新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

日本のラグビーに異議あり

2014-11-02 08:09:44 | コラム
マオリオールブラックスに負けた外国人入りのジャパン・フィフティーン:

昨1日は知らずに合わせたチャンネルで正式な日本代表ではない「ジャパン・フィフティーン」が、ニュージーランドのマオリだけのオールブラックスと対戦中の試合を後半から見た。私は我が国でのラグビーとその在り方にサッカー経験者として嫉妬を感じているので、常にラグビーを批判的に見てしまうように偏向しているとお断りしておく。

嫉妬の理由は簡単で、マスコミのサッカーと対比して合理性が感じられないラグビーの持ち上げ方が気に入らないのだ。今や世界の格付けが11位にまで上がったそうだが、それ以前の弱さの割りには「男のスポーツ」だの何のと持ち上げて、関東大学の対抗戦の最終試合を早明戦として、秩父宮ラグビー場を持ちながら国立競技場で試合をやりそれを鳴り物入りでNHKが中継することだ。嫉妬だから、理屈にも何にもなっていないのを承知で言っている。

昨日の試合は事前に鳴り物が入らず、そういう強豪が来日していることすら知らなかった。トライを8本も取られて大敗と報じられているが、私には決してワンサイデッド・ゲーム(カタカナ語のワンサイド・ゲームは文法的に誤りである)とは見えなかった。トライを取られるまで強敵を相手に健闘してもう一歩で本当のトライとまでは行くのだが、そこから先に弱さというか実力の差が出て取りきれなかった。

「本当のトライ」と言う訳は、強敵から記録した3本のうち2本が所謂「認定トライ」だったことだ。サッカー風に言えば流れの中で取れなかったという辺りになる。結局は折角日本式ラグビーを展開して押していき良い形にはなるのだが、ここぞというところでミスが出るか相手の力に押されて”turn over”(私はこれを「ターン・オーバー」ではなく「ターンノーヴァー」と表記したくなる。連結音である)で一気にトライを取られた局面が何度もあった。結論的にはここが「力の差」なのだ。

私はこれまでに繰り返し「あの人たちの世界に入って、力と体力と体格勝負に持って行かざるを得ない競技では、我が国の選手たちには不利が生じるし、対等ないしはそれ以上に戦うのは極めて困難だ、喩え言葉や生活等の面での風俗や習慣等を克服できても」と述べてきて、余り大方の賛同を得た気がしていない。

昨日もそういう不利な条件と戦っていたかのような感が深く、我が国の代表たちの瞬発的スピード感や細かい技巧が通じていなかったと見えた。しかし、ラグビーの世界には私には余り賛成できない規則があって、その国に3年間滞在し、選手登録(かな?)があればその国を代表する選手になれるとなっているようだ。(正確な知識ではない、念のため)そこで、昨日の代表にも数名の明らかに外国人と見える者がいた。

それが良いか悪いかは世界のルールである以上抵抗は出来ない。だが、昨日もこれという「良いプレー」をした者を見れば外国人風の者だった。中でもキャプテンのリーチ・マイケル(以前はマイケル・リーチだった)は東海大学在学中から鳴らした強いニュージーランド人だが、既に帰化したと聞いた気がする。そこで敢えて検索をかけてみれば、リーチの他にも1名帰化人がいたと出たところで止めた。

私は国際的に認められている以上、外国人を日本代表に加えることに異議を唱えようがないと諦めている。だが、昨日はトライ数で8対3に終わったが、相手は全てマオリ系のニュージーランド人で構成されたティームだった。世界6位に匹敵する強豪だそうだ。もしも我が国でも全て純粋の日本人だけでティームを作って試合をしたらどうなったかという方に興味と関心があるのだ。

言いたいことは、国際的な規則は別にして純粋に日本人だけの代表ティームを編成して国際試合に臨もうという気が、協会にはないのかと言うことだ。折角、11位にまで上がってW杯にも出るというのだから、輸入の選手に依存しないで国際的な舞台に出ていくことは考えないのかと問いたいのだ。私は今の代表ティームの構成メンバーでは本当の日本代表なのかなと疑ってしまう。

サッカーにはそういう世界的な慣行がないらしく、言わば助っ人はJリーグにしかいない。それだから代表が世界で40何位だかに止まっているのかも知れないが。野球だってWBCに出ていく代表に外国人はいない。私は一度で良いからラグビーが外国人抜きで国際試合をやって見せて欲しいと考えているが、願ってはいないのだ。