こんばんは、マルハ・ブログの時間です。
さて、4月17日発信のマルハ・パワーメタルの内容で、純正メタルベアリングが4月より値上げとなっている旨、お伝えいたしました。
確かに値上げにはなっているのですが、文章中で紹介した価格に誤りがありましたので、この場でお詫びと訂正をさせていただきます。
(正しい現在の価格 / 税別表記)
1.純正メインメタル ¥9720
2.純正コンロッドメタル ¥6430
です。
大変、ご迷惑をお掛けいたしました。
__________________________
さてさて、折角メタルベアリングの話で、のっけからお詫びの文章となってしまいましたので、罪滅ぼしに少しNCのメタルの話をいたしましょう。
NCのメタルベアリングには、先ず回りとめになる”爪”がありません。
コンロッド側にも、メインジャーナル側にもストッパーになる溝は切ってありません。
つまり、今まで私たちが当たり前のように考えていた位置決めがないのです。
位置決めがないとは少し大げさなのですが、事実ある程度、目視でベアリングをはめ込み、キャップを固定することになります。
メタルベアリングには”クラッシュハイト”と呼ばれる、張りを出す為のごく余分な出っ張りがあります。
ボア内周に対し、メタルは僅かに長いのです。
そのクラッシュハイトの分、キャップをロックした際にメタルの応力が係り、その力はメタルバックプレートをボア内径に貼り付ける力として利用されているのです。
メタル背面に隙間が出ると、振動などで油が入り込み、これに熱や発電により磨耗が生じるとされています。
熱伝導の問題もあり、メタル裏金の処理もめっきは掛けない方が良いとしている技術者もいます。
さて、話を戻しますが、NCのメタルには回り留めとなる爪がないのは、果たして問題がないのか?
爪のあるロードスターのメタル背面を見てみると、その隅にあるメーカーの刻印(小さな文字)がそのままキャップ側に転写されていることがあります。
爪には少し余裕がありますので、それ以上に動いていないことが分かります。
つまり、全く動かない。・・・といえます。
だから、最初からストッパーとなる爪などいらないわけです。
これが、これからのエンジンに対する考え方になってくると思われます。
国内のメーカーの方に質問をしたところ、”ストッパーレスは完全にコスト重視の手法で、やはりストッパーは合った方が良いとは思う。但し、日本車の考え方は世界的に見たらオーバークオリティの感もあるので、絶対に必要であるとは言い切れない。”とのコメントをいただいた。
北米のあるコンロッドメーカーも最新技術を導入したコンロッドとして、NCロードスターにも採用されている、ストッパーレス、そして分割のあわせ部に位置決めピンを全く使わず、一体型のロッド大端部を折割したモデルを今年から紹介している。
割った大端部は卵殻のヒビのような割れ目になっており、ノックピンを使わなくても確実にもとの位置で勘合する仕組みだ。
この技術はGMからの物だと説明を受けたのだが、NCはFORDのエンジン。
どちらが最初?と少し疑問をもったが、あえてそこは突っ込まずにさらに話を聞いた。
大端部の肉抜きが異常と思えるほどに進んでおり、かなり軽い。
また、材質も特殊になっているそうで、現段階ではまだ価格も提示できない参考品との事であった。
メタルも含め、エンジンパーツも日々進化(と言うよりは合理化)が明らかに進んでいるのです。
私の文章だけでは、どう説明しても、読者の方がには”何のことやら!!”とさっぱりの話になりかねないので、詳しい情報はもう少し画像を使えるHPで再度行いましょう。
マルハ開発部
さて、4月17日発信のマルハ・パワーメタルの内容で、純正メタルベアリングが4月より値上げとなっている旨、お伝えいたしました。
確かに値上げにはなっているのですが、文章中で紹介した価格に誤りがありましたので、この場でお詫びと訂正をさせていただきます。
(正しい現在の価格 / 税別表記)
1.純正メインメタル ¥9720
2.純正コンロッドメタル ¥6430
です。
大変、ご迷惑をお掛けいたしました。
__________________________
さてさて、折角メタルベアリングの話で、のっけからお詫びの文章となってしまいましたので、罪滅ぼしに少しNCのメタルの話をいたしましょう。
NCのメタルベアリングには、先ず回りとめになる”爪”がありません。
コンロッド側にも、メインジャーナル側にもストッパーになる溝は切ってありません。
つまり、今まで私たちが当たり前のように考えていた位置決めがないのです。
位置決めがないとは少し大げさなのですが、事実ある程度、目視でベアリングをはめ込み、キャップを固定することになります。
メタルベアリングには”クラッシュハイト”と呼ばれる、張りを出す為のごく余分な出っ張りがあります。
ボア内周に対し、メタルは僅かに長いのです。
そのクラッシュハイトの分、キャップをロックした際にメタルの応力が係り、その力はメタルバックプレートをボア内径に貼り付ける力として利用されているのです。
メタル背面に隙間が出ると、振動などで油が入り込み、これに熱や発電により磨耗が生じるとされています。
熱伝導の問題もあり、メタル裏金の処理もめっきは掛けない方が良いとしている技術者もいます。
さて、話を戻しますが、NCのメタルには回り留めとなる爪がないのは、果たして問題がないのか?
爪のあるロードスターのメタル背面を見てみると、その隅にあるメーカーの刻印(小さな文字)がそのままキャップ側に転写されていることがあります。
爪には少し余裕がありますので、それ以上に動いていないことが分かります。
つまり、全く動かない。・・・といえます。
だから、最初からストッパーとなる爪などいらないわけです。
これが、これからのエンジンに対する考え方になってくると思われます。
国内のメーカーの方に質問をしたところ、”ストッパーレスは完全にコスト重視の手法で、やはりストッパーは合った方が良いとは思う。但し、日本車の考え方は世界的に見たらオーバークオリティの感もあるので、絶対に必要であるとは言い切れない。”とのコメントをいただいた。
北米のあるコンロッドメーカーも最新技術を導入したコンロッドとして、NCロードスターにも採用されている、ストッパーレス、そして分割のあわせ部に位置決めピンを全く使わず、一体型のロッド大端部を折割したモデルを今年から紹介している。
割った大端部は卵殻のヒビのような割れ目になっており、ノックピンを使わなくても確実にもとの位置で勘合する仕組みだ。
この技術はGMからの物だと説明を受けたのだが、NCはFORDのエンジン。
どちらが最初?と少し疑問をもったが、あえてそこは突っ込まずにさらに話を聞いた。
大端部の肉抜きが異常と思えるほどに進んでおり、かなり軽い。
また、材質も特殊になっているそうで、現段階ではまだ価格も提示できない参考品との事であった。
メタルも含め、エンジンパーツも日々進化(と言うよりは合理化)が明らかに進んでいるのです。
私の文章だけでは、どう説明しても、読者の方がには”何のことやら!!”とさっぱりの話になりかねないので、詳しい情報はもう少し画像を使えるHPで再度行いましょう。
マルハ開発部