まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

3㎏の神話

2015年02月13日 23時49分11秒 | 日々雑感
ダイエットという不思議な言葉が日本に定着してからどれくらい経つのだろう。

直訳すると「食餌療法」になるのだろうけど

今、この言葉の意味するところは

食餌も運動もサプリメントも何もかもをひっくるめて「痩身法」ということになるのだろうか。

「わたし最近太っちゃって」が口癖の人がいる。

言い続けて数年になるのだから「最近太った」のではなく「ずっと太ってる」というべきだろう。

その人が太っているかといえば、全く太っていないし

「ダイエットしなくちゃ」と言うが痩せる必要のない体型だ。

こういう人の場合、大きく二通りに分かれる。

①自分が本当に太ったと思っていて、痩せなくちゃいけないと思っている人。

②大して太ったと思ってはいないが「太った」と口にして「そんなことないよ」と言われたい人。

どちらも厄介だ。

①の人は一歩間違うと必要のないダイエットで健康を損なう危険がある。

②の人は「以前は痩せていた」ということと「今の自分に満足しているわけではない」という
 
自意識を振りまき、周りを疲れさせる。

そしてなぜか、太ったというとき口にするのが「3㎏太った」という言葉。

太るときは3㎏単位なのか?

3㎏以下の時は気にならないのか?

数年「3㎏太った」と言い続けている人がいるが

それはすでに3㎏太ったのではなく、以前は3㎏痩せていた、というべきなのではないか?

一体、誰を基本に何を目指して痩せたいのだろう。

モデルやタレントは、痩せすぎの人が多い。

職業とはいえ、それが素敵という基準がすでにどうなのだろう。

わたしは病気をして40㎏を切った時、もう怖くて体重計には乗れなかった。

体調が戻ってからも、頬がこけてしまって一気に老けた。

痩せているからスタイルが良いとは限らないのだ。

貧弱に見えるのを気にして露出の多い服は着られない。

セクシーどころか鶏ガラに見えてしまうから。

そういう人の前で「最近太った」と言うのはもしかしたら

「あなたって貧弱よね」という遠回しの嫌味かと思ってしまう。

長生きするのは「小太り」だそうである。

長生きしたいわけではないが、生きている限りは健康でいたい。

太ってもいないのに太ったと思って痩せようとすることは、病に近いのではないかしら。

痩せればもっと可愛くなるとか素敵になるとか、そんなの3㎏くらいで変わらないから。

3㎏なんて、肉じゃなくて水分だから。

なのになぜか、あと3㎏!と思ってる人が多い。

大体、ダイエット法もダイエット本もあとからあとから出るのは、それまでのもので効果がなかったからじゃないのか。

そもそも、痩せる必要がないから痩せないんじゃないのか。

一番厄介なタイプを思い出した。

「太っちゃった」と言って自分を注目させたい人。

本当は自信があるけれど「わたしのスタイル見て!」とはまさか言えない。

太ったと言って注目させた上で、「スタイルいいよ」と言わせたい人。

まったく面倒くさい・・・と書こうと思ったがなんだか可哀想に思えてきた。

そうまでして人に褒められたいのは正直なのかも。

褒めたくないけど。



コメント
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