前から気になる山が有りました
今まで手を付けなかったのはアルプスの展望抜群、花の名山で有るに関わらず
山頂近くまで林道が延び登り応えの無い山になってしまったのが理由です
さりとて林道が通じているのに下から舗装路を歩く気にはなれません
だったら花も無い、紅葉には少し早いこの時期に片付けてしまいましょうと出かける事にしました
一般道で家から約3時間半、八伏山荘が建つ登山口に到着
ここの標高は既に1800mを越えていますので標高差は約100m有るか無しかといったところでしょうか
情報では駐車料金500円と言う事でしたが
管理人さんの姿はみえましたが徴収には来ませんでしたので無料になったのでしょう
登山道はよく整備されていまして4・5人が並んで歩けるほどの広さで山頂に続いています
既に森林限界を超える高原台地にそよぐ風はスッカリ秋の風で肌寒ささえ感じました
辺りは少し色付いたレンゲツツジの原
6月ならばオレンジに彩られた台地を眺めながらの超手軽な雲上散歩が出来る事でしょう
北方向にテーブル状の美ヶ原を間近に望む事もできます
(左から王ヶ鼻 鉄塔の林立する王ヶ頭 右端は切れてしまいましたがが茶臼山に続く)
深田久弥氏が
不意に開けた風景に暫くは世界の天上が抜けたかと思う
・・・略・・・
尋常の尺度にはまるで桁が外れている
その言葉が自然に浮かんでくる端麗な山姿です
随分前の事になりますが勢い込んで登った美ヶ原でしたが、どこで間違えたか別の登山口に降りてしまい
結局、登り返す事になったわけですが
倍の労力を使い疲れ切った私たちの間に気まずい空気が流れるという苦い経験を持つ山が美ヶ原でした
補足・・(その気まずさは山頂で回避でき目出度しとなりましたが)
暫く緩るい傾斜道を登って行きますと左手に穏やかな山には不似合いの石が有りましたので
薄っすらと残る踏み跡を拾いながら近づきますと、それは鳴雷神の文字が掘られた石碑でした
鳴雷神とは心雷大神を構成する八柱の一つで雷神の左足に当たります
要は雷から身を守ってくれる神様だと解釈すれば良いのでしょう(多分)
振り返ると前鉢伏山
休憩を入れる様な山では有りませんが、この山はベンチが有ったら腰を下ろし周りの風景を楽しむ
そんな山なのでしょうね
後ろに見える山は霧ヶ峰でしょうか
この山はかなりのロングコースで疲れはしましたが全山、眩しい程のニッコウキスゲに癒された記憶が残っています
そうこうしている内に1929mの山頂に到着しました
展望台の標識に従って先に歩を進めますと
一際、目立つ鳥居の奥に雨乞いの神様を祀る小さな祠がポツンと鎮座していました
取り敢えずお参りをし展望台へと向かいましょう
アヤヤ、女座頭市が・・・
展望台にも山頂を示す山頂標識が有りましたので記念に一枚
空気が澄んでいたなら、それこそ南・北・中央とアルプスが勢揃いする好展望台のはずなのですが
今日は諏訪湖もこれから登る高ボッチ山も煙った大気に、薄くボンヤリと沈んでいるのが残念です
そうした中で薄ぼんやりと宙に浮いていた富士山と槍の穂先が確認できた事に大いに満足
かなりズームを効かせないと恐らく映らなかった富士山です
登って来る登山者が後をたたない山頂で登山談義を交わす中、話が政治に向いたところで
頃合いを見計らって「お先に、また何処かで・・・」と挨拶し退頂
山は風景を楽しみ花の写真を楽しむに限ります
雄さんのカメラの先にはトリカブトが群生していました
続く
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