まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

怖い人たち

2016年02月27日 17時28分31秒 | 日々雑感
なぜか中年以降の女性に多いのだが、子供のいない夫婦のことを

やたらと気にする人がいる。

大して親しくもない人に「お子さん、まだなんですか」なんて聞いてしまう。

それもまだ、結婚して一年も経たないうちなら新婚への挨拶代わりと言えなくもないが

(それだって大きなお世話だ)

結婚後、数年は経っている人に向かっても平気で聞いてしまう。

子供は持たないと決めている夫婦だったら、プライバシーの侵害だし

欲しいと思っているが・・・という夫婦だったら

こんなに残酷な質問ってあるだろうか。

わたしは初め、こういう質問をしてしまう人を

無邪気な人なのかもしれないと思っていた。

世の中には不妊で悩む人が大勢いて、治療には心身の負担のみならず

金銭的な負担も大きく、そして周りからのプレッシャーが夫婦を追い詰めるということに

まったく気づかない鈍感な人かもしれない・・・とも思っていた。

もちろん、そういう無邪気で鈍感な人もいるだろう。

でも最近、なにもかも(相手の苦悩も質問の残酷さも)分かった上で聞いているのではないかと思うようになった。

何のために。

質問者に子供がいないことはまずない。

無意識なのかもしれないが、子供のいない相手に

「欲しいんですけど、なかなか・・・」と言わせた瞬間に

優越感を味わっているんじゃないだろうか。

まさか。

と思うむきもあるだろうが、だったらそもそもなぜそんなに、他人に子供ができたかどうか気になるのだ。

散々「XXさんちに子供出来ないね」と言っていたくせに

出来た途端に、ぴたりとXXさんの話などしなくなる。

そんなに気にしていたのなら折に触れ、「XXさんちの子、元気かしら」という話題が出ないのはなぜだ。

もっともつわものがいて、一人目ができるとしばらくは黙っているけれど次はこうだ。

「二人目はまだ?」

そういうことを質問する人には、たいてい数人の子がいる。

つまり初めから「子供ができること」に興味があるのではなく「出来ないこと」にしか興味がないのではないか。

もちろん推測にすぎないし、子供を持つ人のすべてがそうだ、などという暴論ではない。

あくまでも、人の家に子どもが出来ないことを常に話題にしたがる人に関してのことだ。

こういうことは親しい間柄でもあけすけに話していいということではないと思う。

思いやりとか想像力とか以前に、礼儀じゃないかしら。

悪気がなかったじゃ済まされない品の悪さ。

悪気があるなら尚更、たちが悪いけど。

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ほどほど

2016年02月20日 17時40分21秒 | 日々雑感
安っぽいドラマで「俺を信じてくれ!」なんてセリフが出てくると笑ってしまうのに

なぜか信じることは正しいような気がするし、疑うことには後ろめたさを感じる。

「信じる」という感情が「疑うことを知らない」=「純粋」のような

簡単な図式に当てはまるからだろうか。

そもそも「信じる」ことは本当に純粋だろうか。

疑うことを知っているからこその「信じる」であって、

「信じる」というのは、ほのかな疑いを打ち消すために出てくる感情ではないだろうか。

自分の中の疑いを打ち消してまで信じるというのは無責任ではないかと思うのだ。

仮に、全く疑いを持たずに信じていたにしても「信じてくれ」と懇願されたにしても

信じたのは自分なのだから、「信じていたのに裏切られた」などと言うのはどうだろう。

わたしは子どもの頃から、自分の見ている世界さえ夢じゃないかと思っていたくらいだから

(テレビの対談で同じことを言っている人がいた。ちょっと嬉しかった)

何かを信じるということはなかった。

といって、なんでもかんでも疑って生きてきたわけではないのだが

どこかで、何かを信じられる人のほうが偉いんじゃないかと負い目を感じてきたのだ。

最近、やっと吹っ切れた気がする。

人が何かを信じるのは構わない。

信じるという感情が安らぎをもたらすこともあるだろうし。

でも自分は、信じる=「丸投げ」としか思えないし

そもそも自分の意志でどうにかなる感情ではないので

これから先、どうなるかはわからないけど

(だって、自分の気持ちが変わらないことなんて信じられないからね)

信じられなくてもいいと、思えるようになった。

期待しなければ絶望しない、とか信じなければだまされない、とか

とかくネガティヴと思われがちな考え方だけど

逆に言えば、絶望しないのであればいくら期待してもいいし

だまされてもいいのであれば、どんなに信じてもいいかもね。





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