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雄さんが机に並んだ皿の一つを手に取りしげしげと眺めている。姉が嫁いだ寺での法事の際にほかの雑器に混じって無造作に置かれた金を施した九谷焼の器が目を惹いたのだ。先々代住職が九谷の出身で有った為、どなたかが寄贈したものなのだろうか。かなり乱暴に扱っていたらしく多少、絵が擦れている部分も有るが見事な絵付け、金彩・五彩を用いた鮮やかさ、青粒と称する九谷焼特有の技法がこの小さな皿に集約していた。ただ残念だったのは3ケしかなかった事。
時代としては明治期の作と思われます。数年前デパートの棚に大事そうに飾られていた高価な大皿を見て鶴の首が長かったり馬が犬に見えたりととても商品価値が有る様には見えなかったが、もしこの小皿の絵付け人が無名だったとしても昔日の職人の確かさには驚かされます。ジッと見ていると手書きの良さも伺えます。
後で姉に欲しいと言うと❝そんなに価値の有るものなのか❞と思ったのか一瞬、躊躇ったが甥の「こういう物は好きな者が持ってこそ器の値打ちが出るもの」と説得され遂に私達の物となったと言う次第だ。斯くして今この三枚は大切に食器棚に収まっている。
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この手練りの急須は安達太良山に登った帰り激しい雷に遭い雨宿りに入った陶器店で見つけた万古焼の急須だ。うっかり私が蓋を落としてしまい艶が出る前に使い物にならなくなってしまったものだが、それでも捨てられず思い出の品として食器棚の飾りの一つになっている一品だ。
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これは佐渡へ旅行に行った時に見つけた無名異焼の急須だ。この時は私達にとって初めての慣れないツアー旅行だった。ツアー旅行と言うのはバスに戻る時間が3時で有るならば2時45分に戻るのが暗黙の決まりとなっているらしい、その過ちを何度か繰り返すと「またあの夫婦ね」と白い目で迎えられる事になるのである。最後にはバスから降りなかった事が有ったり・・・以来ツアー旅行は私達に向いていない事を悟ったものだった。
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