カプコン製のヘリだから、もしかしたらと思っていたが……」
リサ「こっちに落ちて来るよ!」
パール「逃げましょう!」
愛原「こりゃたまらん!!」
私達はとにかく、全力ダッシュ!
ヘリが現場に墜落してくる。
〔自爆します!〕
愛原「あ!?」
裏庭から正面玄関前まで逃げてくると、建物の中からそんなアナウンスが聞こえて来た。
愛原「伏せろ!!」
物凄い地響きがして、ついに建物が爆発した。
どうやら、本当に自爆するつもりだったようだ。
ただ、カウントダウンが長かっただけだ。
しかも、爆弾は地下に設置されていたようで、それが自爆装置の素だったようだ。
ただ、建物そのものは既に全焼状態だったので、爆発と言っても、建物の焼け跡に大きな穴が開いただけだ。
愛原「皆、無事か!?」
パール「地面が爆発したようなので……。ただ……」
愛原「ただ!?」
パール「もしかして、この地響きって、土砂崩れの音だったりします?」
愛原「あっ!?」
ヘリの墜落、自爆装置の作動の影響で、地盤が脆くなったらしい。
ここは高台。
それが崩れ始めた。
愛原「ヤバいヤバい!車は!?」
パール「あそこです!」
愛原「急いで離脱するぞ!」
私達はここに来る時に乗って来たライトバンに乗り込んだ。
パールがすぐにエンジンを掛けて、車を走らせる。
アンバー「ガァァァァッ!!」
その時、アンバーが飛び込んで来た。
車のボンネットにしがみついてくる!
愛原「まだ生きてたのか!!」
パール「振り落とします!」
パールは車を左右に振るが、アンバーは離れない。
私はハンドガンを取り出し、窓を開けると……。
愛原「アンバー!いい加減にしろ!しつこい女は嫌われるぞ!!」
リサ「ゴメンナサイ……」
パール「ゴメンナサイ……!」
パンパンパン!とセミオートで発砲する。
ようやくアンバーは車から落ち、それに轢かれて行った。
パール「国道に出ます!」
愛原「469か!?」
パール「はい!」
林道のような道から、ようやく国道に出る。
だが!
愛原「うわっ、崩れた!!」
高台が崩れ、その土砂が国道に覆いかぶさってきた。
さほど交通量の多い国道ではないのだが、付近を走行していた他の車の急ブレーキや急ハンドルの音が響く。
愛原「あ!?」
ここぞとばかりに、他のヘリコプターの音や消防車のサイレンが聞こえて来た。
愛原「今更遅いんだよ!」
山奥の別荘跡地で、通報が遅れたというのもあるだろう。
私達は通報していない。
どうせ後ろから車も来ない。
パールには国道入口手前で車を止めてもらい、そこで降りた。
愛原「ん?」
ふとボンネットを見ると、何かがくっついていた。
しかも、アンバーがしがみついていた所には、血の跡まで付いている。
これは返却前に洗車して洗い落とさないといけないな。
くっついていたのは、1枚のメモ書き。
見ると、血が滲んでいる所があったものの、何とか読めた。
愛原「『愛原先生に鍵渡す』だって?」
リサ「カギ?」
パール「何のことでしょうか?」
愛原「……もう1度戻ってみよう」
リサ「えっ!?」
パール「正気ですか!?土砂崩れが……!」
愛原「もしかしたら、アンバーを振り落とした所は崩れていないかもしれない。戻れる所まで戻ってみよう」
パール「リサさん……」
リサ「わたしは先生についていく!」
パール「分かりました」
愛原「一応、パールはここに残ってくれ。ここにデイライトかBSAAか、もしかしたら警察関係者とか来るかもしれない。その時には、俺のケータイに電話してくれ」
パール「かしこまりました」
リサはガサゴソと荷物の中から、今度は『バールのようなもの』を取り出した。
リサ「金棒が無くなっちゃったから、代わりにこれで」
愛原「いいかもな」
因みに、バールはいつも持ち歩いているわけではない。
今回の探索先が廃墟ということで、もしかしたら使うかもしれないと思い、持って来たものだ。
私達は山道を歩いた。
車だとすぐの距離だが、歩くと意外に距離があった。
しかも、上り坂である。
愛原「あれだ!」
ちょうど林道も土砂崩れで塞がれた所。
そこにアンバーは倒れていた。
上半身が土砂や倒木に挟まれ、普通の人間なら、まず生きていない。
実際、今も絶命しているようだ。
愛原「……これか?」
ボロボロになったメイド服のポケットに手を突っ込むと、そこから鍵が現れた。
愛原「何の鍵だろう?」
何か、コインロッカーの鍵のように見えるが……。
その時、また土砂が崩れるような音がした。
ここも危ないのかもしれない。
とにかく、鍵を回収すると私達は来た道を急いで引き返した。
アンバー(クリムゾンヘッド)「ガァァァァッ!!」
アンバーは6本に増えた腕を全て振りかざして、私達に飛び掛かってきた。
私がショットガンを撃ち込むが、あまり効いていない感がある。
リサが持っていた金棒でアンバーに殴り掛かるが、アンバーをそれを受け止めてしまった。
リサ「うききき……!!」
アンバー「ウゥゥ……!!」
私はハンドガンに切り替えて、膠着状態のアンバーの頭に向かって発砲した。
頭に命中しても、まるで、石が当たった程度のダメージしか無い。
リサ「あっ!!」
リサの金棒がアンバーに取られる。
だがアンバーはそれを使うことなく、両手でぐにゃりと曲げてしまった。
リサ「ちっ!貰い物だったのに……!」
上空からヘリコプターが聞こえて来る。
どうやら、火災が目印になったようだ。
低空飛行してきたのは、BSAAのヘリだった。
平日なので、レイチェルは乗っていないだろう。
ヘリが何やらチカチカとライトで合図を送って来る。
そして、ヘリの下からニョキッとマシンガンが現れた。
愛原「逃げろ!ヘリが撃って来るぞ!」
私達はその場から退避した。
直後にヘリが機銃掃射をしてくる。
グレネードランチャーも搭載されているようで、それも撃ってきた。
が、それが間違い!
マシンガンの弾は細かいので、アンバーも受け止められなかったようだが、グレネード弾は受け止められたようだ。
で、どうしたかというと……。
愛原「投げ返したーっ!?」
パール「マジで!?」
爆発する前のグレネードをヘリに向かって投げ返した。
そして、それはヘリの真ん前で爆発した。
愛原「か、カプコン製のヘリだから、もしかしたらと思っていたが……」
リサ「こっちに落ちて来るよ!」
パール「逃げましょう!」
愛原「こりゃたまらん!!」
私達はとにかく、全力ダッシュ!
ヘリが現場に墜落してくる。
〔自爆します!〕
愛原「あ!?」
裏庭から正面玄関前まで逃げてくると、建物の中からそんなアナウンスが聞こえて来た。
愛原「伏せろ!!」
物凄い地響きがして、ついに建物が爆発した。
どうやら、本当に自爆するつもりだったようだ。
ただ、カウントダウンが長かっただけだ。
しかも、爆弾は地下に設置されていたようで、それが自爆装置の素だったようだ。
ただ、建物そのものは既に全焼状態だったので、爆発と言っても、建物の焼け跡に大きな穴が開いただけだ。
愛原「皆、無事か!?」
パール「地面が爆発したようなので……。ただ……」
愛原「ただ!?」
パール「もしかして、この地響きって、土砂崩れの音だったりします?」
愛原「あっ!?」
ヘリの墜落、自爆装置の作動の影響で、地盤が脆くなったらしい。
ここは高台。
それが崩れ始めた。
愛原「ヤバいヤバい!車は!?」
パール「あそこです!」
愛原「急いで離脱するぞ!」
私達はここに来る時に乗って来たライトバンに乗り込んだ。
パールがすぐにエンジンを掛けて、車を走らせる。
アンバー「ガァァァァッ!!」
その時、アンバーが飛び込んで来た。
車のボンネットにしがみついてくる!
愛原「まだ生きてたのか!!」
パール「振り落とします!」
パールは車を左右に振るが、アンバーは離れない。
私はハンドガンを取り出し、窓を開けると……。
愛原「アンバー!いい加減にしろ!しつこい女は嫌われるぞ!!」
リサ「ゴメンナサイ……」
パール「ゴメンナサイ……!」
パンパンパン!とセミオートで発砲する。
ようやくアンバーは車から落ち、それに轢かれて行った。
パール「国道に出ます!」
愛原「469か!?」
パール「はい!」
林道のような道から、ようやく国道に出る。
だが!
愛原「うわっ、崩れた!!」
高台が崩れ、その土砂が国道に覆いかぶさってきた。
さほど交通量の多い国道ではないのだが、付近を走行していた他の車の急ブレーキや急ハンドルの音が響く。
愛原「あ!?」
ここぞとばかりに、他のヘリコプターの音や消防車のサイレンが聞こえて来た。
愛原「今更遅いんだよ!」
山奥の別荘跡地で、通報が遅れたというのもあるだろう。
私達は通報していない。
どうせ後ろから車も来ない。
パールには国道入口手前で車を止めてもらい、そこで降りた。
愛原「ん?」
ふとボンネットを見ると、何かがくっついていた。
しかも、アンバーがしがみついていた所には、血の跡まで付いている。
これは返却前に洗車して洗い落とさないといけないな。
くっついていたのは、1枚のメモ書き。
見ると、血が滲んでいる所があったものの、何とか読めた。
愛原「『愛原先生に鍵渡す』だって?」
リサ「カギ?」
パール「何のことでしょうか?」
愛原「……もう1度戻ってみよう」
リサ「えっ!?」
パール「正気ですか!?土砂崩れが……!」
愛原「もしかしたら、アンバーを振り落とした所は崩れていないかもしれない。戻れる所まで戻ってみよう」
パール「リサさん……」
リサ「わたしは先生についていく!」
パール「分かりました」
愛原「一応、パールはここに残ってくれ。ここにデイライトかBSAAか、もしかしたら警察関係者とか来るかもしれない。その時には、俺のケータイに電話してくれ」
パール「かしこまりました」
リサはガサゴソと荷物の中から、今度は『バールのようなもの』を取り出した。
リサ「金棒が無くなっちゃったから、代わりにこれで」
愛原「いいかもな」
因みに、バールはいつも持ち歩いているわけではない。
今回の探索先が廃墟ということで、もしかしたら使うかもしれないと思い、持って来たものだ。
私達は山道を歩いた。
車だとすぐの距離だが、歩くと意外に距離があった。
しかも、上り坂である。
愛原「あれだ!」
ちょうど林道も土砂崩れで塞がれた所。
そこにアンバーは倒れていた。
上半身が土砂や倒木に挟まれ、普通の人間なら、まず生きていない。
実際、今も絶命しているようだ。
愛原「……これか?」
ボロボロになったメイド服のポケットに手を突っ込むと、そこから鍵が現れた。
愛原「何の鍵だろう?」
何か、コインロッカーの鍵のように見えるが……。
その時、また土砂が崩れるような音がした。
ここも危ないのかもしれない。
とにかく、鍵を回収すると私達は来た道を急いで引き返した。