続き
しかし、この先にもう一つ難題が待ち受けていた
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岩を巻かなくてはその先どうなっているのか解らないのだ。足元も頼り無さそうである。「ちょっと様子を見て来る、ついてくるなよ」と言って岩を巻き始めた。足を踏み外しでもしたら一巻の終わりだ。 「たかには厳しいかな!」そんな声が聞こえて来る。
天丸山頂からズルズルと結構な距離歩いてしまったが、いさぎよく断念、山頂へ引き返す事にした。
登りよりも下りの方が難易度が高くなる岩場を降りて再び背丈以上の笹薮との格闘。早く抜け出したい一心から笹を束に掴んで体を引き上げたりと急坂を野生さながらに登りあげる。思いのほか時間が掛かった。ダニの温床となる夏は絶対、歩きたくない場所だ。漸く笹丈が膝位になった時、直ぐ近くでキツツキのドラミングが聞こえた。雄さんは見たらしいが残念ながら私は見られなかった。
稜線から火災で、はげ山と化した天丸山を振り返る
途中、下から聞こえていた声の主に出会った。セッターを2匹つれていた。「大山を登ろうとしたが足元が切れ落ちていて、とても上まで行く気になれず途中で引き返してきた」と言うご主人は決して感じは悪くは無かったが10m下の木に隠れる様に佇んでいる奥さんは、こちらを見る風も無くただ私達が去るのを待っていた。聞きもしないのに「猟をしていた訳では無い」と言ったり何か変???
後はノンストップで沢に降り立ち三段の滝を観ながら休憩をとった。谷間で冷え込むが今までの緊張が和らいだ。
右→天丸山 左→大山
無事天丸橋に下り着くと途中出会ったご夫婦の軽自動車が停まっていた。あの人達は天丸山を巻いて奥名郷に下るといっていたが大山が無理と言っていた二人に天丸山の、あの急ザレが熟せるかどうか。今頃何処を歩いているか分からないが車に戻る頃には夕暮れが迫る頃ではないだろうか。
初冬の夕暮れは早い。3時半と言うのに振り向くと天丸山は仄かなシルエットを見せ、もう彼方に遠ざかっていた。
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今朝、目を付けて置いた「すりばち荘」へ行き入浴(500円)。 木の香が芳しい脱衣所で男湯に入る雄さんに「なかなかいいじゃない」と声を掛けながら湯船へ。ところが熱くてとてもじゃないが入れない。水道水を注ぎ足すも勢いよく流れ出るお湯に追いつかない。その内、体の方が冷えてどうにもならなくなった。
「こっちは何とか入れるようになった。入りに来る人は居ないだろうから、こっちへ来ればいい」と言うので人が居ないのを確かめ裸のまま服を丸めて男湯へ。 気持ち良く入っているとまさかまさか 脱衣所に男性の声。訳を話して待って戴く事にした。 (今だから書けた浴場での事。若かったら恥ずかしくて書けませんね)
アトピー性皮膚炎、婦人病、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、挫き、関節のこわばり、冷え症、高血圧等々・・・未だまだたくさんの効能に驚きの薬師の湯でした。
大山からの幾重にも重なる山並みの眺望が素晴らしいところでしたね。
山のベテランをもってしても、登りきれない山もあったようで、
今回の登山の厳しさが感じ取れました。藪こぎなんかは、目的地を見失いないそうですね。
地図が読めないと進めないものなのでしょうね。
一歩踏み外せば、命がないものと思わなれればならないこのような山では、
引き返す勇気も必要ですね。ましてや他に人のいないところではなおさらですね。
すりこぎ荘の熱いお湯のご紹介で、岩手の夏油温泉の熱い湯を思い出しました。
その日の湯温46℃だとかで最初は入れなかったのですが、一回入ると病みつきになり
その後に適温の湯に入ると物足りなくなりました。湯船で一緒になった人も同じことを
おっしゃっていて、人間の体って面白いものだと思いましたよ。
はらはらしたり感心したりしながら読むのがやっと・・登山これは出来ない、憧れです。
今は大雪の中で静まり返ってますかね。
ライブカメラは無いし・( ´艸`)
たかさん夫婦は長生きタイプですね
身体を鍛えていらっしゃる。
ありがとうございます。
それに、すりばち荘の温泉・・・・思わず笑っちゃいました。(ごめん)
草津にも、熱すぎてなかなか入れない湯があって、洗い場を流れる溢れ湯を避けようと、踊りを踊ったことがあります。
切れてる所などあり又台風、火災などで谷筋は変わります
群馬の山結構キレッとの山が多い感じがしますが!
妙義山、両神山など登ったのですが!今になると良く行ったと思います
色々な山を夫婦で登り経験を積んだので険しい下りも下山できたと思います
最期のお風呂良い思い出ですね!
自分達も3人で山に行き、帰りにお風呂に入たのですが
入り口は別々ですが、中で一緒になり相手の女性はビックリ
この様な所結構ある様ですね。
「岩を巻かなくては」「急ザレ」などの表現の意味が分からなくて、たかさんが上級者ならば、私は奥穂高岳に登ったと言ってもどこまでも初心者だと感じました(泣)
そのたかさんに「・・・ついてくるなよ」なんて言われるコースなんて、私など見てすぐにそこで終わりだと思います。
行間からもその体力の違いも感じます。
「再び背丈以上の笹薮との格闘」って昔読んだ山の本の「薮こぎ」に当たるんでしょうね。
ゴリラが胸を叩くのをドラミングと聞いたことがありますが、キツツキの嘴の行為もそう表現するんですね。
「セッター」も検索しました(笑)
>・・・と言ったり何か変???
何だかミステリードラマの雰囲気ですね。
写真の滝は凍っているんですか?
こんな沢は岩の上でも凍てついているところがありそうな・・・。
熱くては入れない風呂は沸かしたものなんですか?
>今だから書けた浴場での事。
ははは、人里離れた山の湯だったら混浴もありそうな・・・。
>驚きの薬師の湯でした。
いやー、知らない山の世界を少し覗くことが出来て感動ものです。
有難うございました。
そうそう、
>「小父さん」と呼ぶのに抵抗が有ります、私。
すみません。
ブログを始める時、若者の中に乱入しようと思ってつけた名前なんです。
今では訪問先で私より年下の人が少なくなりました。
「小父さんから」を「爺から」と変えるのも変なのでそのまま使っていましたが、頭文字はKですし、明石原人でも何でも適当に呼んでいただいてけっこうです。以上ご参考まで。
真下から見上げるショットなかなかのものです
ただでさえ険しいのに凍り付いてるとこアイゼン履いて登るんですか?
セッター2匹連れたご夫婦鼻に獲ってたんでしょうね
悪いことしてると焦っていらない事迄しゃべるんですよね
男湯に入ってる時他の人来ると大変ですね
無言で静かに入ってこられたらびっくりするとこでしたね(笑)
たくさんの山を経験されているたかさん程の方が
断念される山とは
よほど危険な山だったのですね
背丈以上の笹薮も葉で怪我したりとか周りが見えないと怖いですね
本当にお疲れさまでした。
ハプニングはあったようですが
お湯に浸かれてよかったですね
風邪ひくところでしたね
私は十代の時登山が趣味の従妹のお姉さんに連れられた伊吹山の深夜登山ぐらい。
登山と言えるか?
>潔く断念
山登りが経験豊富だからこそ決断出来るのでしょうね?
温泉はクスッと笑える思い出ですね。
何時も応援ありがとうございます。
3年前の山火事で裸地化した地表は雨が降っても地中に浸み込まないので土が死んでしまい踏めばグズグズ崩れてしまいます。
手掛かり足掛かりが有れば何とかなりまが植生もない急坂では足を滑らせたら最後ですね。 断念するしか有りませんでした。
引返すのは勇気がいる事ですが、その決断は登山で一番大切な事でも有りますよね。
私達にとりまして山と温泉はセットになっておりますので熱過ぎ、ぬる過ぎと随分経験しましたが、ここの熱さは今まで経験した事のないものでした。
有名な夏油温泉もには残念ながら入っておりませんが46度Cは相当な熱さですね。ゆで蛸になってしまいそうではないですか。
登山をしていますと思わぬ事に遭遇するものです。 ただ、これだけ長くやっていて熊と猪とスズメバチには遭遇した事はないのですよ。
上野村は年が明ければ雪に覆われます。そうした中に点々とある集落の人達が、どの様な生活をし春を待つのか
降雪も稀な高崎市に住む私にとっては全く想像も出来ない事です。
私達、長生きタイプですか?元気で長生き、大往生が出来ればこんな有り難い事は有りませんね。
ですが、膝が・・・・・腰が・・・・・を心配する齢になってしまいました(^_^;)