たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

ヒヨドリとふくら雀

2018年01月30日 | 

日溜りの栗の木は風も無く雀の格好の憩いの場

♪雪が融けて川になって流れて行きます~

そんな歌が聞こえて来そうな昼時です


突然の雪に驚いていたら何やら賑わしい鳴き声

あんな風になれたら、さぞかし楽しかろ!

「ヒヨさんもお出でなさいよ~」だって?

いやいや俺はローン・ウルフ

群れない事が心情なのさ



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思い出に残る山(23)安達太良山 ③

2018年01月28日 | 心に残る思い出の山
②に続く


「さぁもう一踏ん張り!」と気を取り直して峰ノ辻から少し下ると

鞍部に小川が流れていた、水を見れば自然、足が止まってしまうもので

やはり私達は此処でも顔を洗い体を拭いた

登山道は再び急坂となった  降り注ぐ朝の斜光はシャツを通して強烈であるが

時にそよぐ風は冷たくて吹き出す汗を拭い取ってくれる

私達を途中で追い抜いた未だ若い父親と息子が稜線で

「記念写真、これで終わり、出発!」と機械的な行動をとっている

これから箕輪山まで縦走して土湯温泉に下るらしい

息子は「この山は二度と来たくない」とぼやいていた

稜線を右に進むと遠くから可愛らしい乳首の様に見えていた突起が

累々とした岩塊として目の前に迫った


乳首山へは鎖で一登りだ    登りあげると

1700mと大書きされた山頂表示と小さな祠(安達太良神社)が鎮座している

陽の光を避け祠の下の岩陰に荷を置き小屋で買って来たジュースの栓を抜く

すっかり乾ききった喉に流し込んだジュースは文句なしの極上もの

暫く放心した状態で時を過ごし思い出した様に周囲を見渡すと

空は青く広がっていたが惜しい事に遠くの山並みにはガスが掛かり始めていた

それでも私達は出来る限り、アチコチの山を地図と照らし合わせ同定をした




西に吾妻連峰、南は緑の円頂の和尚山 北には鉄山方面の岩稜 その上に箕輪山

目の前の船明神 そして忘れてはならない月のクレーターの様な不気味な表情を

覗かせる沼の平噴火口跡と大スぺクタルな光景が展開している

(略)




幅広の尾根にケルンが規則的に置かれ黄色の砂礫から赤い砂礫へと変化する矢筈ヶ森

への稜線は起伏も無く大変きもちの良い漫歩だった

船明神との鞍部は誰かが手を入れた様に岩の配置が良く、ハイマツは

これまた植栽されたかの様に緑を散りばめている

「四角く切り取って、そのまま家の庭に置きたい様だね」と冗談を言いながら進むと

左に船明神、右に峰ノ辻 直進・矢筈ヶ森を経て鉄山に至ると有る分岐に差し掛かり

私達は此処で誰も目を向ける事も無さそうな船明神に寄り道をする事にした

   

分岐から見た舟明神は遥か彼方に見え雄さんは「往復に2時間かかるのではないか」と

言ったが船明神直下の滑りやすい道を除いた外は火口跡を廻る稜線伝いだった為か

僅か20分で山頂に立つ事が出来た

直ぐ先に格好の岩場が有ったので攀じ登り上部から火口跡を覗くと

高度感もたっぷりで足が微妙に震える   (略)


分岐に戻り矢筈ヶ森は割愛し峰の辻へ向かった

峰の辻の大きな石の上でうっ血した足を揉みほぐしていると上空に黒い雲が

掛かり始めたので慌ててリュックを背負いくろがね小屋へ向かった、が何処でどう

間違えてしまったのか勢至平方面へと足は向いていたのだ  木々が周囲を囲む様に

なった頃、終にポツリ・・・

慌てて雨具を着用すると何分も経たない内に叩きつける様な大粒の雨となった

勢至平への道は1m程もえぐられている為そこはみるみる川に化してしまった

しかし通り雨だった様で勢至平に着くと今迄の雨が嘘の様に晴れあがった

其処に何とも無計画な岳方面からやってきた男子三人を連れた父親が全身びしょぬれで

責任のなすり合いをしながら、これからどうしようか話し合っている

「此処まで来たのですから安達太良山頂まで行ってロープウエイで下れば良いのでは

ないですか」と言うと今、私達が雨に打たれてきた道を登って行ったが

平均15歳位の男の子達は気乗りがしないまま仕方なくといった感じで

父親の後に続いて行った

(略)


途中に合った金名水

   

そそり立つ天狗岩を抜ければ初日、通った三階の滝は目の前

靴を脱いで岩に腰を下ろし熱いコーヒーを飲みボーっとした時を過ごした

目を楽しませてくれた滝、辛かった笹平、可憐に咲いていたリンドウ

月世界の様な沼の平、小屋の白濁した風呂、パノラマを楽しみながら飲んだジュース

雨に打たれたあの瞬間等々・・・今までの行程が蘇ってくる

岩の上に寝転び靴を通して濡れた足をを乾かしていると新緑の谷間から川の音と

ウグイスの澄んだ鳴き声が響いてくる

ふと気が付くと雷鳴が聞こえ山頂方面は黒い雲に覆われ

時間が経つにつれ音が次第に近づいて来た

「これはヤバイ!」と急いでリュックに荷を詰め込んだ

こんな事でもなければ、もっともっと寝転んで長い時間を無駄にしたいところなのに

私達は記憶も新しい湯川に沿って山道を下った








岳温泉で一泊し二本松市の井上釜で手びねりの急須を買い喜多方でラーメンを食べ

桐の博物館(写真の輪積みは雨に当て渋を抜き半年かけて乾燥させる

これが桐下駄になる)を見学し外島家住宅や大内宿を廻り家へと向かった


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思い出に残る山(23)安達太良山②

2018年01月27日 | 心に残る思い出の山
続き


鎖を頼りに登り切った先は広い砂地にケルンとハイ松だけという台地で

風だけが躍動する不思議な世界だった

人影の見られない稜線を贅沢にも独占し、ゆっくり歩を進める


(略)

無人小屋の右下には小野川湖や檜原湖など裏磐梯の湖沼が霞み

磐梯山の雄姿も素晴らしい

ふと足元に目をやると夏の名残のフーロが風に揺れていた




周囲の景色が表情を変え草木の繁茂を拒絶した荒涼とした火山地帯へと変わった

突然の様に現れた爆裂の跡 (深さ150m 直径1km余り)

火山が内包するエネルギーの凄さに足が竦む想いだった


時々足を止め「凄いね」を連発しながら登った鉄山山頂からは

彼方に安達太良山の乳首部分が一際 印象的な高みを覗かせ

左下には今日 宿泊する「くろがね小屋」が山懐に抱かれる様に建っていた

鉄山から くろがね小屋までは火山岩の間を縫いながら

時に砂礫に足を取られ火山礫に躓きながらの急下降だ

小屋が近づくにつれ辺りに硫黄の臭気が漂い始めた

雄さんは卵が腐った様な臭いだと顔をしかめるが私はこの匂いが結構、好き


傾斜が緩くなった所で私達は一息入れた。 空には入道雲が真っ青な空に高く巻き上がり

逆光を浴びたススキの穂をなびかせ岩間から流れ落ちる水は小川を作り

水面を銀色に輝かせている


3時40分、小屋到着

上では殆ど人に会う事も無かったのに小屋には沢山の人が憩っていた

温泉は千年も前に既に存在していた 江戸時代の中期には此処が岳温泉と呼ばれ

宿が10軒建ち栄えたが鉄山の大崩落により人諸共 全滅した。その後

岳温泉は幾たびか場所を変え登山口である現在の場所に落ち着いたのだと言う

小屋は隅々まで整理整頓が行き届き気持ちが良い

畳まれた布団も4隅がきちんと揃えて有り、山靴を脱ぎっぱなしにしておこうものなら

「何方の靴ですか?靴箱に入れて下さい」と注意される  だが、怒鳴り散らす群馬の

有名な或る小屋番とは違い決まりを守っていさえすれば登山者への心遣いは優しい

私達が遅くになって明日の昼食を頼んだ時「お米を研いでしまったので約束は出来ない」

と言いながらも翌朝には作って置いてくれたのだ

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(後方、鉄山)

4時に目覚めた、開け放しにしておいた窓は誰が閉めてくれたのか閉まっていた

カーテンの向こうの大部屋は何人もの登山客が枕を並べていたが6畳の部屋は私達だけ

スペシャルルームだねと気を良くし身支度を済ませ小屋の外に出て見た

既に陽は昇り「抜ける様な」と言った言葉が実感される青空だった

それこそ智恵子が言った「本当の空」である


小屋の主に挨拶をし6時出発

岩と砂礫のとにかく漫然とした広い斜面を、ひたすら峰の辻に向った


峰の辻は篭山から矢筈ヶ森へ伸びている稜線上にあり此処まで来ると乳首山は

指呼の間であり、そこから延びる稜線の終わりには岳温泉からの

ロープウエイの駅も望む事が出来た

大分、長くなってしまいましたので本日はここまでとします

コメント欄は閉じさせて頂きました



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思い出に残る山(23)安達太良山(滝コース)

2018年01月25日 | 心に残る思い出の山
平成6年8月  9時出発


初の東北の山・安達太良山

不安など全く無い、期待ばかりが大きく膨らむ

宿の方は雄さんに任せ滝好きな私はロープウエイの通じていない

塩沢登山口から入山するコースを選んだ

登山道に入ると渓谷を流れる沢音が早くも耳に心地よい

靴底に優しい土の感触も有り難かった

馬返し・金剛清水を過ぎ緩い傾斜を詰めると歩き始めて丁度一時間

三階の滝上部に到着


先ずは「一階」


樹林を巻き上げて「二階」


岩伝いに進んで「三階」

滝はそれぞれ趣を変え優美に、そして豪快に流れ落ちる

(略)


屏風岩からは遥か下に流れる湯川と前方に二段になって流れ落ちる滝相恋の滝








八幡滝

(略)

滝入口の標識から一下りで滝下に着いた

岩壁の凹凸を成すがままに落下しているその姿と音は清涼感たっぷりで

火照った体には何より

滝の右側を攀じ登り上に出ると、まるで滑り台の様な滑滝が身をくねらせながら

岩を滑め微妙な紋様を描きつつ落下している

岩と水と樹林、それらが織りなす自然の美

水が有ると景色はこんなにも美しくなるのかと言う見本の様な場所だった

   

直接、くろがね小屋へ行く道を見送り尚も岩盤を詰め霧降の滝へ向かった

足を滑らせたら八幡滝まで再び戻されてしまいそうなほど岩盤は良く滑る

慎重に岩盤を右に左にと渡り返して進むと高さ5m程の地図にない滝があり

この滝を巻いて再び沢を詰めると八幡滝から35分

前方に湯川渓谷最大の霧降の滝が現れた 一瞬、息を飲むほどの素晴らしさだった

私達は滝の直ぐ前の岩の上に座り暫く滝を眺めていた

カワガラスが岩から岩を行ったり来たりを繰り返している

双眼鏡を出そうとしている間に上部に移って水を飲んだかと思うと姿を消してしまった

滝壺に近づくと体中に飛沫を浴び夏だというのに身震いする程だ

時刻は11時45分 ここをランチタイムと定め持参の日本酒を流れの中で冷やした

下って行った人の話では、この先はかなりの急坂で笹平まで結構な時間を要するらしい

くろがね小屋へは何としても4時には着きたい


時に道を外してしまい後ろから来る雄さんに注意されたりしながら1時間半

漸く笹平に到着、途中にあった清水は硫黄臭が強く飲めないが顔を洗ったり体を

拭いたりするには十分だ 水の冷たさがヨレヨレの体に再び活力を与えてくれた

雄さんが腰かけた側にリンドウの花が一輪、近くでクマゼミが気怠そうに鳴いている

(略)

残り少ない水を分け合って飲み何処までも続く笹原に分け入るが最初の内は未だ良かった

笹は進むほどに深くなり身の丈も有る笹を掻き分けたり胸まである笹の海原を泳いだりと

次第にやり場のない不満の中でブツブツ文句を言いながら歩いたが

最後にはその文句さえも無くなってしまった

希望が見えたのは徐々に近づく山の中央に登山道が確認されていた時だった


(略)

漸く山に取りつく事が出来た 汗で湿った体にススキの穂がべったり付き

ちょっとやそっとでは払い落とす事も出来ない

振り返る山の斜面はたった今、悪戦苦闘してきた笹原が実に伸びやかに

そして穏やかに高原の広がりを見せ陽を浴びてキラキラと光っている

その後ろには台形をした箕輪山がどっかりと居座っていた

続く


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初雪 & 緊急ニュース

2018年01月23日 | アウトドア
既にニュースでご存知と思いますが本日、11時少し前、草津白根山の本白根山

噴火し丁度雪上訓練をしていた相馬ヶ原駐屯地の自衛隊員

8名の内、噴石に当たった一人が犠牲となってしまいました

また飛んで来た噴石がロープウエイの窓ガラスを直撃したり

噴火の衝撃で発生した雪崩に巻き込まれた一般人に怪我人が出たとの事です

草津白根は昨年の初夏と秋に登って来たばかり

突然の大雪にもビックリでしたが、このニュースには衝撃を受けました

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今日は雪のブログが多い様ですが私もその仲間入りです


22日17時

あれよあれよと言う間に白銀の世界です




22日、23時

この時点で積雪23センチ


23日、5時半

30㎝近い積雪になりました

早朝から工務店の方が道路の雪の除雪作業に入って下さいました

   



陽が昇り庭も裏の畑も眩しい位の雪景色です


清掃工場の煙も真っ直ぐ、風は全く有りません

雄さんは雪掻きで疲れた様子なので私一人、近辺を歩いてみました


いましたね、雪と戯れる姉妹二人




靴裏からギュッギュッと雪を踏み固める音が心地よく上がって来ます

体が段々汗ばんで来るのが解ります


白菜を覆った雪の造形が中々面白いでしょう

   

雑木林を抜け何時もの道をエッサエッサ

強い陽光に道祖神も雪の衣を脱ぎました




進行方向には榛名山、右には赤城山がボンヤリと・・・いい景色です

午後、区の役員さんが17時まで来宅したため慌ててブログアップ

契約会議が終わって、ヤレヤレと思っておりましたが

やはり3月が終わらないと本当の自由の身にはなれなそうです


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