錦織君の豪華な待遇に思う:
今回のロンドンで開催されているテニス世界王者決定の予選で錦織君がUKのマレー(Murray)を破ったのには恐れ入ったし、彼を過小評価していたのだったらお詫びせねばなるまい。これから先も勝ち上がっていくことを期待しよう。
それにつけても各テレビ局が世界の8強がロンドンで特別待遇をされていることを「凄い」だの何のと驚いて見せ、一泊90万円もする五つ星ホテルのスイートルームを宛がわれていると羨ましがっているのは、私には見苦しいか聞き苦しいとしか思えない。それは如何にも自分たちは庶民だと強調しているかのようでもある。彼等は本当に知らないのか。それだったら困るぜ。
私にはスポーツ選手、それも最高の実績を誇る者たちがどのような階層に属しているかは知らない。しかし、年間に稼いだ賞金が億円の単位であれば、そのような選手を束ねる協会が報じられているような待遇をするのは当然であるかと思う。各選手たちがMercedes Benzを1台宛がわれていると驚いてみせるのも態とらしくてイヤだ。運転手を付けたレンタカーかも知れないじゃないか。(まさか!)
欧米にはそういう文化があると解説するのが賢明ではないのか。彼等は必ずしもそういう世界を目指してテニスを始めた訳ではあるまいが、たどり着いた先にはそういう世界があっただけのことで、主催者にすれば3万円以上最高2人席で100万円の入場料を取るのだから、そういう待遇は出来るだろうし、予算も確保してあるのは当然ではないか。
私も知らずに入ってしまったアメリカのビジネスの世界では、我が国では一寸考えにくいような贅沢と言うべきか、その世界ないしは社会における格というか知らないが、凄いお金の使い方をするし、それだけの余裕があるのかと驚かされた。私は今でもこれは「企業社会における文化の違いであり、予算の使い方が違うだけだ」と考えている。
1973年に初めて我が国の代表的なメーカーの常務さんをご案内して、Meadのオウナー兼海外担当副社長の夕食会に参加したことがあった。それはレストランではなくオウナーが入っている豪華なクラブの個室で開催された。その雰囲気だけでも初めて経験される常務さんは圧倒されて、要求したかったことの半分も言えずに終わった。
アメリカでは副社長以上ともなると、その本社がある市内で最も高級な部類に入るクラブの会員であり、重要なお客様との夕食会などはクラブにすることが普通である。我が事業部の豪腕副社長もシアトル市内で西海岸で最も背が高いビル(Columbia Tower)の個室を活用していた。そこでは曇りの日などは下界が見えないことがあって驚かされる。
この副社長と私の間に一度在職していた販売担当副社長は、シカゴの527メートルのWillis Tower(旧Sears Tower)に次ぐ高いビル内のシカゴ市内で最高のクラブの会員だった。私が日本からのお客様と夕食会をする時は、そこの個室を予約して貰ったので、お客様と共にシカゴの夜景と豪華な食事を楽しんだものだった。
大手企業で一定以上の地位にある人たちは自前か会社の経費か知らぬが、皆こういうクラブでの会員で、そこで食事会もすれば会議にも会合にも活用している。私が言いたいことは、プロのテニスの世界だろうと何だろうと、文化の違いを驚いてみせるよりも、普通に「文化の違い」を解説する方が視聴者の為になるだろうと言うことだ。
そこにはアメリカやヨーロッパに行けば誰でもがそういう世界に入っていけるものではないことも知らせておくべきだろう。私は自分とは関係ない世界の出来事だと思うしかないと考えていた。そういう世界には入れない層にいる人たちがそれを羨んでいるかどうかなどは知らない。妬んでも詮ないことだろうと思うが。
念のために、予算の使い方を違いの例を挙げておこう。私がいた業界では1年置きに主にシカゴで酪農と食品業界のExpoに出展者として参加していた時期があった。その際には全世界から取引先の方が見学にやってこられるし、事業部を挙げてシカゴに出向きRitz-Carltonに宿泊し、幹事役はその最高級のホテルのスイートルームに泊まるのだった。それは贅沢をしようというのではない。
その部屋には持ち込みで日本酒を含めた世界の銘酒を並べ、ルームサービスでアッペタイザ-も用意してある。それは自分たちで呑もうというのではなくお客様に自由に出入りして頂いて、一杯飲みながら商談をしようという商魂(魂胆)すらあるのだ。しかも、遠来のお客様にはアメリカの一流ホテルのスイートルームの雰囲気をも味わって頂けるのだ。東京でも三大ホテルを使って何度かそういう接待の仕方をしたが、ロンドンのように90万円ということはなかったと記憶する。
こういう予算使い方を「アメリカの会社は儲かっている」とか「儲け過ぎぎでその一部を還元するのか」というような声もなくはなかった。それは違う。お客様をおもてなしをする為の最高の手段を考えて予め予算を計上してあるだけで、利益が挙がっているかいないかの問題ではない。それはその予算を活かして、これから先に投資した分を回収する為のものである」と私は聞かされているし、そうだと思っている。
今回のロンドンで開催されているテニス世界王者決定の予選で錦織君がUKのマレー(Murray)を破ったのには恐れ入ったし、彼を過小評価していたのだったらお詫びせねばなるまい。これから先も勝ち上がっていくことを期待しよう。
それにつけても各テレビ局が世界の8強がロンドンで特別待遇をされていることを「凄い」だの何のと驚いて見せ、一泊90万円もする五つ星ホテルのスイートルームを宛がわれていると羨ましがっているのは、私には見苦しいか聞き苦しいとしか思えない。それは如何にも自分たちは庶民だと強調しているかのようでもある。彼等は本当に知らないのか。それだったら困るぜ。
私にはスポーツ選手、それも最高の実績を誇る者たちがどのような階層に属しているかは知らない。しかし、年間に稼いだ賞金が億円の単位であれば、そのような選手を束ねる協会が報じられているような待遇をするのは当然であるかと思う。各選手たちがMercedes Benzを1台宛がわれていると驚いてみせるのも態とらしくてイヤだ。運転手を付けたレンタカーかも知れないじゃないか。(まさか!)
欧米にはそういう文化があると解説するのが賢明ではないのか。彼等は必ずしもそういう世界を目指してテニスを始めた訳ではあるまいが、たどり着いた先にはそういう世界があっただけのことで、主催者にすれば3万円以上最高2人席で100万円の入場料を取るのだから、そういう待遇は出来るだろうし、予算も確保してあるのは当然ではないか。
私も知らずに入ってしまったアメリカのビジネスの世界では、我が国では一寸考えにくいような贅沢と言うべきか、その世界ないしは社会における格というか知らないが、凄いお金の使い方をするし、それだけの余裕があるのかと驚かされた。私は今でもこれは「企業社会における文化の違いであり、予算の使い方が違うだけだ」と考えている。
1973年に初めて我が国の代表的なメーカーの常務さんをご案内して、Meadのオウナー兼海外担当副社長の夕食会に参加したことがあった。それはレストランではなくオウナーが入っている豪華なクラブの個室で開催された。その雰囲気だけでも初めて経験される常務さんは圧倒されて、要求したかったことの半分も言えずに終わった。
アメリカでは副社長以上ともなると、その本社がある市内で最も高級な部類に入るクラブの会員であり、重要なお客様との夕食会などはクラブにすることが普通である。我が事業部の豪腕副社長もシアトル市内で西海岸で最も背が高いビル(Columbia Tower)の個室を活用していた。そこでは曇りの日などは下界が見えないことがあって驚かされる。
この副社長と私の間に一度在職していた販売担当副社長は、シカゴの527メートルのWillis Tower(旧Sears Tower)に次ぐ高いビル内のシカゴ市内で最高のクラブの会員だった。私が日本からのお客様と夕食会をする時は、そこの個室を予約して貰ったので、お客様と共にシカゴの夜景と豪華な食事を楽しんだものだった。
大手企業で一定以上の地位にある人たちは自前か会社の経費か知らぬが、皆こういうクラブでの会員で、そこで食事会もすれば会議にも会合にも活用している。私が言いたいことは、プロのテニスの世界だろうと何だろうと、文化の違いを驚いてみせるよりも、普通に「文化の違い」を解説する方が視聴者の為になるだろうと言うことだ。
そこにはアメリカやヨーロッパに行けば誰でもがそういう世界に入っていけるものではないことも知らせておくべきだろう。私は自分とは関係ない世界の出来事だと思うしかないと考えていた。そういう世界には入れない層にいる人たちがそれを羨んでいるかどうかなどは知らない。妬んでも詮ないことだろうと思うが。
念のために、予算の使い方を違いの例を挙げておこう。私がいた業界では1年置きに主にシカゴで酪農と食品業界のExpoに出展者として参加していた時期があった。その際には全世界から取引先の方が見学にやってこられるし、事業部を挙げてシカゴに出向きRitz-Carltonに宿泊し、幹事役はその最高級のホテルのスイートルームに泊まるのだった。それは贅沢をしようというのではない。
その部屋には持ち込みで日本酒を含めた世界の銘酒を並べ、ルームサービスでアッペタイザ-も用意してある。それは自分たちで呑もうというのではなくお客様に自由に出入りして頂いて、一杯飲みながら商談をしようという商魂(魂胆)すらあるのだ。しかも、遠来のお客様にはアメリカの一流ホテルのスイートルームの雰囲気をも味わって頂けるのだ。東京でも三大ホテルを使って何度かそういう接待の仕方をしたが、ロンドンのように90万円ということはなかったと記憶する。
こういう予算使い方を「アメリカの会社は儲かっている」とか「儲け過ぎぎでその一部を還元するのか」というような声もなくはなかった。それは違う。お客様をおもてなしをする為の最高の手段を考えて予め予算を計上してあるだけで、利益が挙がっているかいないかの問題ではない。それはその予算を活かして、これから先に投資した分を回収する為のものである」と私は聞かされているし、そうだと思っている。