この日は、ウルトラマラソン当日だ。宿から歩いてスタート会場に向かった。辺りはまだ薄暗いが、大勢のランナーが集まっていた。スタートラインの下では、記念写真を撮る人が何人もいた。

100キロの参加者は男女合わせて390名ほど。50キロは、別の場所からスタートする。賑やかな女性アナウンサーの掛け声のあと、スターターの号砲で午前5時にスタートした。

辺りがだいぶ明るくなってきて、あっという間に1キロ地点だ。この大会は、1キロごとに距離表示があって大変ありがたい。少しずつ距離を踏んでいくのが実感できる。

3キロ地点。まだまだ序の口の地点だ。

10キロほど走ると、食べ物があるエイドについた。「ゴールめざして走りきってね!」の垂れ幕が嬉しい。

厚い雲の間を縫って、光が海に差し込んでいる様子がきれいだった。

小さい島がいくつも見え、隠岐の島らしい風景が見えてきた。

布施地区での応援のおばちゃんたち。

中村地区でも、名物おばちゃんと名物おじちゃんの応援パフォーマンスが楽しい。


8時を過ぎたあたりから、雨が降り始める。最初は、大したことなかったが次第に大粒の雨となり雷鳴が轟く中、ビクビクしながら走る。天気予報では、午後から1ミリ程度の雨となっていたが、大ハズレで早いうちからの雨となっていた。中間点に雨具を預けていたので、この時点では、ずぶ濡れのままで走るしかない。ちょうど33キロ地点が、最高標高地点の山の中なので、天候も平地と違うのだろう。
いくつかのアップダウンを乗り越えると平らな道がしばらく続き、48.5キロのレストステーションに着いた。まずは、腹ペコで食べ物をお腹に入れないと走れないので、荷物を受け取るとすぐに食事に向かった。ここのレストステーションは、いろいろ食べる物がある。
おにぎりの種類は多く、よりどりみどりだったが赤飯を頂く。

そうめんや味噌汁もある。

でもやっぱり、ウルトラではこれが一番。女子大生チームのカレーを頂く。

お腹を満たしたあと、汗と雨でべとべとになった上着を着替えた。これで気分一新、気持ちよく走れそうな気がした。ただ、まだ雨が降るかもしれないので、防水のベストだけウエストポーチに詰め込んで出発した。
しばらくは、晴れ間が見えていたのだが予想通り、急転直下暗雲が立ち込め、パチンコ玉のような大粒の雨がシャワーのように降り注いできた。一瞬、雨粒が止まっているような異様な景色を見たかと思った後、体を打つような雨粒は恐怖だった。こんな雨に降られたのは初めてである。だが、大粒の雨は長く続かず、やがて曇り空になった。
海岸線に出ると、手掘りだという福浦トンネルを通過する。

福浦洞門のあたりも、景観が素晴らしい場所である。

湾をぐるっと回るコースとなり、反対側の道を走るランナーが見える。

漁師の集落らしく、大漁旗がたくさん翻っている。

77キロのエイドでは、冷奴とぜんざいのサービスがあって後半のエネルギー補給として大いに助かった。また、女子大生のアイシングサービスは快感である。

80キロ付近は、しばらく平坦な道が続く。穏やかな海が広がっている。

平坦な道は長く続かず、小刻みなアップダウンが続くようになる。走り初めだったらどうってことないような緩やかな坂道が、きつい辛い道へと変わっていた。隠岐空港周辺の長い坂は、果てなく続くような気がした。もう上りは、歩くしか出来なかったが、ずっと歩いていては制限時間が気になる時間になっていた。下りは、時間を稼ぐために必死に走った。
赤い橋が見えてきた。この橋が、残り2キロ地点だ。ここまでこれば時間内完走は、間違いないと確信する。

残り1キロ地点あたりから、応援の人たちが大勢待ち構えていた。とても暖かい声援が途切れることなく続く。久々の100キロマラソンが、こんなにも感動するものなのかと改めて気持ちが高ぶってきた。何度も完走している100キロマラソンだが、応援に答える自分の声が裏返り涙が溢れそうになっていた。最後の坂を上りきると、フィニッシュラインが見えてきた。

自分の名前を呼ぶアナウンサーの声を聞きながら無事ゴール。完走メダルをかけてもらい久々の100キロの道のりを思い出しながら宿への帰路に着いた。
3日目に続く。

100キロの参加者は男女合わせて390名ほど。50キロは、別の場所からスタートする。賑やかな女性アナウンサーの掛け声のあと、スターターの号砲で午前5時にスタートした。

辺りがだいぶ明るくなってきて、あっという間に1キロ地点だ。この大会は、1キロごとに距離表示があって大変ありがたい。少しずつ距離を踏んでいくのが実感できる。

3キロ地点。まだまだ序の口の地点だ。

10キロほど走ると、食べ物があるエイドについた。「ゴールめざして走りきってね!」の垂れ幕が嬉しい。

厚い雲の間を縫って、光が海に差し込んでいる様子がきれいだった。

小さい島がいくつも見え、隠岐の島らしい風景が見えてきた。

布施地区での応援のおばちゃんたち。

中村地区でも、名物おばちゃんと名物おじちゃんの応援パフォーマンスが楽しい。


8時を過ぎたあたりから、雨が降り始める。最初は、大したことなかったが次第に大粒の雨となり雷鳴が轟く中、ビクビクしながら走る。天気予報では、午後から1ミリ程度の雨となっていたが、大ハズレで早いうちからの雨となっていた。中間点に雨具を預けていたので、この時点では、ずぶ濡れのままで走るしかない。ちょうど33キロ地点が、最高標高地点の山の中なので、天候も平地と違うのだろう。
いくつかのアップダウンを乗り越えると平らな道がしばらく続き、48.5キロのレストステーションに着いた。まずは、腹ペコで食べ物をお腹に入れないと走れないので、荷物を受け取るとすぐに食事に向かった。ここのレストステーションは、いろいろ食べる物がある。
おにぎりの種類は多く、よりどりみどりだったが赤飯を頂く。

そうめんや味噌汁もある。

でもやっぱり、ウルトラではこれが一番。女子大生チームのカレーを頂く。

お腹を満たしたあと、汗と雨でべとべとになった上着を着替えた。これで気分一新、気持ちよく走れそうな気がした。ただ、まだ雨が降るかもしれないので、防水のベストだけウエストポーチに詰め込んで出発した。
しばらくは、晴れ間が見えていたのだが予想通り、急転直下暗雲が立ち込め、パチンコ玉のような大粒の雨がシャワーのように降り注いできた。一瞬、雨粒が止まっているような異様な景色を見たかと思った後、体を打つような雨粒は恐怖だった。こんな雨に降られたのは初めてである。だが、大粒の雨は長く続かず、やがて曇り空になった。
海岸線に出ると、手掘りだという福浦トンネルを通過する。

福浦洞門のあたりも、景観が素晴らしい場所である。

湾をぐるっと回るコースとなり、反対側の道を走るランナーが見える。

漁師の集落らしく、大漁旗がたくさん翻っている。

77キロのエイドでは、冷奴とぜんざいのサービスがあって後半のエネルギー補給として大いに助かった。また、女子大生のアイシングサービスは快感である。

80キロ付近は、しばらく平坦な道が続く。穏やかな海が広がっている。

平坦な道は長く続かず、小刻みなアップダウンが続くようになる。走り初めだったらどうってことないような緩やかな坂道が、きつい辛い道へと変わっていた。隠岐空港周辺の長い坂は、果てなく続くような気がした。もう上りは、歩くしか出来なかったが、ずっと歩いていては制限時間が気になる時間になっていた。下りは、時間を稼ぐために必死に走った。
赤い橋が見えてきた。この橋が、残り2キロ地点だ。ここまでこれば時間内完走は、間違いないと確信する。

残り1キロ地点あたりから、応援の人たちが大勢待ち構えていた。とても暖かい声援が途切れることなく続く。久々の100キロマラソンが、こんなにも感動するものなのかと改めて気持ちが高ぶってきた。何度も完走している100キロマラソンだが、応援に答える自分の声が裏返り涙が溢れそうになっていた。最後の坂を上りきると、フィニッシュラインが見えてきた。

自分の名前を呼ぶアナウンサーの声を聞きながら無事ゴール。完走メダルをかけてもらい久々の100キロの道のりを思い出しながら宿への帰路に着いた。
3日目に続く。