繊維系の業界新聞を読んでいたら「何歳からオバサンか」というアンケートの結果が載っていた。
くだらない、と思いつつ読むと、ばらつきがありすぎる上に
相手によっても違ってくるという結果になったらしい。
つまり同じ年でもオバサンかそうでないかは、その人のあり方によって違ってくると。
かと思えば19歳の子が「二十歳超えたらもうオバサン、高校生の話題についていけない」
なんて答えていて、ついていけないからなんなんだ。
世の風潮は、若さこそが素晴らしいと言い続けているけれど
人はみな年を取り老いていくのだから、自分で自分の首を絞めているようなものだ。
しかし、憧れるような年の取り方をしている人が少ないのも事実で
誰もが黒木瞳や松田聖子になれるわけではない。
若々しさというのは見た目ばかりではなく、精神も大事だと思うのだが。
わたしは小柄でちまちまとした顔立ちをしているので、若く見られることが多い。
しかし喜んでいいかどうかは疑問だ。
山田花子が年齢不詳であるように、美人じゃない人ほど若く見られる。
美人は大人びた顔しているからね。
30の頃は二十歳に見られ、35の頃には24に見られたわたしだが
その坂を越えたあたりから、自分でも急に年相応になってきたと感じる。
何でも30代後半から女性ホルモンが急激に減るのだそうで
それも関係しているのだろうか。
化粧品をあれこれ変えてみたが、いたずらに肌荒れを引き起こしただけだ。
たぶん、造願マッサージやエステもろくな結果にならないだろう。
仕方あるまい、と思い最近じゃマスカラもアイシャドウもやめてしまった。
なんだか、執着する心が嫌なのだ。
ところが。
同僚の若い娘が「そういえばS君が、失礼なこと言ってましたよ」
S君は娘の友達で、中学からの同級生だ。
何度か買い物に来てくれたことがある。
なんだって言ってたの?
「XXさんて、うちらとタメ年?って」
わたしは吹き出した。
S君たちは22歳。
いくらなんでも。
「XXさんは30代後半だよって教えたら、普通に付き合えるしって言ってましたよ」
あらー。
キョンキョンと亀梨君には負けるけど、なかなかいい線いってる。
男って本当に女の人の年が分からないんだなー。
女の子の見方はもっとシビアだ。
肌の質感やキメや笑いジワなどを冷静に観察して、もっと正確な年齢がわかるだろう。
でもまあ。
やっぱり嬉しくなってしまったわたしは単純なんだな。
そしてまだまだ修行が足りない。
若く見られて嬉しがってるようじゃ。