たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

平泉から仙台へ 8/5

2015年08月31日 | 登山
旅に出て9日目に入りました

不思議と疲れは出ていませんが、とにかく暑い

今日は雄さんが初めての中尊寺と毛越寺を回り厳美渓を見て仙台に入ります






鬱蒼とした木々が茂る月見坂を登り八幡堂を過ぎますと直ぐに弁慶堂が有りました

私が此処を訪れたのは20数年前、金色堂だけは鮮明に覚えていますが

点在するお堂は情けない話ですが、すっかり記憶から抜け落ちていました

そうでした、ここは義経が数年間を過ごした場所ですね

背は低く決して美男子では無いと言われても子供のころ見た絵本の義経像が私の心に深く浸透し

どうしても紅顔の美少年が浮かんでしまいます

そして武蔵坊弁慶

主君の為、敵の矢を受けながら立ち往生した話は余りにも有名ですね

謎の多い主君・源義経 そしてそれを支え最後まで奮闘した弁慶

そうした話が私にロマンを掻き立てるのでしょうか




金色に輝く釈迦如来が祀られ比叡山延暦寺から分火された「不滅の法灯」が今もなお灯される本堂は

栄華を極めた者の創建とは思えない、むしろ地味な建物ですが

本堂の前に佇んでいますと何故か落ち着けるのは色彩を極力抑えているせいでしょうか


参道沿いに点在するお堂全てを載せる事は出来ませんが、このお堂はその一つ薬師堂です


中尊寺と言えば金色堂

此処には初代清衡公、二代基衡公、三代秀衡公の御遺体と四代泰衡公の首級が収められています(撮影禁止)

私は以前、拝観していますので雄さんだけに行って貰い私は木陰で一休み

宝物館も撮影が禁止されていますのでご紹介出来ませんが一見の価値は有りますので行かれましたら是非


駐車場にある食堂で暑さ負けした私は食欲も無く軽い物ですませましたが

中には豪快に「わんこそば」をたいらげる人も


次に訪れたのは中尊寺から、そう離れていない毛越寺です




全盛期には40にも及ぶお堂や塔が有ったと言われますが、それらは全て消失してしまい

幾つかの遺跡にその面影を偲ぶがばかりでしたが

境内の「大泉が池」は当時のままに修復され5月に行われる「曲水の宴」が古式豊かに執り行われ

当時の雅な世界が再現されています  が、今は8月、それさえ写真で想像するしか有りません






平安の良き時代に想いを馳せて・・・と言いたいところですが半端でない暑さに私は木陰に逃げ込んだのでした








蓮の花も散り果てて

夏草や兵どもが夢の跡    でしょうかね


気分を変えて厳美渓に足を向けてみましょう




2Kに及ぶ渓谷には所々に甌穴が見られ岩にも其々名前が付けられている様ですが

暑さから来る疲れがここに来てどっと出てしまいそれを探る気力も無くなっていました

この篭は何だと思いますか?

     

厳美渓名物「空飛ぶ団子」で篭の中にお金(400円)を入れトンカチで叩きますと


篭がするすると岸を渡り暫く待ちますとお団子とお茶の入った篭が返って来る、そんな仕組みになっているんですね

     

ちょっと展開が早すぎましたが私達は仙台にやってきました

此処は大都会、お洒落な街です

仙台も2度目ですがやはり記憶に残っているのは欅並木と青葉城、伊達正宗の銅像のみ

今日は七夕の前夜祭で花火大会が行われるそうです




人の波にもまれる様にケヤキ並木を歩いて行きますと会場と思われる公園に行きつきました

花火も上がり始めましたが木々が邪魔をしてスッキリした花火を観る事が出来ません

人を掻き分け進みますが最後にはロープが張られそれ以上、進む事が出来なくなりました

要するに打ち上げ場所が川の反対側なのです

     





大勢の観客たちは何をしているかと言いますとシートを敷き皆、思い思いに「花より団子」宜しく飲み食いしているだけ

打ち上げの音を楽しんでいるだけの様でした

こんな花火観賞法もあるのかと少々気落ちしながら街に戻りましたが

もしかして明日からの七夕の飾り付けが始まってはいないかと言う期待も空しく

「明日、出直そう」と言いつつ村田まで車を走らせます


この塔は?

車の中から写しましたので余り良く写せませんでしたが、どなたかお分かりでしょうか?


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抱き返り渓谷と日本一周リヤカーの旅、野村君との出会い

2015年08月29日 | 登山
秋田駒ヶ岳下山後、今日は盛岡方面まで行く事にしました

ただ、その前にどうしても行ってみたい場所が有りました

角館方面に戻る事になりますが、どうしても行きたい場所、それは抱き返り渓谷です

渓谷入口に着いた時には17時を回っていましたが距離は1.2K、何とか足元の明るい内には帰れるでしょう






広い無料駐車場に車を停め昼なお暗い抱き返り神社脇を通って先ずは赤い吊り橋を目指します

登り道にはマムシ注意の立看板が有りましたがマムシは臆病なので普通に歩いている分には大丈夫でしょう

と言いながらも目は草むらに吸い寄せられます


これはこれは何と美しい

透明度もすばらしいエメラルド色の川が樹間に見え隠れしています

後ろの方から若い女性の笑い声が微かに響いていました

周りが静か過ぎる 暗い小路にその笑い声は・・・やはり薄気味悪いものですよね








漸く吊り橋に着いて視界が開け明るくなりました

この広場にもトイレが有り駐車場も設けられています

ただ此処からですと突然、飛び込んで来る樹間越に垣間見た川の色の感動は得られませんね




常に寄り添う独特な色の水の美しさと共に奇岩も魅力です

茣蓙(ござ)の石と言う石もその一つで上面が平滑になっている巨岩には

茣蓙が数枚敷けると言う事から名付けられた様で、それがどれなのかは此処からは定かでは有りませんでした

   

それにしても、この水の色

紅葉時には、また違った趣きを見せてくれるんでしょうね

長年の夢だった抱き返り渓谷 此処はこのブログを読んで下さった皆さんにもお薦めの渓谷です






この様に崖沿いの道には吊り橋やトンネルが続きます




     

又トンネルを抜け最後の手掘りらしいトンネルでは裸電球が3ッツばかり付けられた手さぐり状態の暗さでした

そんな中、未だ笑い声が着いて来る
   







トンネルを抜けて程なく

ワオーッ・ブンダバー

言葉に詰まるほどの名瀑 回顧(みかえり)の滝

流れ落ちる水は飛沫が滝見橋まで届く勢いです


すると

あの笑い声の正体は、こんな可愛子ちゃんだったんですね

一度、訪れた事の有る女性が「是非みせたい」ともう一人の女性を誘いやって来たと言う事でした

とんだ「幽霊の正体見たり枯れ尾花」でした

遊歩道はこの先も続いていますが現在は雪害で進入禁止になっており先には百尋の滝も有るらしいのですが

行けたとしても時間的に此処が限度だったでしょう


もう少し眺めていたい気持ちを振り切って元来た道を引き返す事にしました

振り返れば樹間の向こうに轟々と音を立てて流れ落ちる姿

正にその美しさに、もう一度振り返りみたくなる回顧の滝でした


確か電気が付いていたはずのトンネル、どうしたのでしょう

時間で切れる仕組みにでもなっているのでしょうか

真っ暗な10m(?)程の長さのトンネルの中、上から首筋に落ちる滴にヒヤッとしながら凹凸の有る床面をソロリソロリ

抱き返り渓谷は色んな体験をさせてくれる渓谷だわねェ


神の岩橋まで戻って参りました

男性がトイレの掃除をしていましたので、もしかするとトンネルの電気を消したのは・・・

時刻は18時半、陽も傾き山に囲まれるこの辺りは既に夕闇に包まれていました


神社周辺はもうこの通り

帰る途中に会ったマラソンの男性二人は帰って来ましたが

ふと、あの女性達の事が気になります


彼方に見えるのは何と言う山でしょう

シルエットとなった、その山を際立てる夕焼けの美しかった事!

★抱き返り渓谷の名の由来は

「擦違う時にお互いが抱き合って返さなければ通れないほど道が狭い」事からそう呼ばれている様ですが

個人的な意見を言わせて頂くなら「抱いて帰りたいほどの渓谷美」が合っている様に思うのですが




今夜は花巻の道の駅「石鳥谷」で一夜を過ごす事になりました

写真の若者はリヤカーで日本一周中の野村君です

お金も持たず時に旅先で仕事を手伝いながらその日を暮していると言う事でした

それを聞いた雄さん、持参の菓子を差し入れして上げました

今頃は何処を走っている事でしょう

野村君の成功を祈ります

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秋田駒ヶ岳  1623m (続編)

2015年08月28日 | 登山
九合目に到着した私達は阿弥陀池は帰りに寄る事にし先ずは男岳を目指します

相変わらず濃いガスの中、火山岩の積み重なる登山道を進みますと直ぐに男岳・横岳の分岐に差し掛かりました

周りに障害物は有りませんでしたから晴れていれば最高の展望が得られた事でしょう


オニアザミが露に濡れて首を垂らしている場所で下山の男性と擦違いました

「最高峰は女目岳(1623m)ですが神社が祀って有るのは男岳ですから、こちらを選択したのは正解じゃないですかね」

そう仰って下さった事に安堵し急斜面を再び花を追いかけ登ります


ウツボグサ


コシジバイケイソウ


ヤマハハコ


ハクサンシャジン






左斜面にトウゲブキを見ては立ち止まり

右斜面にマルバシモツケを見ては又、立ち止まる

正に此処はフラワーロードです


時期には黄色の斜面を作ったで有りましょうニッコウキスゲがたった一輪露に濡れています


ヤマハハコと混成する黄色はミヤマコウゾリナでしょうか


ミヤマキタアザミも清楚な姿を見せています






エゾシオガマ

何気なくエゾニュウ

そして浴衣の絵柄にしたい様なウゴアザミ


美しいフラワーロードですが登山道は結構きつく油断は出来ません

花を見る時は「立ち止まる」が基本ですね


岩間にポツンと一輪のダイモンジソウもシッカリ、カメラに収めました




ハーイ、山頂到着でーす

山頂は360度の視界が得られる展望峰なのですが・・・この通りガスの中

思えば東北の山はどうも相性が合わないらしく早池峰山も鳥海山も展望には見放された山でした

ともかく無事の登頂を祝って味気ないノンアルコールビールで乾杯






十分な休憩を取り来た道を引き返して阿弥陀池に向かいました

池の片鱗すら見えず木道がガスの中に吸い込まれる中、見落とした花を拾いながら歩いていきますと

ガスの切れ目にボーッと浮かび上がるのは阿弥陀池 








阿弥陀池がどんな形をしているのか周囲の景色がどうなのかサッパリ分かりませんが

岸辺には沢山の高山植物に混じってモウセンゴケヒナザクラもみる事が出来ました

もう少し先まで歩いたら新たな花も発見できたかもしれませんが、この辺りが潮時でしょう


未だ深いガスの中、登ってきた道を引き返します


雄さん、未だ未練が有る様ですね

盛んにアングルを決めていました

それにしても帯の様に続くシャジンに気分がハイになります






何と言いましても、この登山道で圧巻は斜面を埋めるエゾニュウです

暫く立ち止まっていますと山の神様が気の毒に思ったのでしょうか

ガスが薄れて視界が広がったのです

何と素晴らしい景色でしょう

私達は動く事も出来ずに、ただただ見入るばかりでした


無事、八合目に到着しバスを汚さない様に登山靴を洗って・・・と


車内にはこんな警告も有りましたので念の為

因みにバス料金は片道520円

一浴したアルプこまくさの入湯料も同じく520円でした

硫黄臭の濃い源泉掛け流しの気持ち良い温泉でしたよ


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花に酔いしれて 秋田駒ヶ岳

2015年08月26日 | 登山

ずっと長い間、憧れてきた秋田駒ヶ岳

八甲田でお話しした登山者の一言で図らずも登れる事となりました

秋田駒ヶ岳は尾瀬と同じくマイカー禁止です

田沢湖高原「アルプこまくさ」に車を置いてそこから登山バスで8合目まで一気に登ってしまいますので

標高1300mに有る8合目からの標高差は330m、思ったより楽な登山になりそうです

資料が有りませんので取り敢えずスタンダードコースの男岳往復に致しましょう


秋田駒ヶ岳も監視カメラが設置されている生きた山

写真は昭和32年まで硫黄を採掘していた所で以前は周回コースとして利用されていたようですが

現在はロープが張られ進入禁止でした

今日も八甲田と同じく風は少ないもののガスで視界が閉ざされるチョット嬉しくない登山ですが

ならば気持ちを切り替えて・・・何と言っても花の名山・秋田駒ヶ岳なのですから

     

ヤマハハコ  &  ウゴアザミ

     
  
タカネニガナ  &  シロバナクモマニガナ

     

?アザミ  &  エゾシオガマ


ウメバチソウ

     

シロヨメナ(?)  &  ウメバチソウ

     

ヤマブキショウマ  &  アキノキリンソウ


タカネコンギク(?)


ハクサンシャジン

     

ハクサンシャジン  &  オニシモツケ


オニシモツケ


モミジカラマツ


トリカブト








4枚共にエゾニュウ

3枚目は開花し始めたエゾニュウですが花器に盛られた花を想像してしまいませんか?

     

オトギリソウ  &  ヤマアジサイ(かな?)


花に見とれ進む内に片倉岳に着きましたが、この通りの視界の悪さ

ここは足元の土が異様なほど赤い事から赤土の広場とも言われている様です


ミヤマホツツジ


ミヤマトウキ


タテヤマリンドウ






気が付けば木道となり両側は何処までも続くお花畑

オヤマソバハクサンシャジンヤマハハコ等々素晴らしい花園です

あーぁ、晴れていたなら・・・


トウウチソウ 前を歩いていた女性が教えてくれました


トモエシオガマ(?)


ヒヨドリソウ




9合目、到着です

標高1500m、真っ直ぐ進めば阿弥陀池、右は男岳を示す標識がただ、ポツンと立っているだけ

いえいえ、ガスが無ければ素晴らしい景色が展開していたはずです

足元に咲くミヤマトウキやヤマハハコの群落が印象的に残る9合目でした

私達は阿弥陀池は後に回して先ずは男岳山頂を目指します

続く

花の名前、間違っていましたら教えて下さい、宜しくお願い致します


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秋田・竿灯祭り

2015年08月24日 | 

一斉に竿灯が立ち上がり夜空に黄金の稲穂が揺らめきました

(以下の色字はパンフレットから引用いたしました)

竿灯祭りは東北三大祭りの一つで260年以上の歴史を持つ国重要無形文化財です

中略

竿灯の起源は江戸時代中期とされ「ねぶり流し」「眠り流し」と呼ばれる睡魔払いのお盆行事でした

昔は「夏になると暑さが厳しく労働もきつく、つい眠くなる

 その際に病魔が忍び入り眠り病に冒される」

と考えられ、その睡魔を退治する為に眠り流し「竿灯」を行ったと伝えられています

中略

竿灯の掛け声は

「ドッコイショ―ドッコイショ―ドッコイショッショドッコイショ、オエタサーオエタサー、根ッコツイタ オエタサー」

ドッコイショは重い物を持ち上げる時の掛け声

オエタサーは上手く振るった竿灯が根づいた稲の様に動かない意味を表しています

規定演技は流し、手のひら、額、肩、腰の5種目で長さ12m、重さ50Kを30秒、全て片手で操ります

自由演技は継ぎ竹を増やしたり花笠や扇子などの小道具を使ったスリリングな演技が見ものです


灯りが揺れる中、秋田の伝説で有る小町娘も祭に色を添えました

「花の色はうつりにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに」

・・・あーぁ、ボンヤリ暮している内に私も歳をとってしまったわ、寂しい事だわね・・・

女性ならば誰もが老いていく人生の儚さを思わずにはいられない句ですね

そんな句を詠んだのが、この県で生まれ同県で終焉を迎えたとされる小野小町です

この手の話は全国津津浦浦 耳にする話ですが秋田は美人で有名な県

世界三大美女の一人と言われれば何処か繋がる物が無きにしも非ず・・・かな?




勿論、子供も大人も一つになって祭は進行していきます






さぁ30秒間、持ちこたえろ






あの「ドッコイショードッコイショ」の掛け声が町中を駆け巡ります




祭は時間の経過と共に賑やかに、そして華やかに夜を焦がしていきました




今日も渋滞を考えて最後までは見られません

段々遠くなる黄金の稲穂を私達は何度も振り返り仮設の駐車場を目指しました


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