今日、アカデミー賞の発表があった。結果は、『スラムドッグ$ミリオネア』が作品賞を含む8冠に輝いた。『ベンジャミン・バトン 数奇な運命』を先日見たので、こちらが作品賞をとったらちょうどタイムリーな日記になると思い投稿を伸ばしていて、あてが外れたがそれでもメイクアップ賞などの3冠をとっており、いい映画に変わりはない。また、外国語映画賞に『おくりびと』が選ばれたことは快挙だ。これは期待していただけあって嬉しい。『スラムドッグ$ミリオネア』は未公開なので、公開されたら見ることにして、まずは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』について語ることにする。
解説: F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説を『セブン』のデヴィッド・フィンチャーが映画化した感動巨編。第一次世界大戦時から21世紀に至るまでのニューオリンズを舞台に、80代で生まれ、徐々に若返っていく男の数奇な運命が描かれる。主人公のベンジャミン・バトンを演じるのはフィンチャー監督作に3度目の主演となるブラッド・ピット。共演は『バベル』でもブラッドと顔を合わせたケイト・ブランシェット。誰とも違う人生の旅路を歩む、ベンジャミン・バトンの運命の行方に注目だ。
解説のとおり、老人として生まれた子供が、成長するにつれ若返り、赤ん坊として一生を終えるという、とんでもない主人公の設定は予告編でも流されており話の流れは大体の人がわかっているはずである。なぜそんな人間が生まれたかなどの疑問はこの際どうでもいい。もちろんホラー映画ではない。普通の人生の流れの中に、まったく逆の人生の流れにのった男が交差する感動のドラマだ。そこから生まれるさまざまな人生の問題と物語を、見ることになる。
ドラマは、子供の戦死を嘆き悲しむ時計職人が逆回りする時計を作ってしまったというエピソードから始まる。ボタン職人の息子として生まれた赤ん坊は、母親の死と引き換えに生まれる。父親は、80代の老人の顔をしている赤ん坊を見て忌まわしいものとして捨て子にしてしまうのだ。捨て子は、黒人の女性に引き取られベンジャミンと名付けられる。ベンジャミンは、老人ホームの中で育てられていく。子供の体をした老人が徐々に颯爽とした老人に変わっていく様は不思議である。この役はブラッド・ピットが演じるのだが子役に代わるまでは、すべて本人が演じている。皺だらけの老人顔から10代の青年の時代まで特殊メイクで演じきっている。ただ、身長も変化しているわけでこのあたりはCGで合成されたものだと思うが、違和感ない映像となっている。そして、後半青年の顔になったブラッド・ピットは、息を呑むほど美しい。若い頃の映像を使ったのかメイクだけで若く見えているのかわからないが、これを見るだけでも一見の価値がある。
ベンジャミンは、老人ホームで少女だったデイジー(ケイト・ブランシェット)と運命の出会いをする。この二人の恋が成就するのはそれぞれの成長の流れが交差し心と体が一致した時だ。しかしそれも長い間続かない。デイジーは年を重ね老いてゆく。ベンジャミンはますます若返っていく。時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくのである。
年をとるに従ってベンジャミンのように若返ることができたらどんなに素晴らしいかと思える部分もあるが、愛する人と一緒に生きていけなければ寂しい。3時間近い長い映画であったが、数奇な運命に惑わされる男女に目が離せなかった。どんな人生になったとしても人間は過去をやり直すことはできないのだ。人は常に前向きに生きていかなければならないということを感じさせられた映画だった。
解説: F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説を『セブン』のデヴィッド・フィンチャーが映画化した感動巨編。第一次世界大戦時から21世紀に至るまでのニューオリンズを舞台に、80代で生まれ、徐々に若返っていく男の数奇な運命が描かれる。主人公のベンジャミン・バトンを演じるのはフィンチャー監督作に3度目の主演となるブラッド・ピット。共演は『バベル』でもブラッドと顔を合わせたケイト・ブランシェット。誰とも違う人生の旅路を歩む、ベンジャミン・バトンの運命の行方に注目だ。
解説のとおり、老人として生まれた子供が、成長するにつれ若返り、赤ん坊として一生を終えるという、とんでもない主人公の設定は予告編でも流されており話の流れは大体の人がわかっているはずである。なぜそんな人間が生まれたかなどの疑問はこの際どうでもいい。もちろんホラー映画ではない。普通の人生の流れの中に、まったく逆の人生の流れにのった男が交差する感動のドラマだ。そこから生まれるさまざまな人生の問題と物語を、見ることになる。
ドラマは、子供の戦死を嘆き悲しむ時計職人が逆回りする時計を作ってしまったというエピソードから始まる。ボタン職人の息子として生まれた赤ん坊は、母親の死と引き換えに生まれる。父親は、80代の老人の顔をしている赤ん坊を見て忌まわしいものとして捨て子にしてしまうのだ。捨て子は、黒人の女性に引き取られベンジャミンと名付けられる。ベンジャミンは、老人ホームの中で育てられていく。子供の体をした老人が徐々に颯爽とした老人に変わっていく様は不思議である。この役はブラッド・ピットが演じるのだが子役に代わるまでは、すべて本人が演じている。皺だらけの老人顔から10代の青年の時代まで特殊メイクで演じきっている。ただ、身長も変化しているわけでこのあたりはCGで合成されたものだと思うが、違和感ない映像となっている。そして、後半青年の顔になったブラッド・ピットは、息を呑むほど美しい。若い頃の映像を使ったのかメイクだけで若く見えているのかわからないが、これを見るだけでも一見の価値がある。
ベンジャミンは、老人ホームで少女だったデイジー(ケイト・ブランシェット)と運命の出会いをする。この二人の恋が成就するのはそれぞれの成長の流れが交差し心と体が一致した時だ。しかしそれも長い間続かない。デイジーは年を重ね老いてゆく。ベンジャミンはますます若返っていく。時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくのである。
年をとるに従ってベンジャミンのように若返ることができたらどんなに素晴らしいかと思える部分もあるが、愛する人と一緒に生きていけなければ寂しい。3時間近い長い映画であったが、数奇な運命に惑わされる男女に目が離せなかった。どんな人生になったとしても人間は過去をやり直すことはできないのだ。人は常に前向きに生きていかなければならないということを感じさせられた映画だった。